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映画『JSA』作品情報
今回の絶対おすすめ映画は『JSA』です。
映画『JSA』はソンガンホ・イビョンホン・シンハギュン・イヨンエなど豪華キャストが出演、公開当時大ヒットした映画です。
『JSA』の意味は「Joint Security Area」の略です。韓国と北朝鮮の軍事境界線にある非武装地帯に設けられた約800メートル四方の区域です。
このJSAで許されざる交流をした南北の兵士たちの友情を描いた映画となっていて、歴史と国の政策に翻弄された人間たちの迎える結末に胸を打たれる映画です。
映画『JSA』は実話ではありません。
それでは『JSA』の映画紹介です。
映画『JSA』は2001年に日本公開された韓国映画。
上映時間は108分。
監督はパク・チャヌク監督。映画監督や脚本家として活躍しています。
キャストは
ソフィー・E・チャン…イ・ヨンエ
イ・スヒョク…イ・ビョンホン
オ・ギョンピル…ソン・ガンホ
ナム・ソンシク…キム・テウ
チョン・ウジン…シン・ハギュン
ほか。
映画『JSA』ネタバレ・あらすじ
韓国と北朝鮮の境界線板門店に設けられているJSA(共同警備区域)の北朝鮮の詰所で警備にあたっていたチョンウジン(シンハギュン)が射殺される事件が起こります。
ともに警備にあたっていたオギョンピル(ソンガンホ)も肩を撃たれて負傷し、もう1人の北朝鮮側の兵士も射殺されていました。
発砲をしたのは韓国側の警備にあたっている兵士でした。
この事態に中立国監視委員会は韓国と北朝鮮の言い分が食い違っていることを問題視し、韓国・北朝鮮の両国の同意を得てスイス軍法務科将校である韓国系スイス人、ソフィーEチャン(イヨンエ)を派遣します。
ソフィーに課せられた任務は今回のこの事件の真相解明でした。
ソフィーは事件の当事者となっている韓国の警備にあたっていた兵士イスヒョク(イビョンホン)と面会し話を聞こうとします。
しかしスヒョクは頑なに口を閉ざし何も語ろうとはしませんでした。
スヒョクの供述は、事件当夜、用を足していたところを突然北朝鮮側に拉致され、脱出を試みた際に銃撃戦となり発砲したという内容でした。
スヒョク自身片足を撃たれていて、境界線で横たわっているところを緊急事態に駆け付けた韓国軍に救助されていました。
スヒョクと警備をともにしていた韓国軍の兵士ナムソンシク(キムテウ)は詰所にとどまっていましたが、スヒョンと同じ供述をしていました。
ソフィーは銃撃戦で肩を撃たれて負傷している北朝鮮の兵士ギョンピルとも面会します。
しかしギョンピルの証言はスヒョクは拉致されたのではなく、自分で北朝鮮の詰所にやってきて発砲してきたという内容でした。
両者の供述が食い違っていることにソフィーは困惑します。
亡くなった2名の検死が行われました。
亡くなった2名とも、1度撃たれたあとにさらに銃弾を撃ち込まれていることが検死の結果わかります。
さらに検死によりわかったことは現場と遺体に残された銃痕と銃弾の数が1発合わないことでした。撃ったのはスヒョクしかいないはずなのに銃弾の数が合わないのです。
さらに韓国兵士のスヒョクとソンシクの銃も入れ替わっていて、理解できない事態が起きていることがわかります。しかもソンシクの銃からは北朝鮮兵士の血痕も発見されました。
ソンシクにも当然のように殺害の容疑がかけられました。
しかしソンシクは取り調べでソフィーから嘘発見器を使用する可能性の話をされると取り乱し、自らの命を絶とうとします。
窓から飛び降りたソンシクでしたが、一命はとりとめ救急搬送されていきました。
時間が巻き戻されます。
ヨーロッパからの旅行者がJSAを訪れています。
旅行者の帽子が風に飛ばされてしまい、北朝鮮側に入ってしまいギョンピルが拾って返してあげています。
韓国側では写真撮影をしている旅行者をスヒョクが注意していました。
ある夜、スヒョクは用を足して歩き出した時に地雷を踏んでしまいます。
そこに通りかかったのがギョンピルとウジンでした。お互いに銃を向けて警戒しますが、背後からやってきたギョンピルにスヒョクは銃を奪われます。
スヒョクは地雷を踏んでしまって動けないとギョンピルとウジンに伝え、近寄るなと言いました。
ギョンピルとウジンに争う気はなく、そのままスヒョクを置いて帰ろうとします。
スヒョクは驚いて「見捨てるのか!?」と声を上げます。
ギョンピルは「お前が帰れって言うから…」と答えますが、スヒョクは「帰れなんて言ってない!来るなと言ったんだ!」と返します。
スヒョクは地雷を踏んでいるため汗びっしょりになっています。
ギョンピルはスヒョクの下にうずくまり地雷を解除してあげました。
これをきっかけに3人は公にはできないものの、顔見知りとなり友情が生まれました。
最初は手紙のやりとりを行うだけでしたが、スヒョクは北朝鮮側の詰所を訪れるようになり、親睦を深めていきました。
3人はお酒を飲みながら語らい、秘密の仲は深まっていきました。
スヒョクは同じく警備にあたっているソンシクも誘って、北朝鮮の詰所に連れて行きました。
ソンシクは最初緊張していましたが、すぐに打ち解けてギョンピルとウジンと仲良くなりました。
ウジンはスヒョクのことを「兄貴」と呼ぶほど、4人は仲良くなっていました。
しかしそんな幸せな時間は長くは続きませんでした。
北朝鮮と韓国の関係が悪化してきたことをきっかけに、4人はこれ以上密会をすることは危険だと判断し、最後の夜として北朝鮮の詰所に集まり、お酒を飲みながら最後の時間を過ごしていました。
とこへ突然詰所の扉が開き、北朝鮮の兵士が入ってきてしまいます。
ギョンピルやウジンの上官にあたる人物でした。
上官は銃を抜きスヒョクに向けます。
スヒョクも銃を抜いて北朝鮮の上官に突きつけます。
ギョンピルはなんとかこの場を収めようと2人をなだめますが、上官はウジンに銃を抜くように命令します。
ウジンはスヒョクとソンシクに謝りながら銃を抜き銃口を向けます。
ギョンピルはこの場を収めるために、スヒョクとソンシクが北朝鮮に亡命しようとしていて、相談を受けていたと嘘をつきます。
スヒョクとソンシクにも、もうするしかないと説得します。
スヒョクは涙を流しながら結局は敵同士なのだと嘆いています。
ギョンピルがスヒョクと上官に銃を下ろさせなんとか場は収まったかのように見えましたが、上官の無線に呼びかけが入り、上官が無線のポケットに手を伸ばした時に、ソンシクが勘違いをして上官を銃で撃ってしまいます。
ソンシクは激しく動揺していて、ウジンに向けても発砲し、銃弾はウジンを撃ち抜きカセットデッキに入っていきました。
スヒョクもウジンに向けて発砲し銃弾はウジンの体にあたります。
スヒョクはそのままギョンピルの額に銃口を当てて引き金を引きますが、銃は発砲されることなくカチカと引き金を引く音が鳴っていただけでした。
ウジンの持っていた銃が暴発しスヒョクは足を撃たれます。
ソンシクは激しく動揺しウジンに向けて銃を連射し、返り血がスヒョクの銃にかかりました。
ギョンピルは頭を働かせて証拠隠滅のために動きます。
ソンシクの銃をとると上官に向けて発砲しました。次にスヒョクを立ち上がらせると指紋をふき取った銃を渡しました。
ギョンピルはこの時にソンシクの銃をスヒョクに渡してしまいます。
さらに落ちている銃を拾って呆然としているソンシクをビンタして持たせました。これがスヒョクの銃でウジンの血痕が付いていました。
さらにギョンピルはスヒョクとソンシクにすぐに逃げるように言い、「スヒョクは拉致されて脱走したと言え。ソンシクはここにいなかったことにするんだ」と言いました。
スヒョクたちが去っていくときにギョンピルはスヒョクを呼び止めました。自分だけ無傷なのはおかしいことに気づいたのでした。
スヒョクもすぐにギョンピルの考えがわかり、スヒョクはギョンピルの肩を撃ち韓国側の詰所に戻っていったのでした。
ギョンピルはソンシクがウジンにプレゼントした絵具と銃弾の食い込んだカセットデッキを川に投げ捨てました。
消えた銃弾はこのカセットデッキに食い込んでいる銃弾でした。
足のけがのため途中で倒れていたスヒョクを韓国軍が救出するのを見て、ギョンピルは安堵していました。
これがその夜に起きた出来事でした。
スヒョクとギョンピルはソフィーの元、同じ取調室に入り、お互いの言い分に違いはないかと確認されます。
それぞれ食い違っている供述に対して「間違いない」と答えます。
ソフィーはソンシクが取り乱した取り調べの映像を見せます。スヒョクは映像を見ると感情的になり真実を話しだそうとします。
するとギョンピルが急にテーブルを蹴飛ばしスヒョクに襲い掛かります。ギョンピルはスヒョクに馬乗りになり罵声を浴びせてスヒョクに真実を語らせませんでした。
ソフィーは取り調べ中にソンシクが窓から飛び降りたことや、父親が亡命する前に北朝鮮の将校であったことから任務を外されることになります。
ソフィーはあと少しで真相がわかると上司に直訴しますが、上司は両国の理想は真相解明ではなく、この事件をあいまいに終わらせることなんだとソフィーに話しました。
任務を解かれる前にソフィーはスヒョクと面会します。
ソフィーは4人が親密な関係にあったことを見抜いていました。
ウジンは絵を描くのが好きでスケッチブックを持っていました。ウジンがスケッチブックに描いていたのはスヒョクの恋人でした。
スヒョクは観念しますが、勲章も刑務所行きにも興味がない俺に、真実を話したら何をくれるのかとソフィーに訊きます。
ソフィーがあなたのことを守ろうとしているギョンピルの安全と答えると、スヒョクは真実を話しだしました。
ソフィーはギョンピルとも話しました。
ソフィーはソンシクとスヒョクを許すことができるかとギョンピルに尋ねると、ギョンピルは「あそこが南の詰所だったら自分も同じように撃っていただろう」と話しました。
ギョンピルも事件の真相をソフィーに話しました。ギョンピルはスヒョクからもらったジッポライターを返しておいてくれとソフィーに託します。
ソフィーはライターをスヒョクに届けて会話をします。
その時にウジンの頭部を撃ち抜いた弾丸はスヒョクの撃った弾丸だったことをギョンピルが言っていたことを話してしまいます。
スヒョクはウジンを撃って絶命させたのはソンシクの撃った弾丸だと思い込んでいました。
スヒョクの正確な早打ちは有名でした。スヒョクはそのスキルで仲を深めた友を撃って絶命させてしまったことにショックを受けます。
兵士たちが来てスヒョクを連れて行きます。
建物の外に出たスヒョクをソフィーは窓から見送っていました。
すると突然スヒョクは兵士から銃を奪い…。
結末は本編をご覧ください。
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映画『JSA』感想・評価
映画『JSA』は日本公開した時かレンタルが始まった時に鑑賞したはずだったのですが、まるっきりと言っていいほど覚えてなかったです。
かなり話題になっていたから観た気になっていただけで、実は観ていなかったのかなと思うほどでした。
そして『JSA』を観返したわけですが、僕たぶん初めて観たと思います。
じゃなかったら覚えているはずの映画でした。
こんなに感動した映画を忘れるとは思えないので。
つまり、かなり感動しました。
油断すると書いていて涙が出てきてしまうほどに…。
鳥肌がめちゃくちゃ立った映画でした。
観ていてつらい内容ではあるし、歯がゆい感じもすごくするのですが、どうにもならない状況で守ろうとする友情にとても感動する映画でした。
イビョンホン演じるスヒョクが最後に自ら命を絶ったことにも、あまりに思う事が多すぎてゆえの、そして純粋がゆえの行動なのだと思うと、心が震えます。
ソンガンホ、イビョンホン、イヨンエらキャストも皆さん素晴らしいし、何よりシンハギュンがとっても良かったです。
『ガン&トークス』『マイブラザー』でもすごく好演していた記憶が鮮明に残っていて、この『JSA』でもシンハギュンらしさを素晴らしく発揮していてとても魅力的でした。
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シン・ハギュンのおどけた表情って涙を誘うんですよね。
そしてほかのキャストの俳優たちももちろん素晴らしかったです。
ソンガンホは安定の名優ぶりを発揮してくれてますし、イヨンエは本当に綺麗ですし。
映画『JSA』はとても感動できていい映画でした。
観直して(初めてだったかも)本当に良かったです。
おすすめです。ぜひ。
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映画『JSA』
1999年10月28日午前2時16分。
11発の銃声、2つの死体。
共同警備区域で何が起こったのか。
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