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映画『王様のためのホログラム』作品情報
今回の絶対おすすめ映画は『王様のためのホログラム』です。
映画『王様のためのホログラム』はトムハンクス主演のコメディ映画で、軽快に進行してい行くストーリーの中に家族愛をはじめ様々な愛が描かれている心温まる映画となっています。
監督のトムティクヴァは原作を読んですぐに作者のデイヴエガーズに映画化の打診をしたそうです。
その期間わずか2日だというから驚きです。
それでは『王様のためのホログラム』の映画紹介です。
映画『王様のためのホログラム』は2017年に日本公開されたアメリカ・ドイツ・メキシコ合作映画です。
上映時間は97分。
監督はトム・ティクヴァ監督。
『パフュームある人殺しの物語』『ランローララン』『クラウドアトラス』などを監督しています。
原作はデイヴエガーズによる小説『王様のためのホログラム』
キャストは
アラン・クレイ…トム・ハンクス
ユセフ…アレクサンダー・ブラック
ザーラ・ハキム…サリタチョウドリー
ハンナ…シセバベットクヌッセン
デイヴ…ベンウィショー
ロン…トム・スケリット
キットクレイ…トレイシー・フェアラウェイ
ルビー…ジェーン・ペリー
ブラッド…デヴィッド・メンキン
カリームアルアーマッド…ハリドレイス
マハ…アミーラエルサイード
ハッサン…ダーウィルラブディニ
ほか。
映画『王様のためのホログラム』ネタバレ・あらすじ
アランクレイ(トムハンクス)は大手自動車メーカーのジュウィン社の取締役でした。
しかし時代は変わり中国が台頭してきて、中国の破格の値段の製品がアメリカに進出してきたことをきっかけに、ジュウィン社の業績は一気に悪化しました。
アランはその業績悪化の責任を取らされる形で解任されてしまいます。
そんなアランに対して妻は離婚を切り出しアランの元から去っていきます。
娘のキットクレイ(トレイシーフェアラウェイ)の大学の学費を捻出するためにクレイは家と車を売り払い、さらにキットはウェイトレスのアルバイト始めました。
キットはアランと良好な関係を保ったままで、逆境に立たされたアランをキットは応援していました。むしろ母親のアランへの態度に腹を立てていて、話している時もアランの肩を持つと怒りだすと悩みを打ち明けます。
再就職を目指して面接を受けるアランは、サウジアラビアの国王の甥っ子と知り合いであるという点を大きく買われ採用されます。
再就職先はIT企業の「レリアンド社」でした。この会社はサウジアラビアに3Dホログラムのシステムを売りこもうとしている会社でした。
アランは早速サウジアラビアへの転勤を言い渡されたのでした。
サウジアラビア行きの飛行機に乗ると白い民族衣装に身を包んだ人たちが大勢乗っていました。聞こえてくるのはアラビア語ばかりで理解できません。
サウジアラビアに到着したアランはホテルにチェックインしました。フロントの従業員は英語でアランを迎えました。
レンタカーで移動しようとフロントにレンタカー手配を頼むと、国際免許を持っているかと訊かれます。
アランは国際免許を持っていなくてアメリカ合衆国の免許しかなく運転を断念します。そんなこともうっかり忘れているアランでした。
さらにアランは冷えたビールを注文するのですが、サウジアラビアはお酒が禁止されているため断られます。アランは先行きを暗く感じずにはいられませんでした。
時差ぼけもあり寝坊したアランはバスに乗り遅れたためタクシーに乗ろうとします。停まったタクシーの運転手はユセフ(アレクサンダーブラック)という一風変わった運転手でした。ただ人は好さそうです。
ユセフはいきなりボンネットを開けて爆弾が仕掛けられていないかと調べています。
アランがテロの影響かと心配しますが、そうではなく、最近ユセフは人妻と仲良くなったので、その人妻の夫が裕福な男なので爆弾とかを仕掛けてやしないかと心配しての行動だったようです。
アランはユセフの運転新都市のKMETに向かいました。
KMETは現在はまだまだただの砂漠ですが、2025年にはサウジアラビアの中枢となり大都市になる予定です。
レリアンドは早い段階でこのKMETでポジションを確立したいと考えていました。
ユセフは英語でアランと会話していました。ユセフは運転手をしていまうが、アラバマ大学に留学していた秀才でした。
タクシーの中でシカゴの歌を流していたユセフでしたが、アランはシカゴは嫌いだと言い止めさせます。ユセフは最後に自分の名刺をアランに渡しました。
KMETでアランは国王に会おうとしますが、受け付けの男性から今日は国王が来ないことを知らされます。
また今後アランと国王のパイプ役となるのはカリームアルアーマッド(ハリドレイス)という人物だと教えてくれました。
アランは自社の同僚たちがいるオフィスへと向かいました。辿り着くとそこは大きさこそ大規模ではあるものの、完全ただのテントでした。
中に入るとスタッフとして働いているブラッド(デヴィッドメンキン)らがいました。
話を聞くと最悪なのは建物のの設備だけでなく、なんとWi-Fi電波もない中で仕事をしているとのことでした。もちろんIT企業なのでそれでは仕事になりません。
食事も砂漠にオフィスがあることからホテルからオフィスに持ってこないとならないということでした。
テントは他にもいくつかありましたが、それらは同じようなビジネスを狙っている競合他社でした。
国王につなげてもらうためにカリームに会いたいと伝えたアランはマハ(アミーラエルサイード)という愛想のない女性からカリームの不在を伝えられます。
いくつか質問をしますがカリームに訊けばわかると言われ埒があきませんでした。
アランの元には頻繁に部長のランドールから進捗を確認する連絡が入ってきていて、アランはプレッシャーにさらされる日々を過ごします。
アランはシャワーを浴びた後に自分の背中、首の付け根の下あたりにこぶのような大きなしこりがあることに気が付きます。触っても痛みはありませんが、アランは心配になっています。
次の日、寝坊したアランはユセフを呼び再びタクシーでオフィスに向かいます。
昨日モスクに人がたくさんいたことをアランが言うとユセフは普通に「処刑だよ」と答えました。
外で処刑するのかと驚くアランに、確かめに行くか?とユセフは提案しますが、アランは断固断りました。
国王に会うにはカリームと話さなければならず、カリームと話すにはマハに橋渡しをしてもらわなければなりません。
しかしマハは平然と今日もカリームがいないことをアランに伝えました。リヤドに行っているとのこでした。
今日出かけていると昨日聞いていなかったことをアランが指摘すると、予定が変わったのでマハは悪びれた様子もなく答えました。
アランも焦っています。マハが目を話した隙にエレベーターで上階へと勝手に上がりました。するとカリームの部下だという女性ハンナ(シセバベットクヌッセン)と会います。
ハンナはデンマーク出身の女性で、1年半ここで働いているとのことでしたが、なんとこれまで国王を見たことがないとのことでした。契約を取らなければならないアランは気が遠くなります。
ハンナはアランにオリーブオイルの瓶を渡しました。中身はお酒で、お酒が禁止されているサウジアラビアでの処世術でした。
アランはテントに戻ると事の顛末を伝え、それでも準備を頑張ろうと社員を鼓舞しました。
ハンナからもらったお酒をホテルに戻ったアランは飲みます。
久しぶりのアルコールで酔いも回り、気持ちも大きくなったのかアランは背中のこぶをナイフで自分で切開して膿を出そうと試みました。
そのまま寝たアランは、目覚めるとシーツが血だらけになっているのを見て驚くと同時に嘔吐してしまいます。
ユセフと会ってからもアランは明らかに調子が悪そうでした。ユセフはアランを市場に連れていき魚の乗ったご飯を食べさせました。
アランは元気になってきてユセフとの会話を楽しみます。
ユセフの命を狙っている人妻の夫について訊くと、海外で少年をたくさん抱いているような男だとユセフは話し、アランがゲイかと言うと、ゲイだと思うか?とユセフが聞き返し、そのことについてはお互いの考えにズレがあるようでした。
背中に血がついていることに気が付いたユセフが、どうしたのかと訊ねます。アランが自分でこぶを切ったという答えを聞いたユセフは病院に行くように言い案内しました。
アランはこの病院で女医のザーラハキム(サリタチョウドリー)と出会います。ハキムは腫瘍を検査します。結果が出るのは先ですが、たぶん良性の腫瘍ではないかとハキムはアランに言いました。
アランはハキムに心を開き、弱音も吐き出しました。
ハキム自身数年前に胸が痛んだことがあって検査をしたがその時もなんともなかったし、心配事は結構そんな結果になることが多いと話してアランを勇気づけました。
ハンナから連絡があり、アランはデンマーク大使館のパーティーに招待されます。しかしパーティーはアランが驚くほどのハメの外しようで、ハンナからアランは大人の関係を誘われますが、大人の対応で断りました。
アランがテントのオフィスに行くと社員が倒れていました。
慌てて救護しましたが、砂漠で空調のないテントで仕事をしているので暑さで倒れてしまったのでした。もう限界に達してきていました。
アランはこの扱いに怒りを覚えマハのところに行きます。
国王はニューヨークにいると言われてしまいますが、アランは上階にいるハンナの元に向かいます。
しかしハンナは不在だと伝えられます。ハンナの不在を教えてくれたのはカリームでした。アランはやっとカリームと会えたことを喜びました。
カリームは多忙の身で他の仕事にも追われていて、車での移動中に話をしてもいいかと訊きます。アランはカリームとスポーツカーに乗って、Wi-Fi、空調、食料のことなど、問題をすべて話しました。
カリームはわかったと了承してくれてあっさりと話しは終わりました。
カリームはアランの前職がジュウィン社ということを知っていて、ビジネスの質問をしてきました。
アランは開発に成功しても中国が後からより安価な金額で提供してくる現実を嘆きました。
KMETに建っているビルに人が住んでいるとカリームはアランに話し、アランをそのビルに案内しました。ビルにはハッサンという男性がいました。
ビルの一階にはスターバックスコーヒーやケンタッキーの看板がすでにおかれていました。
アランがビルを案内されているとカリームが車で一人で帰ってしまいます。
カリームは本当に多忙で呼び出されて仕方なく去ったのですが、アランは呆然とします。ハッサンが自分が送るから心配いらないとアランに伝えました。
ハッサンは親切な人でしたが、アランに契約がどうなるかはわからないと話しました。
スターバックスコーヒーやケンタッキーもまだこの先どうなるかわからないと言いました。
国王の気分次第というか国王の一声でいかようにもなるという事なのでしょう。
アランはホテルで発作を起こします。パニック障害の症状でしたが、アラン本人はストレスの自覚などがなかったために脳卒中だと思い込み、いろんなところに電話をかけて助けを求めました。
ハキムが駆け付けてくれて、脳の病気ではなくパニック障害の発作だと話しました。アランの飲酒にもハキムは気が付きました。
続いてユセフが駆け付けました。ハキムとアランの様子をみて、アランが人妻に手を出してしまったのかと思いユセフは動揺します。
ハキムが帰って行った後に、ユセフはアランの症状が落ち着いたのを見ると話しだしました。
人妻の夫がボディーガードを2人従えて自分の家にやってきたらしく、ユセフは身の危険を感じるのでしばらくこの街を出て地元に戻ると話しました。
アランはこのユセフの話を聞いて自分も同行したいと頼みます。アランは休息が必要だと自分で判断していました。
ユセフの甥っ子のサーレムも同行し、一同はユセフの実家を目指しますが、高速道路の降り口を間違えてモスクの方へと行くことになってしまいます。
熱心な信者しか入れない厳格な土地でしたが、民族衣装に身を包んだアランはどうにかやりすごします。
ユセフの実家に到着し、あたりをカメラで撮影していると、ユセフの親族の男がそんなに写真を撮ってCIAか?と訊いてきたのでアランはフリーだ、局員じゃないとジョークで答えました。
しかしこのジョークがまずく、ユセフの親族はみなアランに対して警戒しユセフもなんでそんなことを言うのだと怒ります。
ジョークだと言うアランにユセフは「どうやってCIAじゃないと証明するんだ」と訊きます。
アランは重たい空気の中で、「本物だったらCIAだと言わないだろう」と答えました。この答えによって場は和やかになりました。
アランはオオカミに向かって銃を構えるなど、ユセフの実家でこれまでしてこなかった体験をしました。
アランはオオカミを撃つチャンスがあったのですが、引き金を引くことはありませんでした。
アランは戻りました。腫瘍の検査結果が出ていて、前癌状態の組織があったとのことで手術を勧められました。
いつかと訊くと明日はどうだとなり、急遽手術を受けることになるアラン。
検査結果や手術の話をしてくれたのはハキムではなく新しい男性の医師でした。ハキムではないことに不安を覚えるアラン。
ハキムを見つけたアランは話しかけようとしますが、電話をしていてしかも泣いていることに気が付き、話しかけるのをやめました。
テントのオフィスに行くと依然と見違えるほどの設備になっていました。カリームは迅速に対応してくれたのでした。ホログラムの実験も順調に進んでいました。
ついに国王がやってきて国王の前でプレゼンをするアランと社員たち。国王は大いに笑い楽しそうでした。アランは自社のホログラムのプレゼンに確かな手ごたえを感じていました。
ハンナが飲みに誘いますが、アランは次の日に手術を控えているからと断ります。心の中ではハキムのことも気がかりでした。
手術がスタートします。執刀医としてやってきたのは中国のドクターでした。アランは覚悟を決めたように目を閉じて局部麻酔を受けます。
そこへハキムが入ってきて執刀医を交替しました。アランはハキムが執刀医になり精神的に余裕を持つことが出来ました。
手術は成功しました。アランは後日、ハキムへお礼のメールを送りますが、こぶはとてましたが新たなこぶを感じると書きます。
ゴム手袋のような…わざと置き忘れましたか?などとメールを送ります。ハキムにもう一度会いたいがために送っているメールでした。
ハキムは離婚調停中でした。離婚の大変さをメールに書いてアランに送ります。アランとハキムは再会を果たします。
海水浴をした2人はそのまま結ばれました。
アランのレリアンド社はサウジアラビアとの契約に成功するのか…?
アランの気になるその後は本編をご覧ください。
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映画『王様のためのホログラム』感想・評価
映画『王様のためのホログラム』はなんだか不思議な映画です。
ストーリー的にも真新しさを感じる映画ではないし、斬新な演出があるわけでもなく、大盛り上がりなシーンあるわけではないのですが、それなのに『とってもいい映画』なのです。
観ている最中から楽しいのですが、観終わった後にも前向きな心と観てよかったぁという気持ちを与えてくれます。
上映時間が元々長い映画ではないのですが、単調になってもおかしくない流れの中でまったく観る者を飽きさせない要因はトムハンクスのうまさも大きいと思います。
トムハンクス演じるアランの人間味が最高に面白いのです。
しこりができたら年齢関係なく、国籍関係なく気になるし、自分で切ってしまえっていう考えが浮かんだりするんですよね(笑)こぶを気にしている様子とか本当に「うまいなぁ」とため息が出てしまいます。
『王様のためのホログラム』はそんなトムハンクスの演技も楽しめる、そして心あったまる映画です。人生にちょっと疲れたなぁなんて時に観て頂きたい映画です。元気をくれます。
おすすめ映画です。ぜひ。
映画『王様のためのホログラム』
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