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映画『人生の約束』作品情報
今回の絶対おすすめ映画は『人生の約束』です。
映画『人生の約束』は竹野内豊さん、江口洋介さん、西田敏行さん、松坂桃李さん、柄本明さんなど、とにかく豪華な顔ぶれが出演している映画です。
亡き親友の思いを果たすべく友の故郷に行って、町の人間や会社のトラブルを乗り越えて曳山祭りに参加し、大切なものに気が付いていく主人公を竹野内豊さんが好演しています。
江口洋介さんも素晴らしく西田敏行さんはさすがで、派手さはなにものの、重厚な空気をまとっている見応えのある映画になっています。
すごくいい映画でした。
それでは『人生の約束』の映画紹介です。
映画『人生の約束』は2016年に公開された日本映画。
上映時間は120分。
監督は石橋冠監督。テレビドラマで活躍されていた人で、『人生の約束』が映画初監督作品となります。
キャストは
中原祐馬…竹野内豊
渡辺鉄也…江口洋介
沢井卓也…松坂桃李
大場由希子…優香
風間…眞島秀和
社員…飯田基祐
社員…高橋洋
藤岡小百合…小池栄子
富樫美紀…美保純
渡辺美也子…市川実日子
渡辺瞳…高橋ひかる
近藤陽介…立川志の輔
西村好子…室井滋
武田善三…柄本明
検事…千葉哲也
岩瀬厚一郎…ビートたけし
西村玄太郎…西田敏行
ほか。
映画『人生の約束』ネタバレ・あらすじ
中原祐馬(竹野内豊)はIT関連の会社のCEOを務めています。
会社を設立したのも中原ということもあり、現在は中原のワンマンが目立つ状況になっています。
他の社員は中原の意見に背くと自身の立場が危うくなるため、疑問を感じるようなことがあっても反対意見を述べることはありませんでした。
そんな状態でも会社は買収を繰り返して大きくなっていました。
ある会社の買収案件に取りかかっている時に社員の沢井卓也(松坂桃李)が、「買収したところでこの会社は荷物になる」と社長の中原に進言します。
中原は沢井の前では怒った様子を見せませんでしたが、他の社員たちと合流すると沢井の処分を役員会で話し合うように指示しました。クビではなく辞めてもらうという言い方を中原はしました。
中原の携帯電話には1週間ほど前から、ある人物からの着信が続いていました。塩谷航平です。塩谷は中原と共にこの会社を作った人物でした。中原の大学の同級生でもありました。
しかし会社の業績はよかったもののさらにペースを上げて会社を大きくしたい中原の意見に塩谷は反対し、2人の考えは交わることなく塩谷は会社をあとにしました。
それ以来中原と塩谷は会っていませんでした。塩谷からの電話も中原は出られないでいました。
優秀な秘書の大場由希子(優香)が塩谷からの電話だと中原から説明を受けて「自分が対応しましょうか」と申し出ますが、中原は「いまさら話すこともないさ」と断りました。
塩谷にのことは大場ももちろん知っていました。実は大場の携帯電話にも塩谷から着信があったことを大場は中原に話しました。
大場はタイミングが悪く出られなかったことも話しました。
塩谷には電話をしてもつながらなくなっていました。一度だけ着信が入り中原は応対しましたが、無言ですぐに切られてしまいました。
大場は塩谷の故郷を知っていました。塩谷の故郷に行けば何かわかるかもしれないと2人は塩谷の故郷に向かう事にします。
富山県新湊に行き、四十物町で塩谷を探そうとしているところに、喪服を着ている数人の乗った船が視界に入ります。
船の上にいた少女の渡辺瞳(高橋ひかる)を見て、中原は「(塩谷の名前)航平だ」と呟きます。中原は一目で瞳が塩谷の娘だと気が付きました。
そして同時に町の人たちが喪服を着て、向かっている先が塩谷航平の葬儀でもあることを悟りました。中原も大場も予想外の展開に動揺していました。
中原は塩谷に線香を上げさせてもらいに行きました。
そこには四十物町の町内会長の西村玄太郎(西田敏行)や、塩谷の娘の瞳の面倒を現在見ている塩谷の友人の渡辺鉄也(江口洋介)らがいました。瞳もいます。
中原は町内会長の玄さんから、塩谷は肝臓がんであったことを聞きます。中原は思わず「ここで充分な治療が受けられたのか?」と呟いてしまいます。
鉄也が中原に対して怒っていました。
塩谷が中原に電話をしていたことも知っていて、中原がその電話にでなかったことにも、そして元々は中原が塩谷を会社から追い出したと思い込んでいて、「どの面下げて来やがったんだ」と怒ります。
鉄也は町の漁師をまとめる親方でもあるので気性の荒い性格で、中原は鉄也に顔を殴られます。
喧嘩を仲裁したのはまだ子供の塩谷の娘の瞳でした。瞳は中原に「(来てくれて)ありがとう」とお礼を言いました。
玄さんはハッとして「そうだよな、まだ誰もお礼を言っていなかったな」と言って中原に改めてお礼を言いました。
四十物町で漁師をしているという藤岡小百合(小池栄子)に塩谷の住んでいた部屋に案内してもらう中原は部屋に祭り用のはっぴが飾られていいることに気が付きます。
小百合は塩谷は曳山で繋がりたがっていたと話しました。曳山というのは祭りで引っ張る神輿のことです。繋がるというのは神輿をひくことでいろんなものと繋がるという意味です。
しかしこの曳山は四十物町が人も財力も減ってきてしまっていることから、となり町の西町に引き取られていました。
玄さんはじめ四十物町の人々は曳山をもちろん渡したくありませんでしたが、西町の町内会長の武田善三(柄本明)が今年の祭りは四十物町の提灯を下げて四十物町に曳山を引かせると約束してくれたこともあり、玄さんと鉄也は四十物町代表としてその約束ならと曳山を譲渡したのでした。
断腸の思いでの決断でした。
しかし何と西町の町内会長の武田はこの約束を反故にしたのです。塩谷は病気の身体で武田の元に直談判に行き、その場で倒れて病院に運ばれていました。
曳山は四十物町の人間にとってそれぐらい大切なものでした。
中原は塩谷の娘の瞳とも話します。瞳は中原に曳山を西町から取り戻してほしいと話します。
すぐに瞳は冗談だと言って笑いましたが、中原は曳山を四十物町にひかせてもらえる交渉をしに西町の武田を訪ねました。
武田は中原から理由を聞くと「約束なんて実は最初からなかったんじゃ」と声高に主張します。中原は仕事柄交渉には慣れています。
「四十物町が嘘を言っていると言うんですね?」と返します。話しは平行線で武田は席を立とうとします。
中原は「いくらで譲ってくれますか?」とお金で解決をはかります。武田は怒りこの提案には乗って来ず交渉は決裂しました。
大場の携帯電話に会社から連絡が入ります。
中原たちの会社が粉飾決算の疑いで東京地検特捜部に捜索を受けているという連絡でした。中原と大場は大急ぎで東京へと戻りました。
粉飾決算は事実で、中原の知らないところで起きていました。
粉飾を行った社員の風間(眞島秀和)は社長の中原のプレッシャーに耐えられず、業績を悪化させないために粉飾決算を行っていました。
怒る中原に会社から去ることが決まっている沢井が口を開き風間を庇いました。
そして「お2人を尊敬してこの会社に入社したけど、塩谷さんがいなくなってこの会社は変わってしまった。」と中原に告げました。
中原はホテルでこれまでの自分を省みていました。そして大場から借りたパソコンで塩谷航平への思いを書きました。タイトルは『友よ』でした。
手記の中で中原は曳山のことを書きました。西町が約束を反故していることも書き、翌朝早朝に沢井を公園に呼び出しました。
中原は沢井に会社に残ってくれと頼みます。自分は解任されるだろう、もしかしたらブチ込まれるかもしれないと話し、「俺の替わりをできる人間はいくらでもいる。でも塩谷航平の替わりをできるのはお前しかいないんだ」と沢井に頭を下げました。
中原はさらに沢井にデータを手渡し、これをネットにアップしてくれと頼みました。ホテルで書いた曳山のことなどを書いた手記でした。
中原の手記はネットにアップされると大きな反響を呼びます。四十物町や西町、そして近隣の町でも大きな話題になります。西町へのバッシングも強まります。
しかし玄さんと鉄也は武田に対して余計なことを言わず争いを避け、祭りの集会では中原の手記を読み上げてくれさえすればいいと頼みました。
中原が四十物町にやってきて鉄也と再会します。鉄也は中原をわざと挑発して自分を殴らせます。自分が中原を殴っていたためにおあいこにしたいという鉄也の思いでした。
鉄也は中原の行動に感謝していました。2人は話していると四十物町の若者が鉄也のところに走ってきて、西町が四十物町に曳山を引かせる決定をしたと報告しました。
鉄也は歓喜の声を上げて町のみんなを集めるように言い、中原もこのパーティーに参加しました。
翌日、いよいよ曳山をひく祭りの時間が迫ってきていました。
中原は鉄也に「自分にもひかせてほしい」と頼みます。鉄也は返事に困ります。そこへ1人の男が中原の前に現れました。
刑事の岩瀬厚一郎(ビートたけし)でした。岩瀬は東京地検からの依頼で中原の身柄を確保するために来ていました。
中原が曳山のために少しだけ待ってくれないかと岩瀬に頼みます。鉄也も1時間でも30分でもいいからと一緒に頼んでくれました。
岩瀬は明日の朝7時に待ち合わせだ、来れるな?と言って去っていきました。中原はお礼を言いました。
いよいよ曳山がスタートします。瞳も見守っています。町の人たちは歓喜に包まれて大盛り上がりで進んでいきます。
玄さんは体調を壊して部屋にいました。営んでいる理髪店の二階の部屋で妻の西村好子(室井滋)と共に威勢のいい掛け語を聞いて喜んでいました。
鉄也や小百合が指揮を執りながら曳山が進んできます。曳山は玄さんの理髪店の前で止まり、玄さん玄さんの大合唱が始まります。
玄さんは部屋で人目をはばからず泣いています。好子は窓から顔を出してみんなに向かって泣きながら両手を合わせていました。
塩谷のはっぴを着て参加している中原は曳山のあまりのキツさに顔を歪めていました。
同時に気持ちよさも感じていました。曳山の持ち手コウヘイという文字を見つけます。
中原は航平の思いを背負って曳山でつながっていました。
そんな中原に瞳は父親が帰ってきた気持ちを持っていました。
朝になり、中原が岩瀬との待ち合わせ場所に訪れます。
CEO解任の決定などはすでに昨日大場から聞いていました。大場も沢井も四十物町に来てくれていたのでした。
瞳が来ていて中原と瞳は会話をして…。
瞳は中原に父親を感じ…。
結末は本編をご覧ください。
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映画『人生の約束』感想・評価
映画『人生の約束』を鑑賞して「久しぶりにこういう映画観たなぁ」としみじみ思いました。
とても大きな満足感を与えてくれる映画でした。
重厚なヒューマンドラマといった映画で、こういう映画近年本当に少なかったように感じます。
そしてこういう映画の主演を竹野内豊さんと江口洋介さんが務めているというのもまた時代の流れを感じます。
竹野内豊さん良かったなぁ、竹野内豊さんの演技って本当に自然でリラックスしていて、見ていて心地よいといつも感じます。
そして江口洋介さんも。江口洋介さんのここまでの短髪って初めてぐらいなのではないでしょうか。
最初はちょっとあまり役に合っていないかなと一瞬思ったのですが、とんでもなかったです。気性の荒い、しかし実は心の優しい熱い鉄也を見事に演じてくれていました。
小池栄子さんもすごくよくてかなり印象に残っています。
四十物町から出て行っていた男がパーティーのために帰ってきて、結婚して奥さんを連れてきたのを見た時のショックを受けている演技が最高でした(笑)
小池栄子さんすごく芸達者で毎回すごいと思わされます。
そして西田敏行さんと室井滋さんのベテラン勢が見事に泣かせてくれます。曳山が目の前に来たシーンのお2人の演技、あんなの泣かない方が無理です。
柄本明さんもさすがの怖さでした。
松坂桃李さんもよかったし優香さんも敏腕秘書を見事に演じてらっしゃいました。クールだけど人間味があるところがすごくよかったです。
最後にまさかのビートたけしさんでビビりましたが監督と仲が良いとかなのかなと余計なこと考えてしまいました。
わざわざビートたけしの必要あるかなと正直思いました。
ビートたけしさんでももちろん問題はないのですが。
映画『人生の約束』は見応えのある、心に感動を与えてくれる映画です。
おすすめ映画です。ぜひ。
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