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映画『タクシー運転手 約束は海を越えて』作品情報
今回の絶対おすすめ映画は『タクシー運転手 約束は海を越えて』です。
映画『タクシー運転手 約束は海を越えて』は、1980年に起きた韓国光州事件の実話を基に作られた映画です。
韓国の代表的な演技派俳優ソンガンホが主演を務めています。
『タクシー運転手 約束は海を越えて』は知人から勧められて観た映画だったのですが、実際に鑑賞した感想は「めちゃくちゃいい映画だった」という感想です。
それでは『タクシー運転手 約束は海を越えて』の映画紹介です。
映画『タクシー運転手 約束は海を越えて』は2018年に日本公開された韓国映画。
上映時間は137分。
監督はチャンフン監督。
『義兄弟』を監督しています。
キャストは
キム・マンソプ…ソン・ガンホ
ピーター…トーマス・クレッチマン
ファン・テスル…ユ・ヘジン
ク・ジェシク…リュ・ジュンヨル
チェ記者…パク・ヒョックォン
デイヴィッド・ジョン…ダニエル・ジョーイ・オルブライト
ほか。
映画『タクシー運転手 約束は海を越えて』ネタバレ・あらすじ
1980年。
ソウルでタクシー運転手をしているキムマンソプ(ソンガンホ)は、家賃の支払いも滞っているぐらい金欠状態でした。
キムは娘と2人暮らしをしていて、町は学生運動が激化していて段々と今まで通りの暮らしを送ることが難しくなっていました。
キムは娘を大切に思っていましたが、思うようにお金を稼げないこともあり、娘に苦労を掛けているのを申し訳なく感じています。
そんな中、キムはタクシー運転手たちが食事をとる食堂で、外国人を光州まで往復で乗せると100000ウォンの報酬をもらえる話があることを耳にします。
是が非でも100000ウォンが欲しいキムは急いでその外国人がタクシーに乗車する予定の場所へと向かいました。
キムは外国人を見つけると自分があたかも予約を受けたタクシー運転手かのように装い、乗車を促します。
外国人はピーター(トーマスクレッチマン)という記者で、光州まで行き取材を行いソウルまで戻ってくるまでの運転を依頼していました。
キムは英語が決して達者ではありませんでしたが、英語が堪能な振りをしてピーターを乗せることに成功します。
キムは光州までの道のりを安易に考えていましたが、光州はすでに軍によって制圧されつつあり、光州までの道は検問がいくつもあり、交通が遮断されている状態でした。
あっさりあきらめようとしたキムでしたが、ピーターはソウルに戻るなら運賃は払わないと言い、キムはすでにかなりのガソリンを消費していることもあり、なんとか検問を突破する方法を思案しました。
ピーターが光州に重要なビジネスの用事があると嘘をつき、何とか検問を通過します。
なんとか光州にたどり着いたキムとピーターでしたが、街にはまったく人がいなく閑散としていてその光景に驚きます。
そこへ学生運動を行っている学生たちが乗るトラックが現れます。
学生たちはタクシーのナンバーがソウルナンバーなので珍しさからキムたちに話しかけてきました。
学生たちが気さくでキムとピーターは会話をしてピーターは学生の乗るトラックに乗って取材をすることになり、キムはタクシーでトラックについていくことになります。
しかしキムは途中で年配の女性に乗車をしたいとせがまれ、一度は通りすぎたもののあまりに困っている様子なので戻って乗せてあげることにしました。
女性は息子が病院に運ばれたという情報を聞き、病院へと急いでいました。
キムは女性を連れて病院へと急ぎます。無事に女性は息子と病院で再会し、偶然にもピーターたちもこの病院に来ていてキムも再会することができました。
ピーターはカメラなどが入ったバッグをキムのタクシーに置きっぱなしにしていたので、キムのことを必死に探していました。
キムは駐車場にいた他のタクシー運転手たちに「逃げるつもりだったのでは」と非難されます。
ピーターはキムにお金を払いキムを帰そうとしますが、ほかのタクシー運転手が話に入ってきて、ソウルまで送らないなら払う必要はないとお金をキムから取り上げピーターに返します。
キムは光州で起きている学生運動を目の当たりにして大きなショックを受けました。
軍隊による制圧は過激で、武器を持たない学生たちにたちに容赦に攻撃を加えていました。
ピーターは手持ちカメラで光州で起きているデモと制圧の様子を撮影します。
しかしこれ以上は危険と考え、キムの運転するタクシーでソウルへと戻ろうとします。
仲良くなった学生運動を行っている学生の1人のクジェシク(リュジュンヨル)も同乗していて家まで送ることになります。
しかしジェシクを降ろして出発をしようとするとタクシーが故障してしまい動かなくなってしまいます。
ピーターは「外国人記者がいた」とすでにマークされていて、危険な状況にありました。
タクシー運転手たちが通りかかり、すぐに治せる故障ではないと判断し、キムとピーターはジェシクの家に泊めてもらう事になりました。
ジェシクの家族は快く受け入れてくれて、ピーターはキムチの辛さに悶絶しほほえましい時間が流れます。
その日にソウルの家に帰れなくなってしまったキムは娘のことが心配でたまらなく、電話をしたがりますが、光州では電話はすべて不通にされてしまっていました。
テレビの報道はキムとピーターが実際に見た光景とはかけ離れたものでした。
ジェシクは真実を報道してほしいとピーターにお願いします。ピーターは全世界に真実が報道されることを約束しました。
将来は歌手になりたいというジェシクがみんなの前で歌を披露しますが、あまりの下手さにキムが悪態をつき、笑いに包まれます。
そんな中、突然爆発音が鳴り響きます。
騒ぎの方へと向かうキムとピーター、ジェシクも向かいます。
軍隊による過激な制圧が行われていて、目を背けたくなる光景がキムの前に再び現れます。ピーターはカメラを回して撮影します。
しかしピーターは要注意人物としてすでにマークされていて、すぐに私服軍隊がやってきます。キムとピーターとジェシクは逃走を図りますが、ビルに追い詰められてしまいます。
ジェシクが2人をかばって私服軍隊に捕まってしまいます。
ジェシクは体を張ってなんとか2人を逃がしますが、ひどい暴行を受けてしまいます。
しかしその後キムは私服軍隊の1人に捕まってしまい、命の危機にさらされます。
ピーターが駆けつけて助け出して2人はなんとか逃走に成功しました。
キムとピーターは一夜を光州で過ごします。感情的になっているキムは妻を病気で亡くしたことや娘を愛していること、タクシーは妻が遺してくれたものだとピーターに話しました。
キムは翌朝早くタクシーに乗りピーターを残してソウルに帰ることにします。
タクシー運転手でもあるジェシクの父親ファンテスル(ユヘジン)がそれに気が付き追いかけてきました。
ソウルナンバーのタクシーはマークされていて危険だと言って、ジェシクの父親は光州ナンバーのナンバープレートを渡しました。
そしてピーターから預かってきたと言って残りの約束のお金をキムに渡そうとしますが、キムは受け取れないといって頑なに拒みます。
ジェシクの父親は無理やりお金を渡しました。さらに地元民でも知らない裏道を描いた地図を渡してくれました。
キムは出発しました。途中で整備工場によって応急処置だけしてある車を修理してもらいます。娘に電話をかけてこれから帰ることを伝えました。
そして娘のために靴を買い、ソウルへと帰ろうとします。
お腹が減っていたキムは食堂で食事をとりますが、その時にテレビ画面にデモのニュースが流れていました。
キムは車を走らせ始めますが、決意を固めてUターンします。
修理工場に戻り電話を借り、娘にこれからお客さんを迎えに行くから遅くなると告げ、遊びに行く約束を守れなくてごめんと謝りました。
キムはピーターたちの元へと車を走らせました。
ジェシクの家に行くと病院に行ったと言われ病院へと急ぎます。
病院に到着するとピーターが放心状態で座り込んでいます。そしてジェシクの父親は悲しみに暮れていました。
ジェシクは暴行されたことにより命を落としてしまっていました。ジェシクの遺体はあぜ道に捨てられていたと父親がキムに話しました。
ひつぎが足りないから学生の仲間たちが今ひつぎを探しに行ってくれていると力なく話します。
ピーターはこれ以上は取材できないと悲しみに暮れていました。そんなピーターにキムは「真実を伝えるのはあなたの仕事だ」と伝えました。
街では制圧が行われていて、軍隊は容赦なく銃を発砲してあたりは凄まじい惨状になっていました。
発砲が止まらずけが人の救助に行けない状況に業を煮やしたキムは、タクシーを盾にしてけが人の救助にあたります。
他のタクシー運転手たちも協力してケガ人を保護しました。
ピーターはこの惨状を撮影し続けていました。
キムはピーターを乗せて脱出を図ります。
途中の検問でピンチを迎えますが、軍人の1人が個人の意思でこっそりと見逃してくれて検問を通過したキムとピーターでしたが、外国人を乗せたタクシーという情報が入り追跡部隊がやってきてしまい、キムは絶体絶命になります。
もうだめかと思われた時、数台のタクシーがわき道から現れて、追跡している車両たちを体を張って阻止します。
光州でキムが知り合ったタクシー運転手たちが命を懸けてキムとピーターを守ります。ジェシクの父親もいます。
銃を発砲する追跡車両に臆することなく、タクシー運転手たちは追跡車両たちに衝突しキムのタクシーを行かせました。
キムはピーターを無事に送り届けました。ピーターはすでにマークされていて空港で明日の搭乗のチケットを持っていることが知られていました。
しかしピーターは航空券を日本行きの一番早い便に変更したために、この捜査をかいくぐることができました。
ピーターはまた韓国に必ず戻ってくることをキムに告げ、連絡先を教えてほしいと紙とペンを渡しました。キムは名前を書いて紙を渡しました。
ピーターはキムを抱きしめて心から感謝しました。
ピーターを見送ったキムは娘の元へと戻りました。
ピーターの報道は世界中に震撼を与え、のちに賞を受賞することにもなります。
ピーターはキムを探し続けていましたが、キムは偽名を書いていて見つけ出すことができませんでした。
授賞式でキムのことを話すピーター。キムはその頃酔っ払いの学生をタクシーに乗せて自宅まで送ってあげていました。
キムはピーターが賞を受賞した記事の載っている新聞を見ながら、「あなたの顔をこうやって見られるだけも懐かしくて嬉しいよ」独り言をつぶやいていました。
ピーターはその後もキムを探し続け…。
結末は本編をご覧ください。
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映画『タクシー運転手 約束は海を越えて』感想・評価
映画『タクシー運転手 約束は海を越えて』は冒頭に「めちゃくちゃいい映画だった」と書いてしまいましたが、この記事でレビューを書いていても思い出して涙が出てくるぐらいいい映画です。
これが実話かと思うとなおさら胸が熱くなります。
自分自身の正義のために命を賭して戦う人たちが登場し、損得勘定のない彼らの行動が胸を打ちます。
この『タクシー運転手 約束は海を越えて』のいいところであり、すごいところは「泣かそうとする演出がまったく感じられないところ」です。
ソンガンホをはじめとするキャストたちの演技も泣かそうとする意図がまったく感じられず、ただただリアルに演じているだけなのです。だからこそ大きな感動を与えてくれるのです。
気になったので実在のモデルとなった人たちのその後もつい調べてしまいましたが、ソンガンホが演じたタクシー運転手の方はすでに亡くなられていたようで、この『タクシー運転手 約束は海を越えて』の公開をきっかけにお子さんが名乗り出てくれたそうです。
そして光州事件の当時、光州にいた人の話も『タクシー運転手がデモに参加した』という証言があるようです。
ソンガンホもユヘジンもすべてのキャストが素晴らしすぎて心から拍手を送りたいです。
そして映画の世界に引き込んでくれたチャンフン監督にも感謝したいです。
チャンフン監督・ソンガンホ主演の『義兄弟』も最高にいい映画だったもんなぁ。
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そう思ってしまうぐらい『タクシー運転手 約束は海を越えて』は素晴らしい映画でした。
おすすめ映画です。ぜひ。
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映画『タクシー運転手 約束は海を越えて』
1980年5月。韓国現代史上最大の悲劇となった光州事件。
あの日、真実を追い求めた1人のドイツ人記者と、彼を乗せたタクシー運転手がいた。