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映画『火花』作品情報
今回の絶対おすすめ映画シリーズは『火花』です。
ピースの又吉直樹さんの中編小説『火花』の映画化。第153回芥川龍之介賞受賞作です。
映画『火花』ですが、原作も読んでいなかったですし何の前情報もなく鑑賞した映画だったのですが、てっきり菅田将暉さんと桐谷健太さんがお笑いコンビを組んでいるストーリーかと思いきや全然違いました。
それぐらい何も知らずに観た映画だったのですが、僕は面白かったしいろんな感情を与えてくれる映画でした。
それもそのはずと言いますか、豊田利晃監督が脚本書いたんですね。
板尾創路さんと共同で書いているようですが、鑑賞後に心にドーンと来る映画だったので豊田監督っぽいなぁと思っていたのですが、めちゃくちゃ腑に落ちました。
観てすごく良かったと思っています。
そして菅田将暉さんは本当にいい俳優です。
それでは詳しく『火花』を映画紹介していきたいと思います。
映画『火花』は2017年に公開された日本映画です。
上映時間は121分。
原作は又吉直樹の同名小説です。
監督は板尾創路。
脚本は板尾創路・豊田利晃。
キャストは
徳永…菅田将暉
神谷…桐谷健太
真樹…木村文乃
山下…川谷修士(2丁拳銃)
大林…三浦誠己
鹿谷…加藤諒
他。
映画『火花』ネタバレ・あらすじ
徳永(菅田将暉)は売れないながらもスパークスというコンビを組みお笑い芸人として活動し、ネタを書いたり相方・山下(川谷修士)と共にネタ合わせにも精を出し、売れることを夢見ていました。
ある日熱海のお祭りに営業に行った際に、地元のヤンキー達に漫才中に絡まれてしまいます。
何か面白いことを言えと絡まれた徳永でしたが、何も言い返すことも彼らを笑わせることもできないままスパークスはステージを降ります。
スパークスがステージを降りた場所には次の出番のお笑いコンビあほんだらが控えていました。あほんだらのボケ担当神谷(桐谷健太)は落胆してステージを降りてきた徳永に対し、『仇取ったるわ』と言いステージへと向かいます。
それが徳永と神谷の出会いでした。ステージに上った神谷は同じようにヤンキー達に絡まれますが、言われたままで黙っていません。
徳永は客席に回りあほんだらのステージを見つめていました。喧嘩上等といった感じでステージで振る舞う神谷でしたが、ステージ終了後にイベンターからこっぴどく怒られてしまいます。
客と喧嘩をするような芸人は二度と呼ばないと叱責される神谷の横を徳永が挨拶をして帰ろうとすると、神谷が飲み行こうと誘います。
飲み行った二人は意気投合し、常識に捉われない神谷に徳永は惹かれ『弟子にしてください』と志願します。
神谷はこの徳永の願いを承諾しますが、神谷はその代わりに自分の伝記を書いて欲しいと頼みます。徳永は神谷との時間をノートに書くようになったのでした。
神谷は拠点が大阪だったため、東京で活動している徳永とはなかなか会う機会はなかったものの、2年後には神谷が拠点を東京に移すことになり、2人は東京で再会を果たします。
元々波長の合う2人は飲み行く機会も増えお笑いについて熱い議論も交わします。しかし自分たちの思う面白さと売れることのギャップなど妥協と葛藤の間で2人の考え方画と行動も少しづつ変化していきます。
徳永と山下のスパークスはテレビの仕事も少しづつ増えて知名度も上がりつつありましたが、風呂なしアパートの暮らしからはなかなか脱出できないでいました。
現実の壁にぶつかりながら、必死にもがくものの時間は流れ相方の生活環境も変わっていき、スパークスはお笑いと別れを告げます。
徳永はお笑い芸人を引退し普通に働く暮らしをしていました。
そんな中で久しぶりに神谷と徳永は再会を果たし…。
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映画『火花』感想・評価
この映画は特に夢を持って夢中になって頑張っていた経験がある人たちにはガツンと心に響くのではないかと思います。夢と現実、やりたい事とやりたくない事、信念と妥協、様々な事柄がこの映画には詰まっていて、そして見事にリアルに描かれているんです。
僕自身、大学の頃からずっと俳優をやってきて、今は俳優業をやっていない身なので思う事は多々ありました。
とは言っても今僕はネガティブな感情があるわけですはないんですけどね!
それでもこの映画を観ていて今まで出会った人たちも含めて思い出すことが多々ありまして。人によっては胸をえぐられる感覚に襲われるかもしれない、そんな映画です。
でもこれはもちろん素晴らしいことでリアリティがあって面白くて映画に入り込んでしまうからこそ、ここまで観る者にダメージを与えるんだと思います。ダメージっておかしいですね(笑)
でもまた違い立場の人が観たら間違いなくパワーをもらえる映画だと思います。
最終的にはこの感情ですね、どんな立場の人も見終わった後には『うん、頑張ろう!』そんな気持ちになれる映画だと思います。僕はそういう感情になったので。
役者別の評価を少々書かせて頂きますね。
菅田将暉くんは相変わらず素晴らしいですね。
今一番粋な俳優と言っても過言ではないです。今回の映画『花火』ではまた新たな役者としての魅力を見せてくれた感じでした。
スパークスの最後の漫才のシーンも本当に素晴らしかったですし、お笑い芸人をやめて普通に働きだした時にたまたま木村文乃さんを見掛けた時の表情が、とにかく見事でした。
素晴らしいという言葉じゃ足りないほどに。『菅田将暉ってこんなお芝居もできたっけ?』と思ってしまうほどに、その演技の素晴らしさに感嘆してしまいました。この人の演技には本当にエゴがなくて、僕はとっても大好きです。
桐谷健太さんは…実は僕そんなに好きな俳優さんじゃないんですよね(笑)
結構幅の狭い俳優という印象が強くて、この映画でも正直『ああ、またこのキャラかぁ』という感じを受けたのは否めません。
下手な印象は全然ないのですが、さすがにここまでキャラクターが一貫してしまうとお芝居の予想がついてしまって退屈な感じがしてしまうのです。
最近CMでの演技もいい印象ないのが正直な気持ちです。
元々いいものを持っている俳優だと思いますので、佐藤隆太さんみたいにはなって欲しくないなぁと思うのです。
この映画でも意外性などは感じられませんでした。今後に期待したいと思っています。
板尾創路さんの監督の手腕がどうだったかはいまいち何とも言えませんが、あの発想力などの天才ぶりを考えると原作ありきの映画化の監督はもったいんじゃないかなと思いました。
すごく独特の感性を持っている人だと思いますので、もっと活かせる場をもらって欲しいなと、板尾創路さん僕は個人的に大好きなのでもっと才能が観たいです。
今回脚本に豊田利晃監督が加わっているのが非常に嬉しかったです。これまでに映画をt作ってきた2人がタッグを組むなんて、豊田ワールドが大好きな僕にとってはとっても嬉しいことだったのです。
この映画、僕は観て良かったととても思っています。是非観てない人には見て頂きたい映画です。
映画『火花』
笑いながら、もがき倒した10年間。
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