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映画『浅草キッド』ネタバレあらすじ感想

ビートたけし自伝映画『浅草キッド』ネタバレあらすじ結末と感想評価|Netflix作品

映画『浅草キッド』作品情報

今回の絶対おすすめ映画はNetflix映画『浅草キッド』です。

実話をもとにしたビートたけしさんの自伝的映画になっていて、ビートたけし役を柳楽優弥さんが演じています。

実在するビートたけしさんの師匠・深見千三郎役を大泉洋さんが演じていて、2人の演技の掛け合いが最高の作品でもあります。

それではNetflix映画『浅草キッド』の映画紹介です。

映画『浅草キッド』は2021年にNetflixで配信開始した日本映画。

ビートたけしの下積み時代を描いた実話となっています。

上映時間は123分。

原作はビートたけしによる自伝的同名小説。

監督・脚本は劇団ひとり

《キャスト》

深見千三郎…大泉洋

ビートたけし…柳楽優弥

千春…門脇麦

ビートきよし…土屋伸之(ナイツ)

井上雅義…中島歩

高山…古澤裕介

サチ…小牧那凪

東八郎…尾上寛之

田山敦…風間杜夫

麻里…鈴木保奈美

町工場の同僚…R-指定・DJ松村

つまみ枝豆

黒田プロデューサー…大内厚雄

ほか。

 

映画『浅草キッド』ネタバレ・あらすじ

タケシ(柳楽優弥)とキヨシ(土屋伸之)が劇場の舞台に立って漫才をするために、舞台袖に控えています。

2人のコンビ名はまだ、後に大人気となって一世を風靡する『ツービート』ではなく、松鶴家タケシキヨシです。

タケシは舞台にでる直前、舞台袖でタップを踏んでいます。

師匠である深見千三郎(大泉洋)から教わった芸の一つでした。

舞台にあがり漫才を披露する2人でしたが、無名の2人の漫才に耳を傾ける観客は少なく、遠慮なくおしゃべりなどをしています。

一生懸命に漫才を続けていた2人でしたが、ついにタケシがキレてしまいおしゃべりしている観客に毒づき始めてしまいました。

タケシのこの行動には師匠である深見千三郎の教えが影響していました。

時間は2年前に遡ります。

タケシは通っていた大学を辞めて、ストリップ劇場である浅草フランス座のエレベーターボーイとして働いています。

もちろんエレベーターボーイとして働きたかったわけではなく、座長の深見千三郎の芸に惚れて勉強するために見習いとして働いていたのでした。

劇場の楽屋で寝泊まりをさせてもらいながら、毎日エレベーターのボタンを押しているたけしは早く舞台に立ちたくて悶々とした日々を過ごしていました。

たけしは師匠の深見千三郎からエレベーターに乗っている間にタップダンスを教わり、空いている時間は懸命にタップの練習をしました。

たけしの一生懸命さは深見千三郎の目にも留まっていて、たけしが「次のステップ教えてください」と言うと「もう教えるステップがねえんだよ」と言われるほど、たけしのタップは上達していました。

ある日、先輩芸人のキヨシが舞台に立てなくなりタケシが代役を務めることになります。

フランス座ではストリップの間にコントなどを披露する時間が設けられているのです。

いきなり巡ってきたチャンスにたけしは少し動揺しながらも、ワクワクしながら女装のために派手なメイクをし始めました。

明らかに「お笑い芸人がやる女装のメイク」といった感じの化粧をしていたたけしに対して、深見千三郎師匠はたけしを叱りました。

「くだらない顔でお客を笑わそうとするんじゃなくて芸で笑わせるんだよ。他のとこじゃ知らないが俺のところでやるならよく覚えておけ。笑われるんじゃなくて笑わせるんだ」

この深見千三郎の言葉はたけしの中に深く刻まれました。

初舞台に立ったたけしは緊張で気が利くことを最初全く言えませんでしたが、深見千三郎はさすがといった感じでたけしを完璧にフォローしながらお客の笑いを誘います。

たけしは舞台の上で観客から笑いを取るという快感を知り、芸人としてのモチベーションをさらに上げたのでした。

先輩芸人のキヨシはフランス座を出て行ってしまい、たけしは作家志望の井上(中島歩)と共に、ストリッパーのお姉さま方に可愛がられながら、劇場の雑務をこなしつつ芸人として実力をつけていきました。

閉館した後の劇場でたけしは置いてあった深見千三郎のおしゃれな靴を履いて、舞台上でタップを踏みます。

たけしのタップの腕前は確かなものになっていて、深見千三郎はその様子を見て劇場を出て行きます。

あと追いかけたたけしは勝手に靴を借りたことを侘びますが、深見千三郎師匠は「お前みたいな素人が履いた靴はもう履けないからくれてやる」とたけしに言いました。

たけしが嬉しそうな顔をしていると、深見千三郎は「500円な」と言い、この言葉に対してたけしは「せこ!くれるって言ったじゃないですか」などと返し、そのまま2人はコントのような会話を続けました。

たけしに類まれな才能を感じた深見千三郎は、楽屋で寝泊まりしているたけしに自分たちが住んでいるアパートの1階の部屋を用意してやり、井上とともに頻繁にご飯を奢るなど可愛がっていました。

深見千三郎は師匠として外では羽振りのいい振る舞いをしていましたが、現実はフランス座の動員は年々減少していて時代の波に押しやられていました。

深見千三郎の妻である麻里(鈴木保奈美)は芸人である深見千三郎を大切にしていて、苦しくなっている家計から文句も言わずに、千三郎が弟子に奢るお金を工面しました。

深見千三郎はたけしに「どんなことでも笑いに変えられるようになれ」と教えていました。

深見千三郎の左手は常に包帯が巻かれていて、たけしはある時この包帯の謎を劇場の先輩から聞きます。

過去に工場で働いていた時に事故で指を全て落としてしまっていたのでした。

普通なら神妙な雰囲気になってしまう話ですが「何でも笑いに変えろ」と言われているたけしは、深見千三郎に対して「さっき聞いたんですけど、師匠って自分で指食べちゃったんですか」といじり始めました。

他の劇場の芸人たちは信じられない顔をしていましたが、深見千三郎はたけしのいじりに乗り、さらに笑いで返し漫談を展開していきました。

たけしはストリッパーのお姉様方にも可愛がられていましたが、中でも過去に歌手として活動していたほど歌が上手い千春(門脇麦)とは特に仲が良く、千春はたけしの芸人としての成功を応援し、たけしも千春に歌で成功して欲しいと思っていました。

たけしは千春の力になりたいと思い深見千三郎にストリップの間に千春の歌を披露するのはどうかと提案します。

深見千三郎は何やら心配そうな表情も浮かべていましたが、たけしの提案をのみ、千春は舞台上で歌を歌えることになります。千春は嬉しそうな顔で深見千三郎にお礼を言っていました。

千春が舞台上で歌を披露すると観客からは拍手が起こります。

千春はもちろん舞台袖にいるたけしも嬉しそうな顔をしています。

しかし観客から「歌もいいけど裸も見せてよ」という声が出始めてしまい、現実に引き戻された千春は悔しさを噛みしめていました。

ある日、たけしがいつも通り1日の終わりに劇場の鍵を閉めて家に帰ろうとすると、かつてフランス座で一緒に舞台に出演していたきよしが声をかけてきました。

きよしはたけしをご飯に誘い、今ブームになりかけている漫才を一緒にやらないかと誘います。

きよしは浅草の劇場で舞台に立っていても先が見えないことや、もう今は時代が違うという話をたけしにしました。

フランス座の楽屋で深見千三郎が花札の相手を探しています。

たけしに相手をするように言い、たけしは正面に座ります。

たけしは突然フランス座をやめることを師匠である深見千三郎に告げました。

深見千三郎はまだ芸がない状態で出て行ってどうするんだと引き止めますが、たけしはストリップ見に来てる客笑わして何になるんだと師匠に食って掛かります。

歯に衣着せぬたけしの言い方に横で聞いていた井上が「世話になった師匠になんてこと言うんだ」と窘めました。

深見千三郎はたけしの言い分を聞いて「いつの間にか随分面白いこと言うようになったじゃねえか」と言いました。

この言葉に対してたけしは「師匠に教わったんで」と言葉を返しました。

こうしてたけしはフランス座を出て、起業しとともに漫才師を目指すことになりました。

たけしときよしは漫才師として活動を開始しますが、そう簡単に売れるはずもなく客のほとんどいない劇場での漫才や、地方での営業をこなしていました。

せっかくフランス座を飛び出してきたのにこのままではいけないと、たけしは勝負をかけることにします。

古臭い昔ながらのコンビ名を捨てて「ツービート」と名乗り、これまでになかった漫才の形を目指してネタを作っていきました。

たまたまテレビの漫才番組に空き枠ができたことで、ツービートはテレビに出演する機会を得られます。

リハーサルで内容のきついネタを披露していたツービートは、番組プロデューサーから「そんなのテレビで流せるわけないから他のネタに変えろ」と指示されてしまいます。

最初はネタを変えるつもりでいましたが、本番の舞台袖でたけしはタップを踏んでいる時に深見千三郎師匠の言葉を思い出し、きよしに向かって「やっぱりあのネタで行くぞ」と言い、ダメだと言われたネタを披露しました。

ツービートは瞬く間に人気になり、漫才ブームの中で一気に知名度を上げていきました。

その頃たけしがかつて世話になったフランス座は時代の流れに押され、客足が遠のき経営がいよいよ苦しくなっていました。

深見千三郎はついに舞台を降り、かつて弟子だった人間に紹介してもらった町工場で働くようになります。

妻の麻里も懸命に働いていましたが、無理がたたって体を壊してしまいます。

ツービートは漫才コンテストで大賞を受賞し、たけしは賞金をもらいました。

たけしは賞金を手にして久々に浅草に訪れます。

深見千三郎師匠のアパートに行き、亡くなってしまった師匠の妻の麻里の仏壇に手を合わせ、師匠に小遣いだと言って賞金を渡しました。

賞金を渡された深見千三郎は「弟子から小遣いもらう師匠がどこにいるんだよ」と毒づきますが、相変わらず何事も笑いに変える深見千三郎は封筒を開けて金額を数え始めます。

たけしはそんな師匠を見て「そう言いながら数えてんじゃねえか」と突っ込みを入れました。

2人は久しぶりに飲みに出かけ、浅草の飲み屋のお客さんたちをトークで大いに笑わせます。

居酒屋を出て深見千三郎がたけしをタクシーに乗せ、「これで帰れ」とお金を渡します。すかさずたけしが「いやこれ俺が渡した賞金じゃねえか」とつっこみ、2人は爆笑して別れました。

別れ際、深見千三郎はタクシー代のお釣りが出たらちゃんと返しに来いよ、とたけしに声をかけました。

たけしも嬉しそうな顔をして、再び深見千三郎に会うのを楽しみにしていました。

しかしこの願いは叶えることができず…

2人はなぜ再会することができなかったのか…。

結末は本編をご覧ください。

 

映画『浅草キッド』感想・評価

もともとビートたけしさんの小説『浅草キッド』を学生の頃に何度も読んでいたので、映画化された時は何だかとても嬉しかったです。

ビートたけしさんの下積み時代を描いた物語なわけですが、ブラックジョークで人気を博していた姿とは異なり、柳楽優弥さん演じるビートたけしさんは本当に繊細です。

実際のビートたけしさんも非常に恥ずかしがり屋で繊細な方だとよくお聞きするので、柳楽優弥さんがものすごくリアルにビートたけしさんを演じているんだと思います。

すごくいい映画で笑いどころもたくさんあって、あっという間に2時間が過ぎてしまうのですが、センチメンタルな内容でもあり最後のシーンは「映画を観て久しぶりにこんなに泣いたな」と思うぐらい泣いてしまいました。

劇団ひとりさんが監督をしている作品ですが、非常に演出が上手かったと思います。

最後の感動するシーンは「してやられた」といった感じでした。感動作っていうイメージがないかもしれませんが、ものすごく感動できる映画です。

キャストの皆さんもすごく素敵で、特にビートたけしさんを演じた柳楽優弥さんの演技がとにかくすごかったです。

ビートたけしさんの特徴を完璧に掴んでいて、だからといってものまねに走っているわけじゃなくてしっかりと演技をしているので、ただただ作品を楽しむことができます。

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ビートたけしさんの所作の指導で松村邦洋さんが入っていたようなのですが、それを知った時になんだかクスリと笑ってしまいました。

大人になった時のたけしさんの声も松村邦洋さんが担当しているようです。

そして深見千三郎を演じた大泉洋さんも、相変わらず素敵な演技を見せてくれています。

テンポが良くてチャキチャキした感じがすごく出ていて、柳楽優弥さんとの演技の掛け合いも声を出して笑ってしまうぐらい面白かったです。

大泉洋さんのこれまでの出演作の中でも、個人的にはかなり大好きな大泉洋さんの演技でした。

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門脇麦さんも素敵でしたし、ナイツの土屋さんもとても魅力的にビートきよしを演じています。

土屋さんはさすが売れているお笑い芸人さんといった感じで、お芝居もリアリティの中に面白さをしっかり出していて「すごいなぁ」と感心しながら観てしまいました。

他の出演者の皆さんも本当に素敵で、役者の演技で興ざめしてしまうということが一切ない映画でした。

ある程度の年齢がいった人間が見ると、ちょっとセンチメンタルになるというか泣けてくる映画だと思います。

とても素晴らしい作品です。

まだ観ていない方は是非一度鑑賞してみてください。

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