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映画『砂上の法廷』作品情報
今回の絶対おすすめ映画は『砂上の法廷』です。
映画『砂上の法廷』はキアヌリーブス主演の法廷サスペンス映画です。
真実が何かがわからないまま続いていく展開にハラハラし、ラストには予想外のどんでん返しが待ち受けている映画です。
僕はかなり最後の方までまったく読めない展開でした。
サスペンスとしてしっかりと楽しめる映画になっています。
それでは『砂上の法廷』の映画紹介です。
映画『砂上の法廷』は2016年に日本公開されたアメリカ映画。
上映時間は94分。
監督はコートニー・ハント監督。
キャストは
リチャード・ラムゼイ…キアヌ・リーブス
ロレッタ・ラシター…レニー・ゼルウィガー
ジャネル・ブレイディ…ググン・バータロー
マイク・ラシター…ガブリエル・バッソ
ブーン・ラシター…ジム・ベルーシ
ルブラン…ジム・クロック
アーサー・ウェスティン…ショーン・ブリジャース
ジャック・レグランド…クリストファー・ベリー
裁判所の職員…ディナ・グーリエ
ほか。
映画『砂上の法廷』ネタバレ・あらすじ
富も名誉も手にしているお金持ちの弁護士ブーンラシター(ジムベルーシ)が自宅でナイフで刺殺される事件が起こります。
犯人として逮捕されたのは、大学進学を目前に控えた息子のマイクラシター(ガブリエルバッソ)でした。
マイクは法律に関する勉強をしてきていて、大学も法学部に進学する予定でした。
マイクの弁護を頼まれたのは弁護士のリチャードラムゼイ(キアヌリーブス)でした。
ラムゼイはブーンの妻であるロレッタラシター(レニーゼルウィガー)を含めて一家と昔から親交のある弁護士で、今回の弁護もマイクの弁護もロレッタから依頼されたものでした。
ラムゼイは弁護士としてブーンにはかなりお世話になっていました。
凶器となっているナイフにはマイクの指紋が完全についていて、マイクも駆け付けた警察官に犯行を認めるような言葉を発していました。
ラムゼイは圧倒的に不利な裁判とは感じていましたが、マイクが法学を学んでいることもあり、この裁判に可能性は感じていました。
しかしマイクは事件が起きてから一言も口をきかなくなっていて、そのことがラムゼイを悩ませていました。
裁判の初日がやってきます。
荷物を持って裁判所にやってくるラムゼイ。法廷に入る前にトイレに入り嘔吐をします。ただならぬプレッシャーを感じている様子です。
陪審員たちが法廷に入場してきます。
マイクの母親のロレッタは心配そうな面持ちで傍聴席から裁判を見守っていました。
検察側が陪審員に「まぎれもなくマイクの怒りの感情による犯行」と説明しています。
事故や正当防衛の可能性は極めて低く、第一級謀殺で裁かれるべきだと語りかけました。
本来であれば弁護側の冒頭陳述の番でしたが、マイクが何も話してくれていないのでラムゼイは行う事ができず、検察側の証人喚問の後に行うと判事に告げます。
判事はこれを認め検察側の証人尋問が開始しました。
証人として登場したのはアンジェラという客室乗務員で、ブーンは裕福だったので旅行の際はチャーター機を利用していて、そのチャーター機にブーンの指名で客室乗務員として勤務することが多く、検察側は父と息子の関係性について質問をします。
最後にブーンとマイクがチャーター機で旅をしたのはマイクの大学見学のためだったと話します。マイクはスタンフォード大学やUCLAを見学した後に本来であればリード大学も見学する予定でした。
しかし父親のブーンはスタンフォードに行くべきだとマイクに語り、リード大学の見学はするまでもないと言ってリード大学に行くのを取りやめて帰宅しました。
マイクの第一希望はリード大学でした。
アンジェラはマイクがその後不満そうな感じを出していたと証言しました。
ラムゼイはチャーター機に本来乗る予定ではなかった女性が乗ってくることはあったかと質問します。ブーンを女好きの父親として陪審員の印象を悪くする作戦でした。
しかしアンジェラはこれを否定します。搭乗予定のない人間を乗せることを許可していたとなれば自分の会社の中での立場が危うくなります。
ブーンの運転手も証言に立ち、ラムゼイは同じ質問をしますが、この運転手も否定しました。
ラムゼイの助手としてついている若い女性弁護士のジャネルブレイディ(ググンバータロー)は客室乗務員も運転手も嘘の証言をしていると睨みます。ラムゼイも同意見でした。
次に事件現場に一番最初に駆け付けた婦警が証言に立ちます。婦警はマイクが「僕がやった」と言ったと証言しますが、ラムゼイがすかさず資料と違う事を指摘します。
婦警はじっくり思い出す様子を見せてから「もっと早く僕がこうすべきだった」と発言したと証言しました。
マイクは証人たちの証言を聞いても相変わらず無言のままでラムゼイの質問にもなにも答えませんでした。
日が変わり次に証言に立ったのはラシター家の隣人のアーサーウェスティン(ショーンブリジャーズ)でした。
アーサー家にはマイクと同級生のアレクサンダーがいて、家族ぐるみの親交がありました。
マイクが法律に関して子供のころから勉強していてとても優秀だったこと、段々とマイクとブーンの親子関係が悪化していたことも話します。
そして過去に行われたホームパーティーで酔ったブーンがロレッタを罵倒し、その際にマイクが止めに入り、ブーンが明らかに不服そうにしていたのでアーサーは自分が仲裁をしたと証言しました。
しかし実際に仲裁に入ったのはラムゼイでした。
マイクはその後離れた場所にブーンに呼び出されて話をされていました。
さらに捜査責任者の刑事が証言に立ち、マイクが犯行に及んだことは明白であると証言しました。ラムゼイが根拠を尋ねると刑事は「経験でわかる」と答えました。
次に検視官が登場して、顔見知りによる犯行だと説明しました。争った形跡がないので強盗などは考えにくいということです。
また犯行現場には特に毛髪や手掛かりとなるものは残されていないと説明しました。
本来はロレッタがその時にシャワーを浴びていたと刑事に説明していて、バスルームからはロレッタの髪の毛が発見されていましたが、マイクが犯人ということで進んでいるため刑事も検視官もそのことには裁判で触れませんでした。
次に証言を行ったのはマイクの友人であるアーサーの息子のアレクサンダーでした。
アレクサンダーはブーンがロレッタに対してひどい扱いをしている印象があることを話しました。
ホームパーティーでラムゼイはロレッタと2人で話をしていました。
マイクが本当はリード大学に行きたがっているのにブーンがそれを許さずスタンフォードに行かせようとしていることを話し、自分は力になってあげられないとロレッタは嘆いていました。
またロレッタはブーンに離婚を匂わせると、ブーンが「どこに行っても見つけ出す」と脅迫めいたことを言っていたことも話しました。
ロレッタが証言台に立ちます。ロレッタは裁判の前にラムゼイに息子のマイクをフォローするようなことは言えないのかと訊ねましたが、ラムゼイは作戦なんだと説得していました。
ロレッタはシャワーから出るとナイフが腹部に刺さったままのブーンが倒れていて、そこにいたマイクが「僕がやった」と言ったと証言します。
ラムゼイは「マイクはあなたがブーンに殴られていることを知っていましたか?」と訊ねます。ロレッタはこの質問を肯定しました。
そしてラムゼイはロレッタがブーンに虐待されていた証拠として、写真付きのロレッタの怪我の診断書を提出しました。
怪我の診断書を陪審員たちは神妙な面持ちで見つめていました。ラムゼイの「ブーンが父親として欠落していた」と印象付ける作戦は功を奏していました。
裁判は別日に持ち越されます。
マイクがラムゼイに証言台に立つと言ってきます。
ラムゼイは何も言ってくれなのにそんな危険なことはできないとこれを拒絶します。
しかしマイクはそれなら弁護士を解任するとまで言い出します。
ラムゼイは仕方なくマイクが証言台に立つことを許可しました。ロレッタも反対しましたがラムゼイは弁護士を解任すると言われたことを話し、仕方ないと言って説得しました。
マイクが証言台に立ちます。
マイクは父親に身体を犯され続けていたと衝撃の発言をします。
ブーンの性的虐待は12歳の頃に始まり、チャーター機の中でも行われ、大学に行くとできなくなることから「家に帰ったらまたやる」と脅されていたことを話しました。
法廷の空気はこれまでないほどに一気に張り詰めます。
検察側はチャーター機の客室乗務員を務めていたアンジェラを再び召喚します。
ラムゼイは一回目の証人尋問の時にアンジェラに厳しく当たってしまったため、難色を示します。そこで助手のジャネルがアンジェラに質問をすることになります。
アンジェラは検察側からの質問に「チャーター機の中でまったく目を離していない。眠気防止の薬も持ち歩いているので眠ることもない。」と話しました。
ジャネルの質問の前にマイクがジャネルにこっそりと「ギンズバーグのことを」と耳打ちしました。
ジャネルはアンジェラに副操縦士のギンズバーグと仲が良いかなどを尋ねます。アンジェラはギンズバーグと大人の関係でした。
しかし公にはできない関係なので、アンジェラの質問に操縦士も含めて仲が良く、コックピットに入っていた時間もあると答え、ジャネルの巧みな質問により、10分以上コックピットにいたかもしれないと証言し、これによりチャーター機で虐待されたというマイクの証言を崩すことに検察側は失敗しました。
ジャネルは自分の役割を十分すぎるほどに果たしましたが、違和感を覚えていました。
ジャネルは本当はブーンを刺したのはロレッタで、マイクはロレッタを庇っているのではないかと思いはじめます。
ロレッタとの会話で少しそのことを匂わせ、ラムゼイの元に行き自分の考えを打ち明けました。
ラムゼイはロレッタからすでに連絡が入っていて知っていました。ロレッタからジャネルを解雇するように言われたが、優秀な弁護士を解雇できないと断ったとジャネルに話します。
ラムゼイは真実はわからない、自分たちの仕事はマイクの弁護だとジャネルに話しますが、納得のできないジャネルは納得した様子ではありませんでした。
判決の日がやってきます。
マイクはこれまでと同様に集中して絵を描いていました。マイクはラムゼイがしている時計に目を留めました。
マイクは傍聴席にいる母親のロレッタを振り返り「本当に殴られたの?」と訊ねます。ロレッタは本当だと答えました。
事件の時、マイクは帰宅して寝室に行き、刺されている父親のブーンとロレッタを見て、ロレッタが日々の苦しみに耐えかねて犯行に及んでしまったと思い込みました。
ロレッタは自分がやったと言い張りますが、マイクはこれしかないと言って自分の犯行にしようとします。ロレッタはその案を許しませんでした。
ロレッタが玄関に来た警官の応対に行っている間に、マイクは腹部に刺さっているナイフの持ち手を握り自分の指紋をわざとつけ、ブーンの血もわざと自分に付着させました。
判決を決定した陪審員たちが法廷に入場してきました。
裁判官が判決を読み上げます。マイクは目を閉じて緊張して聞いています。
判決は「無罪」。
判決を聞いた時にマイクは思わず大きく息を吐きだしました。
マイク、ロレッタ、ジャネル、ラムゼイは無罪となりハグをして喜びを分かち合います。マイクがこっそりとラムゼイに「話がある」と告げました。
マイクとラムゼイは2人きりになり、マイクは自分の描いた絵をラムゼイに見せて「あんたの時計だ」と言いました。
そして「事件の時、父さんが戻る前に寝室にいたな?ラグにこの時計が落ちていた。あんたが刺したんだな」と告げました。
「母さんがやったと思ったから罪を被ったんだ。危うく刑務所に行くところだったんだぞ!判事にすべてを話す」とマイクは興奮してラムゼイに告げました。
ラムゼイは「証拠がない。もう判決が覆ることはないんだ。無罪となってよかったじゃないか」と言ってマイクをなだめました。
マイクは諦めてロレッタと一緒に帰宅していきました。
ラムゼイは回想します。
ブーンに呼び出されたラムゼイはブーンから「ロレッタが浮気をしている」と相談されます。
ラムゼイは離婚を進めますがブーンは「それはありえない」と一蹴します。
ロレッタの浮気相手はラムゼイでした。
ラムゼイはその場ではシラを切りました。弁護士になった時にスーツを買ってくれたりアドバイスを与えてくれたのはブーンでした。
しかしラムゼイはロレッタと共に犯行の画策をしていました…
結末は本編をご覧ください。
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映画『砂上の法廷』感想・評価
映画『砂上の法廷』ですが、文句なしに楽しめる映画でした。
先を読むのが得意な人はもしかしたら前もってわかるのかもしれませんが、先を読むのが下手な僕はめちゃくちゃ楽しめました。
楽しめると言っても後味の悪さは残る映画なのですが…。
正義が正義ではないですからね。
まさかこんなラストが待っていようとはといった感じでした。
キアヌリーブスは好きな俳優なのですが、どこが好きと言われると困ってしまう不思議な俳優なんですね。
でもなんだか出演作は観たくなるといった感じで、キアヌが出ていれば基本的には観てしまいます。
実際面白い映画多いですし。
今回一番驚いたのはレニーゼルウィガーの変貌ぶりでした。
美人で売っていた女優さんではないイメージですが、まったく華がなくなっていて正直驚きました。
というか最初まったくレニーゼルウィガーだと気が付かなかったです。
これはこの『砂上の法廷』のための役作りなのだろうか。だとしたらあまり成功していないのではないだろうか。
裕福で女性も思いのままのブーンがなぜロレッタに固執するのか、そしてラムゼイもロレッタに惹かれているわけで。
内面に惹かれるという設定にしてはその描写もないですし。少し気になる点ですね。
ただ映画自体はどんでん返しがあって非常に楽しめる映画なのでご安心ください。
上映時間も短いので気軽に見て楽しめる映画となっています。
おすすめ映画です。ぜひ。
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