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映画『連弾』作品情報
今回の絶対おすすめ映画は『連弾』です。
俳優としても大活躍している竹中直人さんの監督作品の『連弾』ですが、派手さはないもののところどころに散りばめられた笑いとシリアスな展開、またセリフの一つ一つにどこかユーモラスな感じがあり、竹中直人さんらしさがふんだんに出ている映画です。
家族というものの複雑さを見事に表現している作品です。
天海祐希さんはじめ北村一輝さんや及川光博さんなど豪華キャストが集結しています。
それでは『連弾』の映画紹介です。
映画『連弾』は2001年に公開された日本映画です。
上映時間は104分。
ベルリン国際映画祭に出品されている映画です。
監督は竹中直人監督。
俳優としての活躍はもちろん、監督としても『無能の人』『東京日和』『119』『サヨナラCOLOR』などを監督していて、高い評価を得ています。同業者にファンが多いのも特徴です。
キャストは
佐々木正太郎…竹中直人
佐々木(戸倉)美奈子…天海祐希
谷村正樹…及川光博
大沢三雄…北村一輝
佐々木真理…冨貫塚桂香
佐々木徹…蓑輪裕太
女弁護士…片桐はいり
長井チヅル…佐藤康恵
上原律子…松尾れい子
大沢夫人…鈴木砂羽
森修一…曽根英樹
砥部ヒロシ…溝口遊人
タクシー運転手…岩松了
セクシー娘の恋人…塚本晋也
社員食堂のコック…松岡錠司
ラーメン屋の店主…半海一晃
職人…岩田丸
ラーメン屋の客…津田寛治、田中要次
調律師…石川真希
セクシー娘…有賀美穂
ストーカー…井口昇
ほか。
映画『連弾』ネタバレ・あらすじ
横浜に住む佐々木一家は4人家族です。
父親の正太郎(竹中直人)、母親の美奈子(天海祐希)、娘の真理(冨貫塚桂香)、息子の徹(蓑輪裕太)で暮らしています。
夫婦仲は冷めきっている感じではありますが、正太郎は8軒の借家など親から譲り受けた財産があり、美奈子はバリバリのキャリアウーマンで大手ゼネコンで働いており、しかも課長を務めていて、家族はお金に困った暮らしはしていません。
ちなみに正太郎は働く必要がないため専業主夫です。
娘の真理はピアノを習っていて発表会を控えていて、発表会では母の美奈子と連弾を披露する予定になっています。
しかしそんな暮らしの中で母である美奈子の浮気が発覚してしまいます。
浮気相手は大沢三雄(北村一輝)でした。これをきっかけにまだ幼い徹はショックを受けて美奈子を拒絶し遠ざけるようになります。
夫婦は離婚へと話を進めていきます。
正太郎と美奈子の言い争いはどんどん増えていき子供たちは両親の争いを目の前で見ることも少なくありませんでした。
心を閉ざす徹に対して娘の真理はピアノの発表会のことで頭がいっぱいで両親の争いには無感情(な素振り?)でした。
美奈子は家を出て1人でマンション暮らしを始めます。
残された子供たちを正太郎は一生懸命に面倒を見ようとしますが、度合いがわからず構いすぎてしまい子供たちからうざがられてしまいます。
娘の真理は正太郎に内緒で美奈子の住んでいるマンションを訪ねます。
執拗に子供の面倒を見ようとしてしてしまう正太郎にストレスを感じていた真理は、その不安を母の美奈子にぶつけます。
しかし正太郎を嫌いで出て行ったはずの美奈子は正太郎をかばうのです。
予想外の美奈子の反応に真理は驚き、夫婦とはよくわからないものだなとしみじみ感じます。
一方弟の徹は浮気をした母親を許すことができないままでした。
しかしやはり美奈子のことは好きで母親がいなくなる寂しさは強く感じていて、徹はその気持ちの整理をどうつければいいのかわからなくなっていました。
正太郎はそんな徹に対して、優しく「徹のお母さんはたった一人だ。それはずっと変わらない。」と語りかけたのでした。
そしていよいよ真理のピアノ発表会の日がやってきました。
正太郎と徹は客席で発表会を見ています。
そしていよいよ美奈子と真理の連弾の出番となり、正太郎と徹の見守る中、真理と美奈子はステージのピアノへと並んで歩きだし…。
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映画『連弾』感想・評価
派手な演出や大盛り上がりのシーンがあるわけではないのです。
しかし人間の心の揺れ動きを絶妙に表現していて観ていて他人事ではいられなくなるような感覚に襲われます。
『ああ、この感覚すごくわかるなぁ』といったシーンもいくつもあります。
心温める映画であることは間違いないのですが、決してきれいごとで描いていないところが竹中直人さんらしいなと感じます。
個人的にはところどころのセリフの面白さが特に好きな作品で、天海祐希さん演じる美奈子に仕事をしていないことを責められた竹中直人さん演じる正太郎がムキになって「仕事はないんじゃなくてする必要がないなだけだ!!俺には8軒の借家がある!!」と威張るシーンや、家事に精を出すことを言われた時の「洗濯は好きさ!!」と怒るシーンがセリフと感情のアンバランスさに思わずクスっと笑ってしまうのです(笑)
息子の徹が家の中で壁に向かってボールを投げて当てて遊んでいると正太郎が「ちょっとー!壊れるでしょう!土壁なんだから!」というセリフを言うのですが、「土壁なんだからー!」って必要かなぁと思ってしまいこういうところでも笑ってしまうのです。
竹中直人さんのことが僕は大好きなので、こういう笑いはそこからきているのかもしれないので皆さんに伝わるのか不安ですが、僕は面白くて仕方ないのです。
もちろん映画として面白いのでご安心ください。
こういう丁寧に心情を描いている映画ってありそうでないんですよね。
とっても素晴らしい映画です。
おすすめ映画です。ぜひ。
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