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映画『アイデン&ティティ』作品情報
今回の絶対おすすめ映画は『アイデン&ティティ』です。
映画『アイデン&ティティ』は、みうらじゅん原作の漫画を実写映画化した作品です。
主演に銀杏BOYZの峯田和伸を迎えバンド『スピードウェイ』の生き様を描く内容です。
ボブディランや恋人の存在が主人公に与える影響などが見どころとなっています。
公開当時結構ブームになった映画です。
それでは『アイデン&ティティ』の映画紹介です。
映画『アイデン&ティティ』は2003年に公開された日本映画です。
上映時間は118分。
原作はみうらじゅんによる同名漫画『アイデン&ティティ』。
脚本は宮藤官九郎。
監督は俳優としても活躍している田口トモロヲ。『色即ぜねれいしょん』『ピースオブケイク』などを監督しています。
キャストは
中島…峯田和伸
中島の彼女…麻生久美子
ジョニー…中村獅童
トシ…大森南朋
豆蔵…マギー
岩本…コタニキンヤ
事務所社長…岸部四郎
居酒屋店長…三上寛
ストリートミュージシャン…ポカスカジャン
雑誌編集者…大杉漣
ファン…平岩紙
中島の父…塩見三省
中島の母…あき竹城
ほか。
映画『アイデン&ティティ』ネタバレ・あらすじ
音楽の魅力に取り憑かれ大学生の頃からRCサクセションなどのコピーバンドをしていたギタリストの中島(峯田和伸)は、その後もバンド活動を続けスピードウェイというバンドでメジャーデビューを果たしていました。
メジャーのフィールドで『悪魔とドライブ』という楽曲を発表したスピードウェイ。
『悪魔とドライブ』はスマッシュヒットとなりますが、中島は本来の自分のやりたい音楽とはかけ離れている現状に手放しで喜べずにいました。
その影響もあってかスピードウェイはその後は明らかに勢いが失速していました。
そしてバンド内でも音楽の方向性について衝突することが度々ありました。
特にボーカルを務めるジョニー(中村獅童)は荒れることを最優先に考えていて、『悪魔とドライブ』のようにウケのいい楽曲も必要と考えていました。
他にスピードウェイのメンバーにはベースのトシ(大森南朋)とドラムの豆蔵(マギー)がいますが、この2人は主張するタイプではなく活動方針について特に意見を言うこともありませんでした。
スピードウェイはヒットした影響で女性人気も高く、ライブではそれなりにお客が集まるようになっていましたが、中島は自分を偽って音楽をやっている状況が続く中で、ボブディランの幻を見るようになっていました。
実際のボブディランというか中島が自ら作り出していると思われるボブディランそっくりの幻です。
ボブディランの幻はブルースハープを吹き、自分の歌の歌詞を引用しながら中島に語りかけ中島の心を揺さぶります。
中島はその度に激しい葛藤に襲われました。
中島には学生の頃から交際している彼女(麻生久美子)がいました。
中島にとってとても大切な恋人でボブディランを教えてくれたのも彼女であり、優しく包んでくれる彼女に中島は甘えていました。
しかし中島は他の女性とも関係を持ってしまう時があり、欲望に負けて浮気をした時は激しい自暴自棄に襲われていました。
スピードウェイのテレビ出演が決まります。全国放送のテレビ出演です。
しかしスピードウェイは明らかにその勢いを失くしていました。
メンバーチェンジなども考えるようになっていたが、結局何も変化もないまま、バンドの先行きが見えなくなっていくだけでした。
中島は度重なる浮気のせいで彼女から別れを切り出されます。
中島にとって大きな支えの彼女の存在はあまりに大きく、別れを切り出されたことでそのことを痛感した中島は謝罪をします。
彼女は中島のことを変わらずに好きだと言いますが、中島は不安なままでやりきれない思いを抱えていました。
彼女は中島と違っていつも余裕を持っていて、包み込んでくれるのでした。
思い悩んでいた中島は売れ線とは言い難い『アイデン&ティティ』という曲を作ります。
この曲はバンドメンバーから好評で悩んでいた方がいい曲を作るならいつも悩んでいろと冗談を言われ、中島も言い返し、バンドはいい空気を取り戻していました。
しかし所属事務所社長はヒット曲を望んでいてハッパをかけてきます。
中島とボーカルのジョニーが意見をぶつけることも増えてしまい、それでも意地をはる中島にジョニーはしびれを切らします。
そんな中、ジョニーが女性関係が発端で刺される事件が発生してしまいます。
命に関わる怪我ではありませんでしたが、ジョニーは入院を余儀なくされます。
お見舞いに来た中島とジョニーは話し合い2人のわだかまりはなくなりました。
しかしスピードウェイはロックフェスとテレビ出演の予定があり、ジョニーの怪我によって出演が難しくなります。
ジョニーはギタリストの中島が歌えばいいと提案します。
中島はすぐに無理だと否定しましたが、ジョニーはロックは心で歌うものだと中島を説得し中島は歌う事にチャレンジすることにしました。
ロックフェスの日がやってきました。
ギターボーカルに不慣れな中島が緊張していると彼女が中島の元にやってきます。
彼女は自分のために歌ってほしいと中島に告げ、中島はこれにより彼女に歌う事だけに集中して『アイデン&ティティ』を歌い、観客もこの曲に感動していました。
中島は確実に自分を取り戻していました。
彼女は中島の家に泊まることがこれまでなかったのですが、その日は中島の部屋に泊まりました。中島にとって彼女はマザーなのでした。
バンドブームが過ぎ去ったことで、バンドブームに乗っかってヒットを飛ばしたいわゆる一発屋のバンドが集められ出演する『ネオバンド天国』という番組にスピードウェイは出演します。
中島らスピードウェイはヒット曲『悪魔とドライブ』を歌うことになっていましたが、出番の前から明らかに中島の様子はおかしく何かをやらかしそうな雰囲気を醸し出していました。
スピードウェイの出番になり、中島は社会に対する不満や文句をこれでもかとシャウトし出します。
それに答えるようにドラムの豆蔵もベースのトシも演奏を続けます。
中島が心のままに暴言を吐き続けるので番組スタッフは大慌てです。
スピードウェイの演奏がストップし楽屋に戻ったメンバー。
メンバーの耳に聞こえてきた音とは…?
結末は本編をご覧ください。
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映画『アイデン&ティティ』感想・評価
僕自身昔パンクロックバンドをやっていたこともあり、この映画『アイデン&ティティ』は非常に胸に来るものがあって、熱い気持ち蘇らせてくれる映画なのです。
特にバンドをやっていたなかった僕の友人知人もこの映画を好きな人は多いので、バンド経験に関係なく楽しめる映画になっています。
みうらじゅん原作、田口トモロヲ監督、脚本が宮藤官九郎ということで、ストーリーやセリフにあるあるのようなリアルさが満載の映画にもなっています。
ドラムの豆蔵は居酒屋でバイトをしながらバンド活動をしていたのですが、テレビ出演が決まりこのままスターダムにのし上がれると思い居酒屋の店長に辞めることを告げ、店長からは『へ~テレビ出るからやめるんだ』と嫌味を言われるのですが、その後思うようにバンドが売れなかった豆蔵が店長に『週5に戻してください!!』と頼むシーンが僕はあまりのリアルさに大いに笑ってしまうお気に入りのシーンなのです。
こういったポイントが随所にあって楽しませてくれます。
そしてボブディランの歌詞のフレーズが出てくるたびに胸を打ちます。
『犬が自由に走るなら、どうして僕たちにそれができない』
『人は自分の属さないところに行ってはいけない 道の向こうの家を天国と間違えるな』
『君の立場になれば君が正しい 僕の立場になれば僕が正しい』
『どんな気持ちだ 誰にも知られないってことは 転がる石のように』
やっぱりボブディランってすごいアーティストだなぁとこの『アイデン&ティティ』を見るとさらに実感してしまいます。
やるべきこと、やりたいことをやる大切さと勇気をくれる映画です。
何か人生に迷った時に観るのもいいと思います。
おすすめ映画です。ぜひ。
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