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映画『友罪』作品情報
今回の絶対おすすめ映画は『友罪』です。
映画『友罪』は以前から気になってはいたのですがこれまでなんだか手を出せずにいました。
しかし瑛太という俳優をすごい俳優だと思っている僕としては、観ないわけにはいかないということで、鑑賞させて頂きました。
すごい映画でした。とにかくすごい映画でした。
細かい感想も後ほどしっかり書かせて頂きます。
それでは『友罪』の映画紹介です。
実話なのか?モデルがいるのか?と話題になることもありますが、実話ではなく作者はモデルの存在も否定しているようです。
映画『友罪』は2018年に公開された日本映画です。
上映時間は129分。
原作は薬丸岳による小説『友罪』。
監督は瀬々敬久監督です。『64-ロクヨンー前編/後編』『アントキノイノチ』などを撮っている監督です。
キャストは
益田純一…生田斗真
鈴木秀人/青柳健太郎…瑛太
藤沢美代子…夏帆
杉本清美…山本美月
白石弥生…富田靖子
清水…奥野瑛太
川島…小市慢太郎
村上院長…矢島健一
小杉…青木崇高
唐木達也…忍成修吾
山内智子…西田尚美
飯島武士…村上淳
飯島麻奈子…片岡礼子
桜井さちこ…坂井真紀
須藤…古舘寛治
タクシー会社事務…宇野祥平
篠塚…光石研
山内修司…佐藤浩市
ほか。
映画『友罪』ネタバレ・あらすじ
同じ時期に社員寮のある工場で働き始めた2人の男がいました。
1人は益田純一(生田斗真)という元雑誌の記者、もう1人は鈴木秀人(瑛太)という寡黙そうな朴訥とした男でした。
益田が前職の記者をやめた理由は雑誌社の上司と揉めた際に手を出してしまったことが原因でした。
寮として用意されていた一軒家で他の社員2人清水(奥野瑛太)と内海と共に暮らし始める益田と鈴木。
工場での仕事内容はなかなかに厳しく、益田は疲労と戦いながら慣れない仕事に悪戦苦闘します。
しかし同期入社の鈴木は身に付いている技術が高く工場の仕事も最初からソツなくこなしていました。しかしほとんど口をきかない、お世辞にも人付き合いの上手い性格では決してありませんでした。
先輩社員とも段々と仲良くなる益田に対し、鈴木はその無愛想な感じと遠慮しない物言いで工場内で浮いた存在となってしまいます。
そんな対照的な2人でしたが、夜中になるとうなされるという意外な共通点を持っていました。お互いがうなされている事にも気付いていました。
同じ一軒家に住む先輩社員の清水と内海は可愛げのまったくない鈴木を良く思っておらず、鈴木が留守にしている間に鈴木の部屋を物色しようと提案します。
合鍵を持って鈴木の部屋に忍び込む3人。益田は決して乗り気ではありませんでしたが、矛先が自分に向くことを恐れて2人とともに鈴木の部屋を物色します。
鈴木の部屋からは特にこれといったものは見つからずでしたが、大ぶりなナイフが発見されます。そしてスケッチブックが発見され中を見ると中年女性のスケッチが書かれていました。
さらに鈴木の幼い頃と思われる子供の写真があり、両親らしき人達と写っているその写真の両親の顔は何かで削られていました。
ある夜、話をする機会のあった2人はうなされていることについて話します。
益田は学生時代に仲の良かった同級生が自殺してしまった過去があることを鈴木に話します。
益田は記者時代の同僚である杉本清美(山本美月)と会う機会を持ちます。
杉本は現在世間を賑わせている事件についての意見を益田に求めます。
その事件とは子供ばかりが被害に遭っている連続殺人事件でした。
この事件の犯人が捕まっていないことから、犯人はいったいどんな人間なのかということが世間で話題になっていました。
そしてその犯人はもしかしたら17年前に殺人事件を起こした少年Aなのではないか?当時14歳だった少年Aは現在出所していることから、このような噂が出てきていました。
杉本からこの話をされた益田は自分の心が揺れ動いていることを感じていました。
鈴木の幼少期の顔が少年Aである青柳健太郎と同じ顔だったからです。
一緒に働き、一緒に暮らしている鈴木秀人が実は少年Aである青柳健太郎だった…。
益田の頭からこの事実が離れなくなります。
ある日益田は仕事中に事故で指を落としてしまいます。泣き叫ぶ益田と動揺する他の従業員でしたが、鈴木だけは「落ち着いてー!!」と益田を諭します。
そして鈴木は益田の落ちた指を拾って氷の入った袋に入れて、益田が病院に行くために乗り込んだタクシーを追いかけ指を持たせます。
病院に向かうタクシーの運転手・山内修司(佐藤浩市)もただならぬ事態を察知しこの出来事に親身になって協力してくれました。
そんな鈴木の冷静な対応と山内の協力もあり、益田の指はなんとか繋がることになります。
鈴木の過去を知ってしまった益田、しかし益田にもまだ鈴木に話せていない忘れられない過去がありました。そして偶然にもタクシー運転手・山内も辛い過去を抱え、過去を償っている人間でした。
そんな過去を抱えた3人の物語が、観る者の胸をこれでもかと打ちます。
それぞれが抱えるか過去とは…。
そして過去と向き合う3人に待ち受けているものとは…。
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映画『友罪』感想・評価
もうここ最近観た邦画の中で断トツ重たい映画でした。
ここ最近じゃなくても重たさで言ったら邦画ではかなり上位に入ると思います。僕的にはと言った感じですが。
物語自体がものすごく重たいテーマなのに、そこに生々しさが伝わる演出が加わって、深いところまで引きずり込まれてしまう感覚です。
個人的に重たい映画は好きなので大変満足な作品なのですが、ちょっと描写は苦手な部分もあって目を背けてしまう部分もありました。
瀬々監督の手腕もさすがだなぁと感嘆してしまう映画なのですが、俳優陣の演技がホントに素晴らしくて・・・。
過去に犯罪を犯した青柳健太郎を演じた瑛太さんはもう、完全に目つきが今まで見たことのない瑛太さんでした。
この圧倒的に難しいであろう役柄を見事に体現してくれていました。
本当に瑛太さんって上手いなぁって毎回思わされます。
特にこの『友罪』に関しては特に俳優としてのすさまじさを痛いほどに感じました。もうこれは映画を観て頂くのが一番いいと思います。
そして同じく主演の生田斗真さんですが、この方も俳優としての評価とっても高いですよね。そしてそんなイメージ通り、素晴らしい演技で魅了してくれています。
感情を爆発させるシーンも多い役柄だったのですが、そこまでの流れも大切にされていて、リアルさが観ていてとても伝わってきて惹き込まれました。
他の方々も皆さんとても魅力的で、生感というか生々しさというかリアルな感じがものすごい伝わってくる映画なので、ただでさえ重たい話なのにさらに胸を掻きむしってくるのです。
観ている最中も観た後も、心に響き続ける映画だと思います。それでも僕はこの映画をお薦めします。心に響いた作品だったので。
映画『友罪』
心を許した友は、あの少年Aだった。
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