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映画『図鑑に載ってない虫』ネタバレあらすじ感想

映画図鑑に載ってない虫ネタバレあらすじキャスト評価

映画『図鑑に載ってない虫』作品情報

今回のおすすめ映画紹介は『図鑑に載ってない虫』です。

映画『図鑑に載ってない虫』は三木聡監督ならではの遊び心に溢れた映画となっていて、主演の伊勢谷友介さんも松田優作さんを思わせる風貌でいい味を出しています。

さらに松尾スズキさんをはじめ個性的な俳優が多く出演していて、細かいギャグの演出も多く、好きな人は大いに笑い、苦手な人はすぐに観るのをやめてしまうであろう映画です。

正直万人に受け入れられる映画ではないと思います。

それでは『図鑑に載ってない虫』の映画紹介です。

映画『図鑑に載ってない虫』は2007年に公開された日本映画です。

上映時間は104分。

監督は三木聡監督

『インザプール』『インスタント沼』『俺俺』『音量を上げろタコ!何歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!』などを監督しています。

キャストは

俺…伊勢谷友介

エンドー…松尾スズキ

サヨコ…菊地凛子

編集長…水野美紀

目玉のおっちゃん…岩松了

チョロリ…ふせえり

種田師匠…三谷昇

もつ煮込み屋の親父…笹野高史

真島…松重豊

船長…渡辺裕之

サヨコの母…高橋惠子

消防隊員…山崎一

女王様…片桐はいり

ワンピースの女…つぐみ

ホームレスの親父…森下能幸

半分男…村松利史

太田刑事…志賀勝

ツボ師匠…園子温

中村刑事…田中哲司

黒幕の男…マメ山田

黒幕の部下…嶋田久作

海の家のおばさん…佐々木すみ江

チュッパチャップスさん…百済新屋英子

アメリカンドッグ店長…いか八朗

ほか。

映画『図鑑に載ってない虫』ネタバレ・あらすじ

舞台は架空の町、飛蝉市。

うだつの上がらないフリールポライターの俺(伊勢谷友介)は、お世話になっている雑誌『黒い本』の編集長(水野美紀)から、あることを頼まれます。

自分のことを好きなら頼まれごとを引き受けてくれと話す編集長に俺は別に好きではないと否定しますが、編集長は構わず話を続けます。

編集長の頼み事とは、死後の世界を観てきてそれをルポしてくれというものでした。

そのために俺に「一回死んでくれないか」と提案してます。

一回死んで蘇ることなんてできるのかと訝しむ俺でしたが、編集長が言うには『死にモドキ』というものを使えば数時間だけ死んで蘇ることができるそうでした。

しかし肝心の『死にモドキ』がなんであるのかはさっぱりわからないということでした。

俺は編集長に借金もあるため断る選択肢がありません。

仕方なくこの依頼を引き受けることにしますが、期限は8月31までと言われ、間に合わなかったら殺すとまで言われてしまいます。

この日が8月1日なのでちょうど1か月間のうちに「死にモドキ」を探して一旦死ななければなりません。

唯一の手掛かりはカメラマンの真島(松重豊)という男らしいのですが、ここ最近まったく連絡が取れないとのことでした。

どう動いていいかもわからない俺の元に変わり者の友人であるエンドー(松尾スズキ)から電話がかかってきます。

俺はとりあえずエンドーと行動を共にすることにします。

手がかりを持っているという真島の家を訪ねる俺とエンドーでしたが、真島は留守でした。

部屋を物色しているとピップエレキバンと消息は?目撃者と書かれたメモが見つかりました。

エンドーはむき出しで置かれている5000円札を見つけました。エンドーは5000円札を盗みました。

真島の部屋を出るとやくざの男が絡んできました。着ている服からエンドーがこのやくざを目玉のおっちゃん(岩松了)と名付けました。

目玉のおっちゃんも真島の行方を追っていました。何かわかったら連絡するようにと俺に伝えました。

エンドーが盗んできた5000円札に電話番号がメモされていることに気が付きます。

メモされた電話番号に電話をするとボート屋に繋がりました。

船に乗せてもらい話を聞きますがどうやら何も関係がないようでした。ピプエレキバンを見せても何もわかりませんでした。

仕方なく俺は「一度死ねる」と書かれているSMクラブに行きました。女王様(片桐はいり)に「死にモドキ」について質問しますが、やはり何も知りませんでした。

ゴミの片づけを手伝ってもやはり何も情報は知りませんでした。

このSMクラブはちょうど閉店をするところでした。ここで働いていたサヨコ(菊地凛子)を連れて一緒にもつ焼き屋にいきました。

ポンジュースのネオン看板の横に生乾きのコンクリートがあり、エンドーは自分の足跡をコンクリートにつけました。サヨコは自然と俺についてきていました。

サヨコは猿の手というものを持っていて、それは人を生き返らせることができるとのことでした。サヨコは一度祖母を生き返らせたことがあると話しました。

8月5日になります。俺はエンドーとサヨコと行動を共にしていました。編集長から進捗の確認が入りプレッシャーをかけられます。

俺は同じく真島の行方を追っている目玉のおっちゃんと行動を共にすることにしました。

目玉のおっちゃんの情報では真島は「師匠」と呼ばれる人物を探しにでているとのことでした。とは言っても何の師匠なのかもまったくわかっていませんでした。

エンドーがホームレス(森下能幸)からMAJIMAと書かれたカメラを持ってきます。ホームレスはトラックに派手にはねられましがピンピンしています。

ホームレスは自分が一度死んでいるから、師匠が教えてくれたと発言したのでエンドーが詳しく話を聞こうとすると、そのホームレスは突然死してしまいました。

8月9日、師匠を探している俺たち一行は情報屋のチョロリ(ふせえり)に辿り着きます。

チョロリは目玉のおっちゃんの手下で、甘いものに目がありませんでした。甘いものを与えられたチョロリはツボ師匠(園子温)のところへみんなを案内しました。

ツボ師匠は風邪をひかない胃の中にあるツボなどを教えてくれますが、真島とはなんの関係もないようでした。

みんなで食事をしている時にエンドーが白玉を食べているのは魂を食べているようだと言い、白玉を食べている女性をカメラで撮影します。

ちょうど撮りきったのかカメラのフィルムが巻き戻り始めます。そのカメラを現像に出すことにしました。

サヨコは現像を待つ間に母親(高橋惠子)に会いたいと言い、母親が海で溺死した話をします。

母がどんどん沖に出ていくので、アイスを食べ終わったら行こうと見ていたらいなくなってしまったそうです。

遺体が上がらなかったので猿の手で生き返らせることもできなかったそです。

現像した写真には『臨死体験ショー』という看板が写っていました。

真島が撮った可能性が高いです。現像屋の女性は行かない方がいいとアドバイスしますが、俺とサヨコはこの会場に足を運びました。行ってみると東京医学研究所主催の嘘くさいショーのようでした。

上半身だけの半分男(村松利史)が出てきます。半分男は真島のことは知りませんでしたが『死にモドキ』については知っていました。

『死にモドキ』は昔は結構多く存在していて、江戸時代には脱獄によく使われていたとのことでした。死ねば牢屋から出されるからです。

どうやら一度死んで蘇るという話は本当のようでした。師匠というのはこの虫を操る人間のことを言っているようでした。

『死にモドキ』が虫であることがわかり、編集長に報告する俺。しかしそれ以外は、真島のことなど手掛かりはつかめないままでした。

8月15日。

俺とエンドーはボートに乗って乞食の巣へと向かいます。島に辿り着くと乞食たちが大勢たいまつを持って立っています。

1人の男がとうとう来たかと言ってカメラのシャッターを切ります。真島でした。やっと俺は真島に辿り着いたのです。

師匠もいました。種田師匠(三谷昇)は身体中にピップエレキバンを貼っていました。師匠は死後の世界には天国も地獄も存在していないことを俺に教えてくれました。

『死にモドキ』はカナブンのような虫でドクロのような模様がついていました。この虫の体液には人間の機能を停止させる成分があるとのことでした。

昔は海女さんが深海に潜った時にこの効能を使って、機能を停止させて水上まで上がってきていたそうですが、もうこの『死にモドキ』は滅多に見れなくなっているとのことでした。

俺は『死にモドキ』を何とか捕まえようと思い、海女にその方法を聞こうと考えます。

真島は一度死後の世界を見てみたいと強く思っていました。

真島はかつての恋人ミンミンとカンボジアで結ばれていましたが、ミンミンはあなたを驚かせたいことがあるのと言った瞬間に地雷を踏んで爆死してしまったため、どうしてもその内容を聞きたいと考えていました。もう20年前の出来事でした。

そして真島はもう一つ韓国まで続いているという海底トンネルの存在も気になっていました。

種田師匠はかつて日本軍の特殊任務についていて、このトンネルの存在を知っていて、真島は入り口もすでに把握していました。

真島は「死にモドキ」を探すことと迷いますが、韓国まで続いているかを確かめるべく海底トンネルを選び歩きだします。俺は真島を見送りました。

俺の元にサヨコから「死にモドキ」見つかったかもというメールが入りました。

8月28日。

俺たち一行は海の家に行き、海の家のおばさん(佐々木すみ江)からチュッパチャップスさん(新屋英子)を紹介されます。

チュッパチャップスさんは昔は使っていたけど酸素ボンベが普及し出してからは出番が減ったと話してくれました。そして昔に死にモドキを捕まえていた山を教えてくれました。

早速死にモドキを取りに行くメンバーたち。無数の虫を捕まえて箱に入れていく俺たち。箱が虫でいっぱいになったところでサヨコがチュッパチャップスを箱に差し込むと、虫がくっついてきました。その虫が死にモドキでした。

死にモドキの使い方は、水に入れてじわじわ殺すと赤色の体液を出すので、その体液を飲むと一度死ねるということでした。

俺は死にモドキの体液を入手し、後は試すだけの段階になりました。

サヨコは死にモドキを試そうとする俺に対して本気なのかと訊きます。俺はいなくなってもいる人間だとサヨコはよくわからないことを言います。

人間には二種類いて、いなくなったらいなくなる人間もいるとのことでした。

俺が「死にモドキ」を飲もうとするとエンドーが自分も一緒に試したいと言い出します。

俺は観察する人間が必要だしなんでも俺の真似をしたがるなと窘めますが、エンドーがわかりやすく落ち込むので仕方なく一緒に死にモドキを飲むことにしました。

俺は目覚めて「俺死んでたのか!?」と驚きますが、エンドーは目覚めずに横になったままで、さらに全身が真っ赤になっています。

その後色はどんどん変化していき、黄色になったかと思うと青色になりました。エンドーがまったく目覚めないので俺は焦って救急車を呼びました。エンドーは救急車に運ばれて行きます。

俺は黒いシャツを着ていたので、縁起を気にして着替えるのですがその間に救急車は行ってしまい、俺は車で救急車を追いかけました。

車で最寄りの病院まで来た俺はエンドーのことを効きますが、そんな患者は搬送されてきていないとのことでした。

それっきりエンドーの行方はわからなくなってしまいました。俺はサヨコの言っていた「いなくなったらいなくなる人間」という言葉を思い出していました。

1週間後、サヨコや目玉のおっちゃんやチョロリらも俺の前から姿を消してしまいました。

もつ煮込み屋に行ってもポンジュースの看板の付近に行ってもまったく会えませんでした。

俺はサヨコの家を訪ねてみました。サヨコの母親が出てきます。サヨコの母親は海で溺死したと聞いていました。

するとサヨコの母親はサヨコと母親が逆になっている話を俺にしました。サヨコの母親はアイスを食べながらその話をしています。

俺はアイスをなぜくれないんだと思っていました。サヨコの母親が他の来客の相手をしている隙に俺は億の部屋に進みアイスを取ろうと冷凍庫を開けました。

すると中には猿の手が入っていました。猿の手を取った俺はいきなりどこかへ引きずり出されました。

俺はずっと仮死状態だったのです。いよいよ火葬されるという段階でサヨコが猿の手を使って生き返らせてくれたのでした。俺は生きていることを実感し感謝しています。

エンドーは普通に生き返っていました。

俺は死を体験してみて、師匠が言っていた天国も地獄もないという言葉を思い出しました。

死んでいても生きているのとさほど変わらないと俺は感じたのでした。

そしてそう思うと世の中で起こることはたいしたことではないように感じてきたのでした。

俺は死んでいたために、編集長の言う締め切りを過ぎてしまっていました。編集長から怒られる俺。

編集長は新たな無理難題を俺に依頼してきます。

俺は新たなミッションを引き受けるのか…?

結末は本編をご覧ください。

 

 

映画『図鑑に載ってない虫』感想・評価

映画『図鑑に載ってない虫』ですが、はっきり言って好き嫌いがめちゃくちゃ分かれる映画だと思います。

細かいギャグの演出がかなり入ってくるのが三木聡監督の特徴と言えますが、それが受けれられない人はかなり厳しいんじゃないかと思います。

こういったものは個人個人で好き嫌いがあるのはもうどうしようもないと思いますし。

伊勢谷友介さんビジュアルがかっこよすぎて僕はまずそっちに気を取られてしまいましたが、周りが馬鹿なことばかりするズレているキャラクターばかりの中で伊勢谷友介さんの立ち位置って本当に大切な立ち位置なわけですが、ちょっと受けきれていないというか周囲を活かしきれていない感じは受けました。

めちゃくちゃ難しいことだしなにより大したストーリーもないのですっごく難しいと思いますが。

間とかテンポでもっと周りを活かせたのかなぁと観ていて自然に思ってしまいました。ただ伊勢谷友介さんは相変わらず魅力的でしたが。

松尾スズキさんと岩松了さんは自分たちが演出をされているので、そういった全体を見て居る感じのお芝居をするなぁとこの『図鑑に載ってない虫』を観ていてもすごく感じました。

僕はお2人とも大好きな俳優なので、共演してくれているのが嬉しかったですし、すごく贅沢だなと思って観ていました。

『図鑑に載ってない虫』は絶対面白いので観てください!とは言えない映画ですが、好きな人はすごく好きだと思います。僕はぶっちゃけ嫌いじゃないぐらいです(笑)

一度は観てほしいと思います。おすすめです。ぜひ。

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