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映画『陽はまた昇る』作品情報
今回の絶対おすすめ映画シリーズは『陽はまた昇る』です。
映画『陽はまた昇る』は公開当時映画館で観ていて、世代的にベータの存在を知っている身としては非常に面白くて感動した映画です。
出演者が芸達者なベテラン俳優ばかりで、重厚な映画となっています。
それでは『陽はまた昇る』の映画紹介です。
映画『陽はまた昇る』は2002年に公開された日本映画です。
上映時間は108分。
原作は佐藤正明の『映像メディアの世紀』です。
監督は佐々部清監督。撮影は木村大作です。
キャストは
加賀谷静男…西田敏行
大久保修…渡辺謙
江口涼平…緒形直人
小野俊夫…加藤滿
服部一義…田山涼成
武田壮吉…夏八木勲
金沢紀之…石橋蓮司
村上雅恵…倍賞美津子
松下幸之助…仲代達矢
寺山彰…江守徹
大野久志…石丸謙二郎
柏木夏佳…篠原涼子
小出収美…國村隼
ほか。
映画『陽はまた昇る』ネタバレ・あらすじ
ある日、家電メーカー日本ビクター開発部に勤務している加賀谷静男(西田敏行)は、あ幹部に呼び出されました。
加賀谷は横浜のビデオ工場への異動を言い渡されます。ビデオ事業部にテコ入れをしてほしいという幹部側の要望でした。
異動は加賀谷だけではなく、ほかの大勢の社員も部署の異動などを言い渡されていました。
横浜に移動した加賀谷は、会社の方針にはとにかく従う大久保修(渡辺謙)と話し、これからの横浜工場の方向性を決めます。
人員整理の指示を受けて横浜工場にやってきた加賀谷。横浜の社員たちはリストラにあうのではと加賀谷に戦々恐々とします。
しかし加賀谷は1人のリストラも出したくないと考えていて、そのためにどうにか利益を出す方法を模索します。
加賀谷は大久保に頼んで、プラスに向かっている事業計画書を作成してもらいます。
そして加賀谷は家庭用VTR(ビデオテープレコーダー)の開発を始める事を決めます。
赤字の中で開発を行う事に反対する社員もいましたが、加賀谷は利益を出してリストラを出さないためには開発しかないと考えました。
加賀谷の熱い想いは社員たちに伝わり、開発に向けて動き出します。
しかし、開発に取り組んでいる最中、ソニーが一足先に家庭用ビデオ・ベータマックスを発表します。加賀谷たちは焦りますが、より懸命に開発に打ち込みました。
加賀谷たちが目指していたのはベータマックスよりも録画時間の長いものでした。
目指していたのは2時間録画です。
そして紆余曲折の末、加賀谷たちはベータマックスを超える開発に成功しました。
しかしこの頃にはすでにベータマックスが世間に認知されていて、国内の規格がベータに決定されようとしていました。
加賀谷は親会社・松下電器の相談役である松下幸之助(仲代達矢)を訪ねました。
加賀谷は松下幸之助に直接、開発したVHSをアピールしました。
松下幸之助はこのVHSの性能を認め、VHSは販売を開始する事になりました。
販売をスタートしたVHSは大成功を収めます。
通産省が新規格を出してはいけないと通達した期日の前日に、VHSは販売をスタートしていました。まさにギリギリの攻防でした。
VHSの売り上げが好調の中、加賀谷の妻が病気のために倒れてしまいます。
加賀谷は妻のために会社を辞める決意をします。
最後の出勤日に工場を訪れた加賀谷。
加賀谷の前に広がった光景とは…?
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映画『陽はまた昇る』感想・評価
脚色はあるとはいえ、実話の映画化となっています。
そして実話だと思うと、さらにこの映画はグッとくるものがあります。
若い世代の人たちはベータを知らないと思うのですが(もしかしたらVHSも知らない可能性もあるのかな)、僕が幼い時は自宅にはベータのビデオデッキがありました。
しかし物心ついた時にはいつのまにかVHSに変わっていたという記憶です。
でもベータ用のビデオテープはしばらく本棚に並んでいたような気もします。
でも、西田敏行さん演じる加賀谷がいなかったら、そのままDVDが台頭するまでベータが家庭の本棚に並んでいたのかもしれないんですよね。
そう考えると、とてつもなくすごい事だと心から思います。
西田敏行さんがいつも通り最高です。
渡辺謙さんも頼りなげな役どころを演じながらキャラクターの成長も見せつけてくれます。
しかし夏八木勲さんに仲代達矢さんに江守徹さんにと、舞台でもすごいキャリアの方々が出演されていて、これで見応えがないはずがありません。
ザ・東映といったテイストもかなり漂っているのではないかと思います。
人文字でVHSという文字を作っているシーンを観た時は、一気に目頭が熱くなりました。
歴史も知る事ができるし、名俳優たちの共演も見ることができるし、感動ももちろんする事ができる映画です。
おすすめです。ぜひ。
映画『陽はまた昇る』
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