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映画『ダークブラッド』作品情報
今回の絶対おすすめ映画は『ダーク・ブラッド』です。
映画『ダークブラッド』は、リバーフェニックスの幻の遺作と呼ばれている映画です。
1993年に製作が進められていた『ダークブラッド』ですが、1993年10月31日にリバーフェニックが急逝してしまったために、撮影は続行不能となりお蔵入りしていました。
監督のジョルジュシュルイツアーが2007年に大病を患い、余命わずかと宣告されたことをきっかけにこの『ダークブラッド』を完成させることを決意。
版権問題やシーンの繋ぎなど様々な問題をクリアして作品を完成させ、リバーフェニックス没後20年となる2013年に公開するに至った映画です。(日本公開は2014年)
それでは『ダークブラッド』の映画紹介です。
映画『ダークブラッド』は2014年に日本公開されたアメリカ・オランダ合作映画。
上映時間は86分。
監督はジョルジュ・シュルイツアー監督。
キャストは
ボーイ…リバー・フェニックス
バフィー…ジュディ・デイヴィス
ハリー…ジョナサン・プライス
ジョー…T・ダンホプキンス
モーテルの女…カレン・ブラック
ほか。
映画『ダークブラック』ネタバレ・あらすじ
ハリウッドで俳優をしているハリー(ジョナサンプライス)とバフィー(ジュディデイヴィス)夫妻は、イギリスの高級車ベントレーで週末旅行に出ていました。
ハリーは特に映画スターというわけではなく、自分で自分のことを職業俳優と言っていて、たくさんの仕事に恵まれているというわけではありませんでした。
映画の台本を読んで、バフィーがくだらないと言ったクオリティの仕事も、ハリーはお金のためにこの仕事を受けようと考えていました。
ハリーとバフィーの乗っていた車が整備不良を起こし、二人はちょうどあったモーテルへと行き、修理と宿泊を依頼しました。
モーテルの女性はこの付近は昔は人の往来がたくさんあったが今はめっきり人が来なくなったと話しました。
この地域は核実験場として使われていて、人々がいなくなったのはその影響でした。
モーテルでバフィは子供たちに電話をしました。ハリーはもらえそうな役の件でエージェントに電話をして前向きに考えていることを話しました。
バフィは部屋でグラスを割ってしまいその破片で足を怪我してしまいます。
故障してしまったベントレーはモーテルの若い男性が懸命に修理をしてくれていました。若い男性は口がきけないようでした。ハリーが修理の様子を見に来ます。修理が一通り済みハリーがエンジンをかけてみると、無事にベントレーのエンジンがかかりました。
しかし完璧な修理には部品を取り寄せる必要があり、若い男性は部品を取り寄せるから待った方がいいとハリーに言います。
ハリーは映画の仕事で役を失いたくないので先を急ぎたいと思っているので、とりあえずセントジョンという町まで行って修理すると言って出発しました。
セントジョンまでは決して近いわけではなく、途中に何もない道が続くので危険な選択だったのですが、ハリーとバフィはそこまで深刻に考えていませんでした。
ハリーたちのベントレーは案の定すぐに故障してしまいます。炎天下の砂漠のような田舎道で立ち往生してしまったハリーとバフィ。
飲み物なども特に持ってきていない準備のなさで、あるのはブランデーが少量だけでした。
ハリーは本で読んだことがあると言ってラジエーターから出した水をバフィに飲ませますが、まずくて飲めたものではなくバフィはすぐに水を吐き出して怒ってしまいます。
車から出ない方が言いというハリーの案で車で一夜を過ごそうとする二人でしたが、バフィが遠くに何かの明かりを見つけます。
ハリーは特にその明かりに気が付いておらず、バフィは足にけがをしているにも関わらず一人で明かりの方へと歩いて向かいました。
手作りの家までたどり着いたバフィ。扉を開けてくれたのはボーイ(リバーフェニックス)という青年でした。ボーイはバフィのことをまじまじと見つめ、足の怪我にも気が付きます。ボーイはバフィの足の手当てもしてあげました。
ボーイは先住民族の血をひく混血の青年で、人との接触がほとんどない中で生活していました。
ボーイはバフィと話してバフィの夫が車にいることを知り、バフィと共にハリーのいる車のところまでトラックで向かいました。
ハリーと対面したボーイはハリーに「なぜ一人で助けを呼びに行かせた?」と訊きます。
ハリーは遭難した時は車にいた方がいいと聞いていたのでと答えました。
ボーイはこの通りは週に2台しか車が通らないことを告げ、死んでもコヨーテなどに死体を食べられてしまうので発見されないことなどを話しました。
故障したベントレーを置いて、ハリーとバフィはボーイの住んでいる家へ連れて行ってもらいました。
ボーイはこの地域の土地は元々先住民のものだったが、現在か銀行のものになってしまっているとはなしました。ボーイには医者だったアリーという妻がいましたが、癌でなくなってしまっていました。
ボーイのトラックでセントジョンに向かう三人でしたが、ボーイは途中の村に寄ります。役所のようなところでした。
ボーイは修理を行える人間がいないことを確かめてセントジョンに今行っても意味がないことを話します。セントジョンには宿泊できる場所もないので、ボーイは自分の家に泊まることを勧めます。
ボーイはハリーとバフィにお酒を勧めたりした後に、ある場所へと案内しました。
そこは洞窟のような場所で特殊な換気機能やイオンを出す機械、有毒な成分を除去する機能など、驚くような設備がそろっている場所でした。食料も用意されていて、発電機などもあります。
ボーイはここでも自分のことを話します。バフィはボーイに対して「あなたは時々怖いわ」と正直に自分の気持ちを告げました。
その頃、道に放置されていたハリーたちのベントレーが車でやってきた男たちによって運ばれて行きました。修理を行うためでした。
ボーイが家で何やら雑誌を読みふけっています。そして何かを見つけた様子でハサミを取り出して雑誌を切り抜き始めました。それはバフィの載っている雑誌でバフィがかつてセミヌードになっていたものでした。
セントジョンに向かうと思っていたハリーとバフィでしたが、ボーイがトラックが壊れたと言ってボンネットを開けて修理を始めていました。バフィも修理を手伝いますが、ボーイはバフィに身体を密着させて、バフィが欲しいことを本人に伝えます。バフィはハリーに見られると言ってボーイを制止しました。
ちょうどそこにハリーがやって来ました。
ボーイはライフルを持ってハリーを狩りに誘い、2人は出掛けて行きました。
蛇ネズミなどを撃ちながら、ボーイとハリーは話をします。ボーイは妻が今でも恋しくなると話し、ハリーは映画スターだから若い女優とかも言い寄ってくるのだろうなど話していました。
ボーイがバフィの魅力について話すとハリーは人のものに手を出すな、火傷するぞとボーイに忠告しました。ボーイは「脅しているのか?」とハリーに言い怒って先に行ってしまいます。
ボーイがいないとまったく道がわからないハリーはすぐに道に迷い途方に暮れます。すると物陰からボーイがいきなりライフルを発砲します。
驚くハリーに対してボーイは「またヘビがいた」と言ってハリーの背後の撃たれたヘビを手に取りました。ハリーは怒ります。
2人はそのままボーイの家へと帰りました。ハリーはバフィに危険だからボーイと親密にならないように話しました。
トラックが直り先を急ぎたいハリーはボーイにセントジョンに向かおうと提案します。しかしボーイは今度は「人を待たなければならない」と言い出します。
ハリーが「その人はもうすぐ来るのか?」と訊くと、ボーイは「その人はこんな炎天下では外には出ない、日が沈んでからは出掛けられない」と話しました。
ハリーはそれではずっと出発できないじゃないかと怒ります。ボーイは「こっちは親切でやってるんだ。言う事を聞け。」とハリーに告げました。
先を急ぎたいハリーは翌朝、ボーイが寝ている間にトラックの鍵を持ちバフィを連れて出発しようとします。しかしボーイが目を覚ましハリーからトラックの鍵を取り上げました。
ハリーはトラックを買い取ると言って高額な金額を提示しますが、ボーイは法外な値段を提示して「金の問題じゃない」とハリーに告げました。
ハリーは怒り心頭でバフィにも八つ当たりし、水だけを持ってセントジョンに向かって炎天下の中を歩き出します。道のりはとても歩ける距離ではありません。
ボーイはバフィを連れ出して、これからの話しをします。しかしバフィはハリーと別れたくない事や、子供たちが待っていることなどを話しました。ボーイは呆れながらバフィを追いかけました。
ハリーは炎天下の中で歩き続け体力の限界が来ていました。意識が朦朧としてきたハリーは倒れます。ボーイがトラックでハリーを助けに来ました。
ハリーを自宅に連れ帰って安静にさせ水を飲ませます。
ハリーはボーイに邪魔されたと悪態をつきますが、ボーイはあのまま歩いてもしばらく何もない状態が続いたと告げました。
ハリーが暑さにやられたのか興奮状態なので、ボーイはハリーを納屋に閉じ込めました。
ハリーが納屋で騒ぎ出したためボーイが様子を見に行きます。
ボーイが納屋の中に入るとハリーは隠れていて背後からボーイを殴りました。ボーイは意識を失い、その隙にハリーとバフィはトラックを奪って逃げ出しました。
ボーイは納屋に閉じ込められてしまっていましたが、愛犬がやってきてドアの下を掘り中に侵入、ボーイはその部分から納屋から脱出しました。
トラックに乗って逃げるハリーとバフィでしたが、タイヤを砂に取られ進めなくなってしまいます。立ち往生しているところに愛犬と共にボーイが追いかけてきました。
ハリーとバフィは追いかけてきたボーイの姿を確認するとトラックを捨てて逃げ出します。
辿り着いた場所は荒れ果てた家屋で「死神は入るな」など妙な看板がいくつか貼られていました。
ハリーとバフィはこの家で一夜を明かしました。
翌朝になってボーイがトラックで2人の元へやってきました。ボーイはここは汚染されてる土地だから早く出発するぞと2人に話します。
ボーイはハリーをトラックを奪った罪、またバフィをさらった罪があると話します。バフィをさらった罪の話しの時はハリーは呆れていました。
しかしハリーはボーイの言う事を聞くしかなく薪割りの仕事をやらされる事になります。
バフィはボーイを寝室に誘い、セントジョンへ連れて行ってくれるのかを尋ねます。ボーイはこの質問に頷きその後2人は服を脱ぎ始めます。薪割りをしているハリーからその様子は見えていました。
事が終わり、バフィがハリーの元へ来てボーイがセントジョンへ送ってくれると話します。ボーイは今すぐに送ってくれるとのことでした。
しかしその時遠くから車が2台やってきました。1台はハリーたちのベントレーでした。ボーイが修理を頼んでいて、修理が終わり運ばれてきたのでした。
ボーイは「送るのは中止だ、車が来た」とハリーに告げますが、ハリーにはこの時やってくる車が見えず、ボーイがまたはぐらかしてこの場に留めようとしているのだと思ってしまいます。
精神的に限界が来ていたハリーは薪を割っていた斧でボーイに殴りかかります。ボーイは持っていたライフルで受け止めますが、ハリーの力に押されて斧で頭を殴られてしまいます。
愛犬がハリーに襲い掛かりますがハリーは愛犬の頭を斧で殴り殺してしまいました。
ボーイは一度立ち上がってライフルをハリーに向けますが、力尽きてその場に倒れてしまいます。
ちょうど修理を終えたベントレーと一台の車が到着します。中から降りてきたのはボーイと馴染みのある現地の者たちと保安官たちでした。
ハリーは銃で撃たれそうになったと言いますが、聞き入れてもらえず銃を向けられます。
ボーイは室内に運ばれます…。
気になるこの後の展開は本編をご覧ください。
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映画『ダークブラッド』感想・評価
映画『ダークブラッド』はリバーフェニックスのまさに遺作となった映画です。
公開は難しいと言われていた映画を完成にこぎつけた監督のジョルジュシュルイツアーには、リバーフェニックスファンとして心から感謝したいです。
やはり撮影していないシーンが多いので、ナレーションだけで展開するシーンも度々出てきますが、贅沢は言えません。
そしてそこまで違和感を感じるものではありません。
リバーフェニックス演じるボーイが最後に命を落としてしまうので、リバーフェニックスファンの人はどうしてもリンクしてしまう部分があるかと思います。
僕も映画以外の意味でも涙腺が緩んでしまいました。
それでもリバーフェニックスの見ていない姿を見れたことは心から嬉しく思います。
リバーフェニックスファンの方々はきっとこの映画を観ている人も多いと思いますが、まだ観ていない人はぜひ一度は観ていただきたいです。
そしてリバーフェニックスを知らない人たちにはも、こんな俳優がいたのだということを知ってもらいたいですし、これを機にリバーフェニックスの他の出演映画も観ていただけたら嬉しいです。
本当に素晴らしい俳優で、ハリウッドの名だたる俳優が認め、若い俳優が憧れていた俳優なのです。
若い世代のために捕捉しますとホアキンフェニックスのお兄さんです。
そして大ヒットしたマンガ『バナナフィッシュ』のアッシュリンクスのモデルとなっている人です。
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おすすめ映画です。ぜひ。
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