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映画『オットーという男』作品情報
今回の絶対おすすめ映画は『オットーという男』です。
トムハンクス主演のヒューマンドラマで、脚本も出演者の演技も本当に素晴らしく、見応えじゅうぶんの作品となっています。
皆さんご存じだと思いますが「やっぱりトムハンクスって名優だなぁ」と改めてしみじみ思える映画でもあります。
それでは『オットーという男』の映画紹介です。
映画『オットーという男』は2023年に公開されたアメリカ映画。
上映時間は126分。
監督はマーク・フォースター。
『ネバーランド』『プーと大人になった僕』などを監督しています。
【キャスト】
オットー…トム・ハンクス
マリソル…マリアナ・トレビ―ニョ
ソーニャ…レイチェル・ケラー
トミー…マヌエル・ガルシア・ルルフォ
ほか。
映画『オットーという男』ネタバレ・あらすじ
ペンシルバニア州ピッツバーグに住んでいる堅物の63歳の男性オットー・アンダーソン(トム・ハンクス)は最愛の妻に先立たれ、1人で暮らしていました。
オットーは鉄鋼会社に勤めていましたが、定年を迎えて退職することになり、従業員たちが送別会を開いてくれましたが、オットーは笑顔を見せることなく送別会をあとにしました。
性格に難があるオットーは従業員たちからあまり好かれていないようでした。
オットーは購入した家で長い間住んでいるので、ご近所づきあいがありましたが、オットーが笑顔を見せて馴れ馴れしくすることはありませんでした。それでも周囲の住人はオットーに挨拶したりランチに誘ったり、コミュニケーションをとっていました。
妻に先立たれたオットーは自ら命を絶とうとしますが、なかなかうまくいきません。
オットーは自宅で首を吊ろうとしている時に、ふと妻と出会った時のことこを思い出しました。
オットーは軍隊に入ろうとしましたが、健康診断で落ちてしまい不適格と判断され、失意の中で駅を歩いているところに、後の妻であるソーニャ(レイチェル・ケラー)が本を落とし、拾ったオットーが追いかけてわざわざ乗る予定じゃなかった電車に乗ってまで本を届けたのがきっかけでした。
オットーが過去のことを思い出している時に、外が騒がしくなります。
隣に越してきたという賑やかな家族が引っ越しをしている音でした。
母親のマリソル(マリアナ・トレビ―ニョ)と父親のトミー(マヌエル・ガルシア・ルルフォ)、さらに2人の娘がオットーの家の隣に引っ越してきたのでした。
彼らが引っ越してきたことで、オットーの生活に変化が訪れます。
マリソルはオットーの家に挨拶にきて、自分の出身であるメキシコの郷土料理を差し入れました。
夫のトミーはレンチを貸してくれとオットーに頼み、オットーは面倒そうにしながらもレンチを貸しました。
もらった料理を少し食べた後に、オットーは再び首を吊ろうとします。
しかし、ロープを天井に着けていた金具が重さに耐えきれず外れてしまい、オットーは落下し失敗に終わりました。
ちなみに下には床を汚さないように新聞紙が大量に敷き詰められていましした。オットーは無愛想ですが、そういう気づかいができる男なのです。
オットーは落下した目線の先にある新聞の広告を見つめています。広告には花束のセールが書かれていて、オットーは花を買って妻ソーニャのお墓参りに行き、さっそく引っ越してきた隣人のことを話しました。
オットーは決して愛想よくしていませんでしが、マリソルたちはオットーとコミュニケーションを取り続けていました。
ある日、マリソルとトミーはオットーに梯子を貸してくれるように頼みました。オットーはなんだかんだガレージにあったハシゴを貸してあげるのでした。
オットーは妻のソーニャの後を追うために、今度はガレージの車の中でガスで命を絶とうとします。
オットーが静かにその時を待っていると、ガレージをものすごい勢いで何者かが叩いてきました。
オットーが仕方なくガレージから出ると、マリソルがうろたえた様子で夫のトミーがハシゴから落ちて救急車で運ばれたと告げてきました。
マリソルは免許を持っていないので、オットーに大至急病院まで送ってほしいと頼みに来たのでした。
オットーは渋々この頼みを引き受け、マリソルと娘2人を乗せて病院へと急ぎました。
トミーは無事でしたが、オットーがマリソルの娘2人と待っている時に、病院内にいたピエロと問題を起こしてしまい、警察沙汰になってしまいました。
帰りの車の中で、マリソル家族と話している時にオットーは笑顔を見せ、マリソルはオットーの笑顔を見て喜んでいました。
オットーはマリソルのペースに乗せられて、亡き妻のソーニャの元へ行く計画が全然うまくいきません。
オットーは今度は電車に飛び込んで命を絶とうと考えます。
駅のホームに立って覚悟を決めようとた時に、一人の老人が誤って線路に転落してしまいます。
周囲の人間がスマホのカメラを向けて誰も助けない中、オットーは線路に降りて老人を救出しました。
向かってくる電車に仁王立ちしたオットーでしたが、結局ホームにいた1人の男性が手を差し出して、ホームにのぼりました。
周りはオットーを英雄扱いしようとしましたが、オットーはそそくさとその場を立ち去りました。
オットーはマリソルが助けた近所の野良猫を飼うことになり、さらにマリソルに車の運転も教えることになりました。
猫を連れてソーニャのお墓に行ったオットーは、なかなかうまくいかないこと(自分の命を絶つこと)や、同居人ができたことを話し、「そっちに行くのはもう少し後になる」と告げました。
マリソルの影響でオットーの性格は明らかに変わってきていました。
ある時、チラシ配りをしている青年にオットーは「必要ないからうちに配るな」と怒りますが、チラシ配りの青年のマルコムはオットーのことを知っていて、ソーニャが生きていた頃の教え子だと話しました。
マルコムはトランスジェンダーでしたが、ソーニャが尊重して接してくれて周りの先生の態度も変わったと言い、感謝していることを告げました。
オットーは家庭環境があまりよくないマルコムを気にかけるようになります。
そんな中、オットーは近所に住む老夫婦が不動産屋から立ち退きを迫られていることを知ります。
この老夫婦とオットーは古い付き合いでしたが、町内会に関するもめ事で関係が悪化していました。
オットーは老夫婦のために不動産屋と闘うことに決め、家に行き書類を全部見せるように言いました。
オットーは駅で老人を助けたことでSNSニュースのリポーターと知り合いになっていて、一緒に不動産屋の闇を暴くことにします。
近所の人たちが一丸となり、見事に不動産屋を退散させることに成功しました。
この様子はSNSで生配信されました。
しかし、その直後オットーは心臓を抑えて倒れてしまいます。
病院に運ばれたオットーは一命をとりとめます。
心配して様子を見に来たマリソルに医者が「ハート(心臓)が大きい」と話しましたが、オットーの心が大きいというワードがツボにハマってしまい、マリソルは笑いが止まらなくなってしまいました。
その様子を見て医師はけげんな顔をして、オットーは呆れていました。
するといきなりマリソルが産気づきます。マリソルはいつ子供が生まれてもおかしくない状態だったのです。
無事に子供が生まれ、オットーも退院し日常が戻りました。
月日が経過する中で、オットーは心臓の件で自分がそこまで長く生きられないことを悟っていました。
オットーは自分が乗っていた車をマルコムに譲り、マリソル一家が乗れる大きい車を購入しました。
ある日、オットーがいつもの雪かきに出てこないことを不思議に思ったマリソルとトミーが、オットーの家に行きました。
オットーはベッドの上で…。
そして寝室の棚の上には、マリソルあての手紙が置かれていて…。
感動の結末は本編をごらんください。
映画『オットーという男』感想・評価
『オットーという男』、かなり名作だと思います。
人生の終わらせ方を描いた映画としては『グラントリノ』と似ているかもしれませんが、『オットーという男』は『グラントリノ』よりもマイルドでありながら大きな感動を与えてくれます。
※『グラントリノ』も名作だと思うし、大好きな作品です。
主人公オットーを演じたトム・ハンクスはさすがの演技で、序盤は「こういう高齢者いるよね」といった感じの堅物な男性を炉アリティたっぷりに演じ、中盤からエンディングにかけては理由やきっかけがあっての心の変化を見事に演じています。
トムハンクスって本当に演技が上手いなって思います。『オットーという男』の中でも、同じ人物を演じているのに目の輝きが全然違うんですよね。
表現の深みがハンパじゃないなって思います。
そしてこの映画の大事な役どころが、オットーに様々な影響を与えるマリソルです。
このマリソルを演じたマリアナ・トレビ―ニョも本当に素晴らしい演技で…。
申し訳ないですが、この作品で観るまで存じ上げない女優だったのですが、喜怒哀楽の表現が大きいのにすごいナチュラルで、人間味にもとにかく溢れていて魅力的な演技を披露してくれています。
そして他のキャストのみなさんも、とにかく素晴らしい演技で1人1人のキャラクターもしっかり立っていて、でも決してやりすぎていることのない絶妙なバランスで、映画のクオリティをがつんと上げてくれています。
感動して涙も流せるだけでなく、あたたかい気持ちになれる、本当に素敵な映画です。
おおげさではなく、この映画を観た後に外を歩くと少し世界が違く見えるぐらい心に響く映画です。
年代に関係なく、老若男女の心に響く映画だと思います。
自信を持っておすすめできる映画なので、少しでも気になった人はぜひ1度鑑賞してみてください。
映画『オットーという男』
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