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映画『それでもボクはやってない』作品情報
今回の絶対おすすめ映画は『それでもボクはやってない』です。
映画『それでもボクはやってない』は周防正行監督が痴漢の冤罪を描いた映画。
加瀬亮主演作品です。
実話というわけではありませんが主人公のモデルがいて、控訴・上告したが棄却され実際に実刑判決が下された事件があります。
派手さはないものの誰にでも起こり得る状況が生々しく描写されていて、考えさせられる作品になっています。
まさにいろんな人間の視点で観ると、様々な正義が存在することにも気づかされます。
冤罪というのは本当にこれからもずっと続くある意味普遍的なテーマであると思います。
それでは『それでもボクはやってない』の映画紹介です。
映画『それでもボクはやってない』は2007年に公開された日本映画です。
上映時間は143分。
モデルとなった人物のいる映画となっています。
監督は周防正行監督。『ファンシィダンス』『シコふんじゃった。』『Shall We ダンス?』『舞妓はレディ』などの監督です。
出演は
金子徹平…加瀬亮
荒川正義…役所広司
須藤莉子…瀬戸朝香
金子豊子…もたいまさこ
斎藤達雄…山本耕史
青木富夫…竹中直人
大森光明…正名僕蔵
室山省吾…小日向文世
土井陽子…鈴木蘭々
小倉繁…野間口徹
佐田満…光石研
佐田清子…清水美砂
広安敏夫…大和田伸也
田村精一郎…益岡徹
浜田明…田中哲司
市村美津子…唯野未歩子
月田一郎…田口浩正
西村青児…徳井優
山田好二…大森南朋
和田精二…田山涼成
三井秀男…本田博太郎
ほか。(すごい豪華キャスト…)
映画『それでもボクはやってない』ネタバレ・あらすじ
フリーターで生計を立ててい青年・金子徹平(加瀬亮)は就職の面接に迎えうべく電車に乗っていました。
徹平が電車に乗った時間帯はちょうど通勤ラッシュの時間帯で車内は飽和状態で、押し合いへし合い電車に乗っている状況でした。
その電車内で徹平は女子中学生に痴漢の犯人に間違えられてしまいます。
身に覚えのない突然の告発に激しく動揺する徹平でしたが、言い分を聞いてもらえないまま駅員室へと連れていかれてしまいます。
痴漢をしたことを認めれば示談で済ませると話をされる徹平でしたが、徹平は痴漢をしたことを認めずに示談の案を拒みます。
すると今度は警察官がやってきて徹平は連行されてしまいます。徹平は身に覚えのない痴漢行為で逮捕され、さらに起訴されてしまいます。
刑事の横暴な取り調べを受ける徹平でしたが、やっていないものはやっていないと主張します。
しかしあまりに威圧的なモノ言いと脅しとも取れる発言を受け徹平の心は揺れ動き、罪を認めてしまいそうになります。
罪を認めない徹平は留置所に拘留されてしまいます。
その留置所にいた男から徹平は当選弁護士の話を聞き、当選弁護士を呼んでもらえるようにお願いします。
やってきた弁護士は浜田明(田中哲司)という男で、浜田は徹平から事の経緯を詳しく聞き取ります。
満員電車に乗り込んだ徹平はスーツの裾を電車のドアに挟まれてしまい、必死に取ろうとしていました、満員の中で動く徹平は近くにいた女性客に睨まれたため「すみません」と謝罪しました。
すると車内から『やめてください』という女性の声が聞こえました。
徹平は目当ての駅で下車しました、すると一人の女子中学生が徹平に向かって「痴漢だ」と声を荒げました。
徹平は駅員や男性客に連れられ駅員室に連れて行かれますが、徹平の近くにいた「すみません」と謝罪された女性もついてきて、その人はドアに挟まれたスーツを引っ張って抜こうとしていただけと弁護してくれますが、駅員はその女性に発言を気にも留めずに駅員室のドアを閉めてしまいました。
徹平は貴重な目撃者を駅員の横暴で失う事になってしまいました。
徹平に事の経緯を聞いた浜田は「本当に無罪でも無罪になるのは簡単ではない。
示談にすればすぐにことは終わる」という言葉を徹平に浴びせ、徹平は衝撃を受けます。
その後も徹平は取り調べを受けますが、不当とも取れる扱いに徹平は辟易します。
拘留され続ける徹平はなんとか親友の斎藤達雄(山本耕史)に連絡を取ってもらいます。
達雄は徹平の母・豊子(もたいまさこ)と共に徹平の元へ駆けつけます。
達雄と豊子は徹平を救うべく痴漢冤罪を取り扱える弁護士を探します。
その結果、荒川正義(役所広司)の弁護士事務所に依頼することになります。
荒川は徹平の元を訪れ話をします。浜田と違い親切に話をしてくれる荒川でしたが、徹平はその時に無罪を勝ち取る可能性がたった3パーセントしかないことを聞かされます。
さらに動いていた達雄と豊子は、佐田満(光石研)という徹平と同じように痴漢冤罪で裁判を戦い続けている人から話を聞きます。
佐田はアドバイスをしてくれ、そのアドバイスを活かすべく再び動き出します。
裁判が始まりますが、横暴な取り調べを行った刑事は平然と嘘の証言をしたりと裁判は徹平側にとって困難を極めます。
当日の電車内の再現ビデオを作って徹平に痴漢行為が不可能だったことなどを証明しようとします。
一度は徹平無罪へと傾きかけたように見えましたが、理不尽な出来事は起こり続け簡単に事は進みませんでした。
そんな中徹平を弁護してくれた唯一の目撃者の女性がついに見つかります。
彼女は徹平のために証言をし、その証言はこれまで徹平が訴え続けていた内容と一致していました。
これで徹平の罪が晴れたと誰もが思いました。
そして判決の日を迎えます…。
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映画『それでもボクはやってない』感想・評価
正直に言いまして、観終わった後に爽快感があったりスッキリする映画ではありません、それどころか後味が悪いと言えば悪い映画です。
しかし、だからこそ恐ろしほどリアルなのです。
そして誰の身にも起こり得ることだからとても恐さを感じる映画でもあります。
僕自身もそうですし、僕の周りの友人たちもこの映画を観た後は、満員電車に乗る時は必ず両手を上に上げて乗車するというのが習慣になっています。
この映画はそれぐらい影響力のある映画なのです。
もちろん冤罪ばかりではありませんし、実際に被害に遭われている人もきっとたくさんいらっしゃいます。本当に許せない犯罪だと思います。
しかし中にはこの映画の徹平のような冤罪の人もきっといるのではないでしょうか。
真犯人が普通に生活していることを思うと本当に許せないと思います。
そしてこの映画は裁判の成り行きやそこに至るまでの経緯も詳細に描写しているのですが、鑑賞しながら「う~ん」と唸ってしまいます。
公開当時はそこそこ話題になっていた映画ですが、今となっては知らない人も多い映画だと思います、
しかしテーマとなっている問題は今も大きな社会問題となっている事柄です。
個人的にはもっともっと語り継がれて欲しい映画だと思っています。
是非一度鑑賞して頂きたい作品です。
映画『それでもボクはやってない』
これが、裁判。
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