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映画『クローズドノート』作品情報
今回の絶対おすすめ映画は『クローズドノート』です。
『クローズドノート』は公開当時『別に』騒動でかなり話題になった映画だとは思うのですが、今となっては観たことある人がもしかしたらあまりいないのかなぁと思いまして。
とってもいい映画なのでぜひ興味を持って頂いて観て頂けたらと思います。
それでは『クローズドノート』の映画紹介です。
映画『クローズド・ノート』は2007年に公開された日本映画です。
上映時間は138分。
原作は雫井侑介の同名小説。
監督は行定勲監督。
『ピンクとグレー』『贅沢な骨』『GO』『世界の中心で、愛をさけぶ』『パレード』『リバーズエッジ』などを監督しています。
キャストは
堀井香恵…沢尻エリカ
石飛リュウ…伊勢谷友介
夏目涼…黄川田将也
池内ハナ…サエコ
水原君代…山口愛
鹿島…田中哲司
山崎星美…板谷由夏
中沢正道…石橋蓮司
瀬川先生…篠井英介
喜一郎社長…中村嘉葎雄
可奈子先輩…永作博美
真野伊吹…竹内結子
ほか。
映画『クローズドノート』ネタバレ・あらすじ
小学校の先生を夢見ている大学生の堀井香恵(沢尻エリカ)は大学で教育を学んでいます。
香恵は母親が再婚することが決まり、初めての一人暮らしをはじめることになりました。
引っ越す部屋も決まり、友人と共に引っ越しを行っていた香恵は部屋の中から前の住人のものと思われる一冊のノートを発見します。
香恵は音楽が好きで音楽活動も行っていて、アルバイトは高級な文房具を取り扱うお店でしていました。
忙しいながらも充実した大学生活を送っていた香恵ですが、ある時ふと引っ越しの時に見つけた一冊のノートを思い出し、取り出してページを開いてみることにしました。
ノートはどうやら真野伊吹(竹内結子)という女性のものだったようで、伊吹は小学校の教師をしていてそのノートには伊吹が小学校の先生として活動するにあたっての悩みや改善策などが書かれていました。
ある日、香恵がアルバイトしている文房具店に一風変わった風貌の男性が入ってきます。
彼は石飛リュウ(伊勢谷友介)という男性で、書き心地の良い万年筆を探していると告げます。リュウに万年筆をいくつか勧める香恵でしたが結局リュウは万年筆を買わずに帰っていきました。
そんなリュウが印象に残った香恵は友人に電話でリュウのことを話しますが友人はさほど興味を示しませんでした。
香恵は伊吹の残したノートを開いて読んでいます。
伊吹は子供たちに温かく接する先生で、伊吹賞という賞を作り子供たちの個性を活かせるように子供たちの特性に対して伊吹賞を与えていました。
アルバイト中の香恵は書類を渡しに喜一郎社長(中村嘉葎雄)の元を訪れます。
そこで香恵は社長から万年筆の試しが気をするようにいわれ、感想を求められますが、香恵には万年筆の描き心地の違いがいまいちわかりませんでした。
店内に戻った香恵は文房具店に気になっていた男性リュウが来店していることに気付きます。リュウが書き心地のいい万年筆を相変わらず探していました。
そしておもむろに香恵の胸ポケットに入っている万年筆を手に取り、試し書きを始めました。リュウはその万年筆の書き心地に非常に満足します。
しかしその万年筆は香恵が社長のところに行った時に間違えて胸にさして店内に戻ってきた試作品段階の万年筆で、売り物の万年筆ではなく香恵は困ります。
見ていた香恵の先輩が他の万年筆、この文房具店がオリジナルで作っている万年筆をリュウに勧めて試し書きさせますが、リュウは香恵が持っていた試作品を気に入っています。
困り果てているところに喜一郎社長が現れ、持ちたいものが持つべきという考えを話し、リュウは香恵が持っていた試作品の万年筆を手に入れる事ができました。
香恵は部屋で再び伊吹のノートを読んでいます。そこには伊吹が図書館に行った時の事が書かれていて、図書館で隆という男性と再会をしたことが書かれていました。
読んでいくと伊吹と隆は大学の同級生で、どうやら伊吹は隆に恋している感じが伺えました。
そして香恵はリュウの事が気になっていましたが、それ以来リュウは香恵が働く文房具屋には顔を見せなくなっていました。
しかし香恵の先輩が石飛リュウの名前を新聞で発見します。リュウはなんとイラストレーターだったのです。
そんなリュウが香恵の住むアパートの近くに来ているところを香恵は見つけます。
香恵はリュウに声をかけ、リュウは香恵の部屋に上がることになります。香恵は音楽活動でやっているマンドリンで一曲弾いて見せました。
するとリュウは突然取りつかれたように外へ飛び出し、窓から見える香恵を夢中でスケッチしはじめました。
香恵は控えている演奏会にリュウを招待します。
しかし当日リュウの姿はなく、さらに香恵は演奏でミスを連発してしまいます。演奏後には友人の恋人であるはずの男性・鹿島(田中哲司)が目立って仕方ないほどの大きな花束を香恵に渡しにきて香恵は困惑します。
自宅に帰って伊吹の残したノートを見る香恵。
どうやら伊吹は小学校で不登校になっている生徒に悩んでいるようで、その生徒のためにと合唱コンクールへと出ることを決めたものの、その案はその生徒には魅力的ではなかったようだと頭を抱えている様子が書かれいました。
そんな伊吹の元にトイレを借りる目的でリュウが伊吹の部屋を訪れます。
落ち込んでいた伊吹でしたがリュウと話したことで前向きになれた様子が書かれていました。
伊吹は学級新聞を自作で作成することにします。その名も「太陽の子」です。
伊吹は不登校の生徒の家を訪ねた時に、合唱コンクールで歌う歌をその生徒が聴いている音が聞こえてきて伊吹は少しでも前進していることに喜びます。
そして心躍った伊吹はそのままリュウの元へと急ぐのでした。
香恵はアルバイト先の先輩からリュウが演奏会に来ていたことを知らされます。
しかもリュウは花束を用意していましたが、鹿島があまりに大きい花束を香恵に渡していたので、渡すことができずに帰ってしまったようでした。
それを聞いた香恵は急いでリュウの家を訪ねます。しかしリュウは不在で香恵は落胆しますが近くの公園でリュウを見つけます。
リュウと話し、香恵はリュウが個展を開くことになっていることを知ります。リュウのために何かできることはないかと提案する香恵に対して、リュウはまたマンドリンが聴きたいと答えました。
これを聞いた香恵は一生懸命にマンドリンを練習するのでした。
伊吹の日記を読んでいると料理のことが書かれているページがあり、香恵は伊吹がノートに書いていたうずらの卵を入れた肉団子をつくります。
そして早速その料理をリュウの元へ持ってくと、リュウは喜び一緒に食べようと部屋の奥へと案内します。
香恵が部屋の奥へ進むと山崎星美(板谷由夏)という女性がいました。
星美はリュウの芸術家としての仕事を支援している女性で、二人はかなり親密な感じで、香恵は自分が場違いなところに来てしまったと思い、その場にいるのが辛くなりリュウの家からそそくさと退散しました。
伊吹は隆に片思いをしていて、香恵もリュウのことを思っていました。
ノートの中の伊吹と香恵は似ている状況にいました。伊吹のノートには関係が進展しないことで苛立ってしまった伊吹が隆と喧嘩をしてしまったことが書かれていました。
しかし二人はその後無事に仲直りをした様子も記されていました。
伊吹が仲直りをした場所に行ってみた香恵はそこでリュウと偶然会います。
リュウは送っていくと言い香恵を自転車の後ろに乗せてアパートまで香恵を送ってくれます。香恵は嬉しそうな様子で、これも伊吹のノートのおかげかしらと内心思っていました。
さらに香恵が伊吹のノートを読むと、ついに不登校だった生徒が登校してきたことが書かれていました。
クラス全員で合唱コンクールに参加できたことが書かれていて、伊吹は諦めなければなんでも叶うと前向きな気持ちになったとノートに書いていました。
このノートに力をもらった香恵はリュウに思い切って告白することを決心します。
リュウの家を訪ねた香恵でしたがやはり恥ずかしく、壁の陰からリュウを見ないで告白します。しかし香恵がリュウだと思って告白したのは星美でした。
星美はリュウが一人の女性を思い続けていることを香恵に話しました。
そして彼が書いた絵は香恵をモデルにしたものではなく、香恵の向こう側にその女性をイメージして書かれたものだと告げました。
それを聞いた香恵は壁に貼られていた一枚の女性のスケッチを手にします。
スケッチされている紙は小学校の答案用紙でした。
伊吹のノートには答案用紙を一枚紛失してしまい焦る日記が書かれていたことを香恵は思い出します。
まさかと思った香恵は星美にペンネームではないリュウの本名を聞きます。すべてが繋がります。伊吹の片思いの相手は香恵が想いを寄せるリュウだったのです。
香恵はたまらずリュウの家を出て自宅へと帰りました。事態を知ったリュウが香恵の家を訪ね、これまでのことを謝ります。
香恵は「私じゃだめですか?」とリュウに告げますが、リュウの想いは変わりませんでした。しかしリュウは個展には来てほしいと香恵に告げたのでした。
香恵は伊吹のノートを伊吹に返そうと考えます。
そこには嫉妬心などはなく、伊吹のノートによっていろいろのことを教えてもらった感謝の気持ちしかありませんでした。
香恵は伊吹が先生をしている小学校の生徒を見つけて、伊吹のことを聞きます。そこで香恵は伊吹がすでに亡くなってしまっていることを知りました。
香恵は伊吹の生徒だった小学生の子に頼んで不登校だった伊吹の生徒に会わせてもらいました。香恵はその子と会い伊吹のことをその生徒と話しました。
伊吹は終了式の日にスクーターで走っているところをトラックと衝突する事故に遭い他界してしまったそうでした。
その生徒は終了式の日にクラスでお別れの会をした時に伊吹が飛ばした紙飛行機を香恵に渡してくれました、その紙飛行機は伊吹のノートの最後のページで作られた紙飛行機でした。
香恵はその紙飛行機を持ってリュウの個展へと向かいました。
香恵は本当はこの個展でマンドリンを演奏することになっていましたが楽器を忘れたことを理由に伊吹の残した紙飛行機に書かれた日記を朗読します。
香恵の朗読している内容を聞いてリュウはむせび泣きます。香恵はその紙をリュウに託し、個展を後にしました。
香恵は再び伊吹が先生をしていた小学校へと向かいました。
感動のクライマックスが観る者の胸を打ちます…。
本編を観てお確かめ下さい。
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映画『クローズドノート』感想・評価
僕は恋愛映画は実はなかなか観ないのです。
この『クローズドノート』も伊勢谷友介さんと竹内結子さんが好きだったので観てみようと思って観た映画なのです。行定勲監督という事も大きかったですが。
実際に観てみるととってもいい映画で初見の時はかなり感動したのを覚えています。
綺麗で繊細な映画という印象で行定勲監督らしいなとも思いました。
主演の沢尻エリカさんも素晴らしく、あの有名な「別に…」騒動を起こしてしまった映画ですが、逆を言えばこの映画の中では恋愛に臆病で不器用な女子大生を完璧に演じていて、その演技力の高さを実証している結果となっています。
まさに自分とは違う別人を演じているといった感じです。
伊勢谷友介さんはさすが東京芸大出身だけあってリュウという役にぴったりでした。
芸術家ってこういう感じだよなというイメージもやり過ぎず自然に醸し出してくれています。
僕は伊勢谷友介さんの魅力の一つは「決して上手く見せようとしない」ことだと思っていて、この『クローズドノート』でも一見演技が上手いとは見えないシーンもあるかもしれませんが、そういう演技が心を打つんですよね。
次第点を取りにいく演技をすることはさほど難しいことではないのです。
しかしそんなことは考えずに心のままに演じている感じがとても好きなのです。
竹内結子さんはとっても魅力的な小学校の先生好演されていて、こんな先生いて欲しかった!と心から思ってしまいます。
伊吹がすでに亡くなってしまっていることを知った時は悲しくて普通に鳥肌がかなり立ってしまいました。
竹内結子さんも役柄で本当にガラッと変わるので、本当に上手いな~ととにかく感嘆してしまいます。
役者陣の演技も素晴らしくストーリーも独特で非常に面白い恋愛映画になっています。
観終わった後に温かい気持ちと頑張ろう!という気持ちを与えてくれます。
おすすめ映画です。ぜひ。
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