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映画『ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない』作品情報
今回の絶対おすすめ映画は『ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない』です。
映画『ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない』は、2007年11月から12月にかけて2ちゃんねるに書き込まれた内容を基に書籍化されたものを映画した作品です。
タイトルはスレッドのタイトル名に由来しています。
タイトルのインパクトからご存知の人も多い映画だと思います。
『ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない』のタイトルが秀逸過ぎで個人的には今でもタイトルを見るとクスッとしてしまう映画です。
それでは『ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない』の映画紹介です。
映画『ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない』は2009年に公開された日本映画です。
上映時間は104分。
原作は黒井勇人の『ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない』。
監督は佐藤祐市監督。
『キサラギ』『ストロベリーナイト』などを監督しています。
キャストは
大根田真男(マ男)…小池徹平
中西亜矢子…マイコ
阿部道大(リーダー)…品川祐
藤田巧己…田辺誠一
上原学…中村靖日
木村翔太…田中圭
井出哲也…池田鉄洋
瀬古さだ子…千葉雅子
柴田…須賀貴匡
大根田真次…北見敏之
大根田佳子…朝加真由美
黒井策士(社長)…森本レオ
ほか。
映画『ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない』ネタバレ・あらすじ
大根田真男(小池徹平)通称マ男は高校時代にいじめを受けたことをきっかけに登校拒否気味になり、それから社会に出ることが出来ずに8年間ニートとして生活していました。
父親の大根田真次(北見敏之)と母親の大根田佳子(朝加真由美)はマ男に対して厳しい言葉を掛ける事はありませんでしたが、母親はマ男の将来を心配していました。
そんな中で母親の佳子がマ男のスーツを買って自転車に乗って帰宅している途中にトラックに轢かれてしまい他界してしまいます。
この出来事をきっかけにマ男は就職活動を開始します。
マ男は引きこもっていたニート時代にパソコンをいじっていたスキルを活かして、国家資格であるプログラマーの資格を取得していました。
しかし中卒で実務経験のないマ男への風当たりは強く、就職活動はまったくうまくいきませんでした。
しかし黒井システム株式会社の社長である黒井策士(森本レオ)はマ男の話を聞いて採用を決めます。
マ男は晴れて入社することが決まりました。
マ男は黒井に連れられて会社に案内されます。
緊張しながらも挨拶をするマ男でしてたが、社員たちはマ男に反応することなく黙々と仕事を続けていました。
動揺するマ男に黒井社長が納期間近で殺気立っていることを説明しました。
真男がマ男と呼ばれるようになったのは社長の黒井が変換ミスをして新入社員のお知らせでマ男と入力ミスをしてしまったのが原因でした。
マ男はこのニックネームが定着します。
マ男はまず面倒を見てくれるというリーダーの阿部道大(品川祐)を紹介されます。
このリーダーは非常に威張り散らす男で、しかもパソコンは人差し指でしかキーボードを叩けないスキルしかなく、とにかく仕事を他人に振りまくっていました。
さらにこのリーダーの腰ぎんちゃくのようなガンダムマニアの井出哲也(池田鉄洋)も仕事もできなければモチベーションもなく、調子がいいだけの男でした。
プログラマーとしての経験もあり、仕事もこなすものの人付き合いが苦手でコミュニケーションが取れない上原学(中村靖日)は、リーダーと井出にいいように使われていました。
経理担当の瀬古さだ子(千葉雅子)は社長の愛人説のある女性でしたが、仕事ぶりはまともです。
そして唯一の希望は藤田巧己(田辺誠一)という社員で、劣悪極まる社内環境で常識を持っていてマ男のことも気にかけてくれていました。
事もできる非常に有能な人物です。
リーダーはことあるごとにマ男に絡んできて、マ男に「出身は?!」と質問します。
マ男は「早稲田」と答えたため社員のみんなはマ男が早稲田大学卒業だと思い込みますが、マ男は中卒です。
実家の場所が早稲田なだけです。この誤解はずっと続くことになります。
最初からしっかりした研修もなく辟易するマ男。
挙句の果てに絶対に不可能と思われる分量を回されますが、意地になって意識が飛びながらも振られた仕事を納期に間に合わせます。
マ男が与えられた席の引き出しにはノートがあり、開くと呪いのように「殺される」という文字が書かれていました。
退職した社員が残していったノートのようでした。
結果を出したマ男のことを藤田が社長に報告します。
社長の黒井はマ男に次のプロジェクトのリーダーをやってみないかと打診しました。
マ男は戸惑いながらもリーダーを引き受けることにしました。
入社してわずか2週間のスピード出世でした。
マ男は早速プロジェクトに取り掛かりますが、チームリーダーの阿部はこの采配が面白くなく、マ男にあくまでお前は俺のカバン持ちだと話し、そのプロジェクトの納期も取引先の言いなりになり無茶な期間で引き受けてしまいます。
マ男は間に合わせるために頑張りますが、リーダーと井出は使い物になりません。
その分の負担をマ男、藤田、上原で分担しながらなんとか納期に間に合わせることができました。
入社した時にリーダーから定時退社は都市伝説だと言われていましたが、そんなレベルではなく毎日会社に泊まるのが当たり前になっていました。
無茶苦茶な納期のプロジェクトはデスマ(デスマーチ:死の行進)と呼ばれていました。
IT業界でも5本の指に入る大手企業トップシステムジャパンから鳴り物入りで木村翔太(田中圭)が入社してきます。
大手からなぜわざわざ黒井システム株式会社に転職してきたのかみんな不思議に思いましたが、戦力となる木村は期待されます。
木村は最初こそ大人しくしていましたが、野心家で大手にいても起業のチャンスが難しいと思い、それなら零細企業を乗っ取ってしまうのもありなんじゃないかと黒井システムにやって来たことをマ男に話しました。
木村はリーダー補佐になると勝手にプロジェクトを推し進め、これまでに類を見ない無茶苦茶な納期を設定してしまいます。
まさしくデスマでした。怒り狂う社員たちに木村は雑魚は黙ってろと言い放ち、あんたたちは何処に行っても使い物にならない、クビが嫌ならやるしかないと告げました。
険悪なムードが続く社内でリーダーの阿部がマ男が早稲田大学卒業ではなく中卒であることを知りみんなに暴露します。
マ男は中卒という呼ばれ方もするようになります。
マ男が木村にみんな仲間なんだからと口を出した時に木村は「仲間?中卒はマ男さんだけですよ?」と言いました。
木村は早稲田の理工学部卒業でした。
木村の無茶なプロジェクトで全員徹夜続きになります。
限界も近づいている時にマ男の父親の胃がんが発覚します。
徹夜続きの中で病院に駆け付けたマ男は、疲労と睡眠不足と次々に起こる問題についに限界を迎えてサラリーマンがごった返す通りで倒れてしまいます。
親切な女性が救急車を呼ぼうとしますが、マ男はフラフラと立ち上がり歩き出しました。
マ男に派遣で来ている中西亜矢子(マイコ)が会社に戻ろうと声を掛けました。
しかしマ男の心のよりどころであった藤田が退社の報告を社長にしているのをマ男は偶然聞いてしまい大きなショックを受けました。
社内は木村に対して牙を向いた社員たちで一触即発の状態でした。
マ男はついにブチギレてなんなんだよこのクソ会社は!!とこれまで思っていた矛盾点や会社のダメなところを激しく言い放ちます。
会社を辞める決意をして退職届を用意しているマ男でしたが、中西がやってきて藤田について話し出します。
中西は藤田に告白してフラれていました。
藤田は過去弁護士を目指して司法試験の勉強をしていたことはマ男も聞いていましたが、藤田には最愛の恋人が自殺した過去がありました。
藤田はその出来事に責任を感じて、罪滅ぼしの意味でもこのブラック企業で働いていました。
そして藤田は恋人の両親から弁護士事務所で働く話をもらい、黒井システムを辞める決意をしたのでした。
マ男は会社に戻ります。社内は納期間近で一心不乱にみんなで仕事をしていました。
リーダーも井出もできないながらに一生懸命に仕事をしていました。
あのリーダーが上原にできてない仕事を自分に回すように指示していて、みんなはそれを聞いて嬉しそうに微笑みました。
果たして納期に間に合わせることができるのか…?
マ男の選択する道は…?
結末は本編をご覧ください。
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映画『ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない』感想・評価
映画『ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない』はタイトルが面白く、内容もコメディタッチなシーンが多いのですが、実はかなり感動できる映画となっています。
ブラック会社というものを擁護するつもりもないですし、この映画が作られた時よりも残業とかは減っている時代になっているかとは思うのですが、僕は会社員経験がないのであくまで想像です。
ただこの映画を観るとブラック会社というのはただ単に労働時間とか人間関係といったことだけで判断するのではなく、自分自身がやりがいとか楽しさをどれだけ見出しているのかが重要になってくるのかなとこの『ブラック会社に勤めてるんだが、俺はもう限界かもしれない』を観て感じました。
自分の趣味とか楽しいと感じる事なら何時間でもできてしまうわけで、同僚との関係などでそういったものもだいぶ変わってくるんだろうなと思いました。
ただこの『ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない』の主人公のマ男はもう自分には後がないからと踏ん張ることでいろいろなことに気付けるのですが、個人的にはそんなに無理していいかは人によると思います。
精神的に参ってしまう人も多いご時世ですから、辛い辛いと感じるなら無理は禁物かと。
ただとは言ってもとても元気になれる映画ですし、なにより笑いどころもたくさんあります。就職氷河期の世代の人が見るといろいろと思い出すことも多い映画なのかもしれません。
軽く観れるけどしっかり感動できる映画です。おすすめです。ぜひ。
映画『ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない』
みんながいるから、頑張れる。
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