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映画『ノイズ』作品情報
今回の絶対おすすめ映画は藤原竜也さん主演の『ノイズ』です。
マンガの実写化という藤原竜也さんの得意としてるジャンルでもあります。
松山ケンイチさんや神木隆之介さん、永瀬正敏さんや柄本明さんなど豪華キャストが見応えのある演技を披露してくれていて、手に汗握る展開を楽しめる作品です。
それでは『ノイズ』の映画紹介です。
映画『ノイズ』は2022年に公開された日本映画。
監督は廣木隆一監督。
『母性』『月の満ち欠け』などを監督しています。
原作は筒井哲也による漫画『ノイズ』。
【キャスト】
泉圭太…藤原竜也
田辺純…松山ケンイチ
守屋真一郎…神木隆之介
泉加奈…黒木華
青木千尋…伊藤歩
守屋仁美…鶴田真由
野毛二郎…迫田孝也
酒井義昭…波岡一喜
岡崎正…寺島進
庄司華江…余貴美子
横田庄吉…柄本明
畠山努…永瀬正敏
ほか。
映画『ノイズ』ネタバレ・あらすじ
舞台は人口が減って勢いをなくしている離島・猪狩島。
島で育った泉圭太(藤原竜也)は黒イチジクの栽培に成功し、島民たちは黒イチジクが町おこしになると大いに期待し、圭太は期待に応えるべく懸命に汗をかいていました。
圭太と幼なじみの田辺純(松山ケンイチ)は害虫駆除の仕事をしながら暮らしています。
圭太と純は幼なじみで、さらに現在は圭太と結婚して子供がいる加奈(黒木華)、駐在として働いている警察官の守屋真一郎(神木隆之介)も幼い頃から島で一緒に育っています。
圭太の黒イチジクは本格的に町おこしの材料になろうとしていて、圭太はこれまで以上に多忙になります。
純が手伝いに来て加奈と娘の絵里奈と共に黒イチジクの出荷を手伝いました。
その頃、島には出所したばかりの男が保護士と共に島に訪れていました。
圭太のイチジク農園は従業員を募集していて、保護士は元囚人を圭太の農園で働かせてもらえないか打診しようと考えていました。
しかし車で圭太の農園に向かっている最中に、元囚人の小御坂が自分のベルトを外し保護士の首を絞めて命を奪ってしまいます。
小御坂はそのまま車から出て、島をうろつき始めました。
圭太と純がトラックに乗っていると、無人販売所で小御坂が商品を食べているのを見かけます。
挙動不審だったこともあり「お金をちゃんと払ったか」など確認しますが、小御坂はふらふらと歩き出して去っていきました。
圭太と純は観光客だと思って放っておきました。
圭太は不審者が気になりながら帰宅しますが、ちょうど庭で遊んでいた娘の絵里奈がいなくなってしまいます。
嫌な予感がした圭太は急いで探しに出て、純に電話をして一緒に探してもらえないかと頼みました。
ちょうど純は町の老人の横田庄吉(柄本明)が車で轢いてしまったイノシシの処理を駐在の真一郎と行っているところでした。
純と真一郎が慌てて圭太の元へ駆けつけます。
圭太が自分の黒イチジクのビニールハウスに入ると、小御坂が絵里奈の自転車にまたがってスマホで動画を見ています。
圭太が絵里奈の居場所を聞きますが、小御坂はヘラヘラしていて要領を得ません。
そこへ純と真一郎もやってきて小御坂ともみ合いになります。
圭太は小御坂ともみ合ってる時に腕を噛まれ、勢いよく小御坂を突き飛ばしました。
小御坂は頭を石に強打して、そのまま帰らぬ人となりました。
その直後、妻の加奈の声が聞こえて娘の加奈が無事に保護されたことがわかります。
圭太が人の命を奪ってしまったことで「自分はもう終わりだ」と落胆していましたが、真一郎と純と話し、遺体を隠して事件を隠蔽することに決めます。
正当防衛で起きた事件ではありましたが、黒いちじくで町おこしをしようとしている最中に、今回のことが明るみに出れば大きな影響が出ると危惧した結果でした。
その頃、小御坂に命を奪われた保護士の家族が警察に捜索願いを出していて、警察が猪狩島にやってきます。
刑事の畠山努(永瀬正敏)と青木千尋(伊藤歩)は、保護士の自宅に圭太のイチジク農園の従業員募集のチラシが置いてあったことから、圭太の元に聞き込みにやってきました。
小御坂と保護士の写真を見せられる圭太と純でしたが、知らないとシラを切りました。駐在の真一郎も写真を見せられますが、知らないと嘘をつきました。(3人とも保護士のことは本当に知らない)
ちょうどその頃、小御坂に命を奪われた保護士の遺体が車と共に発見されます。
圭太と純は小御坂が元受刑者だと知って驚きを隠せずにいました。
保護士の遺体が見つかり本格的な捜査のために警察が大挙して島にやってきました。
3人は純の倉庫に集まり小御坂の遺体をどうするか思案します。
そこへいきなり町長の庄司華江(余貴美子)がやってきて、純に罪をかぶって自首するように言います。
さらに圭太はこの島から出て行くように指示しました。
町長は町おこしのための交付金5億円が入れば、後はどうでもいいという考えだったのです。
そこへいきなり島の老人の庄吉が入ってきて、無理難題を言う町長をナタで切りつけました。
抵抗する町長の頭を純がスコップで殴りつけ、町長は帰らぬ人となりました。
庄吉は圭太たちが遺体を運ぶのを見てしまっていて、圭太たちを守るためにやってきたのでした。
しかし町長が持っていたスタンガンで庄吉を攻撃したため、庄吉も帰らぬ人となってしまいました。
さらに庄吉の家族が倉庫にやってきますが、圭太がお願いをして事件の隠蔽を手伝ってもらうことになります。
島の医者にも協力してもらい、庄吉は単なる心不全で亡くなったことにしてもらいました。
町長の遺体はわざと見つかりやすい場所に放置し、小御坂の犯行に見せかけました。
しかし刑事の畠山と青木は小御坂の犯行とは思えずにいました。
ナタで切りつけた後にわざわざスコップで頭を殴る行為が不可解だったからです。
畠山は青木はさらに調査を進めますが、島の住民たちは町おこしの希望である黒イチジクを潰さないためにも、一丸となって圭太を守りました。
圭太と純と加奈の3人は幼い頃に海で親をなくしていて、島のみんなの子供として育てられたのでした。
そんな島の住人に対して圭太は「いつか恩返しをしたい」と強く思っている青年でしたが、妻の加奈は島に縛られることに違和感を感じていました。
畠山と青木は圭太と純を完全に疑っていて、圭太の家にもやってきますが特に手がかりをつかめずにいました。
しかし圭太の家の庭で畠山が落ちている小御坂の履歴書を発見し、圭太への疑いは確信へと変わりつつありました。
庄吉の葬儀で真一郎は畠山から呼び出され、純と圭太のDNAを採取するからお前が取ってこいと指示をされます。
畠山は真一郎の髪の毛も抜き、ビニール袋に入れました。
畠山が3人を疑ってるのは明白です。
小御坂の遺体は純の倉庫の冷蔵庫にイノシシと一緒に隠されていました。
純は圭太にイチジク畑の下に埋めれば見つかる可能性が低いと助言し、遺体の場所を移動することになります。
真一郎は嘘をつくことに罪悪感を強く感じるようになっていたため、これ以上巻き込まないように純は遺体の場所を冷蔵庫からいちじく畑に移すことを真一郎に伝えていませんでした。
その頃、畠山と青木は純の倉庫の冷蔵庫に遺体があることを島民の発言から確信し、急いで現場へと向かいます。
畠山は島の駐在である真一郎に電話をし、純の倉庫の冷蔵庫に大至急来るように指示しました。
真一郎は圭太と純が遺体を移動させていることも知らないので、万事休すだと思い自ら命を絶つ決断をします。
真一郎は自分のスマホで「自分が小御坂と町長の命を奪った」という自白の動画を残して、拳銃を自分の口に突っ込み命を断ちました。
畠山と青木は純の冷蔵庫を純の制止を振り切って強引に開けますが、冷蔵庫の中にはイノシシの死体しかありませんでした。
真一郎の死を受け、圭太と純は大きなショックを受けます。
遺体を移動させたことを真一郎に伝えておけばこんなことにならなかったと、2人は大きな後悔に襲われていました。
このような事件が起きても島の人間たちは圭太を守ろうと躍起になっていて、畠山はそんな島の住人たちに憤りを覚えていました。
そんな中、すでに亡くなっているはずの町長の携帯電話から島の住人たちの携帯電話に一斉にメールが入ります。
町長の携帯電話は純と圭太が命を奪った時に行方不明になっていたのでした。
島の住人たちに一斉に送られたメールの内容は「遺体はいちじく畑の下。犯人は泉圭太」と書かれたメールでした。
畠山をはじめ警察が一斉にイチジク畑に向かい捜査を開始します。
圭太と純は警察より早くいちじく畑のビニールハウスに入り、この場をどう乗り切ろうかテンパりながら話していました。
誰が裏切ったのかという話になり、圭太は一瞬だけ純を疑いますが追求はしませんでした。
そこへ畠山がやってきてビニールハウスの下に遺体が埋まっていることを指摘し、圭太は観念して全ての罪を認め、1人で罪をかぶり自首しました。
圭太は逮捕されました。
事件は終わったかのように見えましたが、謎のメールを送った主は不明のままでした。
純は加奈の手伝いをし圭太と加奈の娘の絵里奈も可愛がっています。
純が真一郎の墓参りに行くと、先に刑事の畠山が来ていました。
畠山は純に向かって「お前はそれで幸せか?」と言葉をかけました。
純は何を言ってるのかわからないという反応を示し、畠山は「これで終わりだと思うなよ」と言葉を残して去っていきました。
圭太の家の庭に不可解に落ちていた小御坂の履歴書、謎のメールの主、畠山には全てわかっていたのでした。
果たして裏切り者は誰だったのか?
なぜ裏切りに及んだのか?
悲しくも衝撃の結末は本編をご覧ください。
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映画『ノイズ』感想・評価・ロケ地紹介
まず映画『ノイズ』の撮影が行われたロケ地ですが、基本的に愛知県の知多半島で行われています。
映画『ノイズ』は原作を読んだことがないのですが、映画を見てみて「原作もかなり面白いんだろうなぁ」という印象を受けました。
ただ少々「漫画原作っぽいな」と感じてしまうようなストーリー展開もあり、もう少し丁寧に描写をしてもらえたら、さらにクオリティの高い映画になっていたと思います。
永瀬正敏さん演じる刑事の畠山が圭太と純と真一郎の3人に疑いを持つのが早すぎる気がしたんですよね。もう少し何か分かりやすいきっかけがあると、よりリアルだったかなと思います。
ただ島の住人たちが外部の人間を認めようとしないなどの描写は、よく聞く話ということもあり、ある意味怖さもあって面白かったです。
主演の藤原竜也さんですが、さすがの演技力といった感じで見応えのある芝居を披露してくれているのですが、他の出演作と比べると演技が少々抑えめだったのではないかなという印象です。松山ケンイチさんがどちらかというとナチュラルな芝居をされる俳優なので、バランスを取って抑えめの芝居になっているのかもしれません。
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松山ケンイチさんはすごくリアルな芝居をされていて、「こういう人確かにいるよな」というところから恐怖を感じさせる演技までとにかくリアルでした。朴訥とした感じを利用して怖さを出す演技をされていたと思います。この映画の最重要人物と言えるキャラクターを、素晴らしい演技で見せてくれています。
神木隆之介さんはめちゃくちゃ役柄にはまっていて、素敵な芝居に見事に泣かされてしまいました。」最初は「神木隆之介さんが警察官はちょっと厳しくない?」と思ったのですが、全然そんなことありませんでした。
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町長を演じた余貴美子さんですが、何気にこの人が一番すごかった気がします。まさに怪演といった感じで、ワンマンな町長を面白さと怖さを保ちながら演じていて、さすがベテランといった感じでした。この町長できるのは余貴美子さんか室井滋さんだけのような気もます。
出演している俳優陣の演技も素敵ですし、作品自体も手に汗握る展開でとても面白いです。
2時間を超える映画ではありますが、まったく長く感じないので気になる人は是非鑑賞してみてください。
田舎に移住した人が抱える悩みとかをネットでたまに見かけますが、作品の中でそういった田舎特有のしきたりのようなものがリアルに表現されていて、事件以外のそういった部分もなかなか怖かったです。
そうそう、あまり出番が多くなかったですが元囚人の役者さんもいい演技をされていました。
自信を持っておすすめできる映画です。
映画『ノイズ』
殺す。埋める。バレたら終わり。