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映画『億男』ネタバレあらすじ感想

映画億男ネタバレあらすじキャスト評価

映画『億男』作品情報

今回の絶対おすすめ映画シリーズは『億男』です。

この映画、評価の低いレビューもチラホラ見受けられるのですが、最初に言っておきます。僕としてはかなり面白かったし考えさせられる映画でした。

なんで評価の低い意見があるんだろうと思ってしまうぐらい。でも感じ方は人それぞれですのでもちろんいろんな意見があっていいと思います。でも素直に面白かったです。

それに藤原竜也さんや北村一輝さんの演技だけでもかなり見る価値ありな映画です。

それでは『億男』の映画紹介です。

映画『億男』は2018年に公開された日本映画です。

上映時間は116分。

原作は映画プロデューサーでもある川村元気による小説『億男』です。

監督は大友啓史監督。

キャストは

大倉一男…佐藤健

古川九十九…高橋一生

大倉万左子…黒木華

アキラ…池田エライザ

安田十和子…沢尻エリカ

百瀬栄一…北村一輝

千住清人…藤原竜也

他。

よくここまで演技派を集めたと感嘆するレベルですね。

映画『億男』ネタバレ・あらすじ

兄の借金の保証人になったために3千万という借金を背負う事となった一男(佐藤健)。

一男は昼間は図書館の司書、深夜はパン工場で働き、まだまだ30年以上かかる返済生活を余儀なくされていました。

一男は結婚していましたが、借金のため現在は妻と娘と別居しています。ある日娘と商店街を歩いていると福引きが開催されていました。

景品の自転車を見つめる娘に自転車が欲しいのかと尋ねる一男。

そこへ福引き券を持った人のいい老婆が「私がやってもどうせティッシュだからあなたにあげるわ」と福引き券を一男に渡します。一男は娘のために自転車を当てたいという思いでくじ引きのガラガラを回します。

「大当たり―!」と係のものが叫びます。しかし景品は自転車ではなく宝くじのちょっとした束でした。落胆する一男でしたが、娘は当たっているかもしれないよと父親を慰めます。

当選発表の日、当選番号を調べていた一男は驚愕します。なんと3億円が当選していたのです。

突然の大金に動揺する一男。銀行員にも宝くじ当選で人生を狂わせた人間の話を聞かされ、逆に人生が崩壊した例が載っているパンフレットも渡され、一男はじっくりと読みます。

一男はまず借金が返せることを喜びましたが、問題は残った大金の使い道でした。

お金で苦しんできた一男は二度とお金で苦しみたくないという思いから、有意義な使い方を相談すべく大学時代の親友であった九十九(高橋一生)を訪ねます。

ちなみにつくもと読みます。約十年ぶりの再会でした。

九十九と一男は大学時代に落語研究会に所属していて、海外旅行にも二人で行くなどまさに親友と呼べる間柄でした。

九十九は吃音を持っていて普段流暢に話すことが出来ないのですが、落語となるとなぜかスラスラと人が変わったように話せるのでした。

九十九は大学を中退しBUYCOMEという個人売買サイト(メルカリのようなもの)で起業し、それが大当たりし大金持ちになっていました。

成功を収めた九十九なら有意義な使い方を教えてくれるだろうと一男は思ったのでした。

九十九は三億円を銀行から下ろしてくるように言い、実際に目の前にして重さを感触を味わった方がいいと一男に言います。そしてお金を知るためにも、まずは使ってみた方がいいとアドバイスします。

飲めや歌えのパーティーが開かれ、一男はそこでアキラ(池田エライザ)と出会います。

一男はシャンパンが次々と開けられる華やかなパーティーに居心地の悪さを感じながらも、九十九と共に一気飲みをしたりして次第にリラックスし、気が付けば泥酔して眠りこけてしまっていました。

目を覚ますと周りには誰もいなく、九十九も見当たりません。一男は急いで自分の三億円を探しますが、一男の三億円は九十九と共に消えてしまっていました。

アキラとLINE交換をしていた一男はアキラに連絡をし、九十九と繋がりのある人達を紹介してくれないかと頼みます。

しかしアキラ自身も九十九とは知り合いではなく、ただパーティーに友人から誘われただけだと一男に話します。

しかし九十九と一緒にBUYCOMEを経営していた百瀬(北村一輝)となら繋がりがあると言い、一男はアキラと共に百瀬を訪ねます。

VIPルームで競馬に熱中していた百瀬に会った一男は九十九との経緯を話します。百瀬は九十九が現在はいろんな事業に手を出しているがうまくいっていないため3億円は諦めた方がいいと告げます。

そして人間がお金に翻弄され過ぎていると話し、結局九十九が今どこにいるかは自分も全く知らないと九十九に告げました。

百瀬から有力な情報を得られなかった九十九はアキラと別れて自分でBUYCOMEで九十九と共に事業をしていた人間たちを訪ねました。

最初に訪ねたのは千住清人(藤原竜也)という男で、BUYCOME以降はミリオネアセミナーというセミナーを開催していて、お金持ちを夢見る人々から教祖のように崇められていました。

『こんな紙切れー!』と言って参加者に財布の札を破かせてお金の価値を問うというセミナー内容で、参加者が帰った後にその破かれた札を拾い集めてセロテープでつないで利益を出しているインチキセミナーでした。

千住と話をした一男でしたが百瀬と同じようにお金の価値をわかっていない人間が多すぎると言われます。

こんなセミナーでお金を払う人がいるわけだけど、お金をどう使うかはその人間の自由であると話しました。そして千住もやはり九十九の居所は知りませんでした。

次に一男はBUYCOMEで共に働いていた安田十和子(沢尻エリカ)に会いに行きます。十和子は過去に九十九と交際していましたが、現在は別の一般男性と結婚してます。

BUYCOMEを売却した際に十和子莫大なお金を受け取っていましたが。一男が十和子の家を訪れると予想外に十和子は公営の団地に住んでいました。

十和子は過去のお金に翻弄されていた自分を恥じていると話し、今はお金や物欲に興味のない人と出会って結婚して暮らしていて、お金に対して執着がないことを話し、使っていない隠し持ってる莫大な現金を一男に見せてくれました。

しかし十和子もやはり九十九の行方は知りませんでした。

話を聞いてお金についての考え方で困惑してしまった一男は九十九との思い出に思いを巡らせます。

学生時代、九十九と一男は落語研究会に所属していて、一男は普段は吃音で流暢に話せないのに落語になるとペラペラと話していたことを思い出します。

そして九十九の落語での語り口調はとても魅力的だったのでした。

仲の良かった九十九と一男はモロッコに旅行に出かけました。壮大な景色を前に九十九は一男に話しました。九十九は学生の間に投資ですでに億単位の資産を作っていました。

九十九はお金の価値を知りたい、そのために事業を立ち上げることを話し、自分の未来の夢を一男に語りました。

その時の九十九は落語中と同じように一切吃音ががなく熱くスラスラと話していました。九十九との思い出蘇るほど、一男は九十九がお金を持ち逃げしたとは考えられませんでした。

一男は別居している妻の万左子(黒木華)のもとを訪れました。

借金さえなくなればすべてがうまくいくと思っている一男は万左子に高額当選したことを話し、今は手元にそのお金がないけれどきっと戻ってくるからそうしたら借金を返せる、そうしたらやり直そうと話します。

しかし万左子はこの一男の言葉を拒否し、一男が借金をきっかけに幸せの価値を見失ってしまったと話し、離婚届を渡します。

万佐子は借金があろうと幸せに一緒にやっていけるとずっと思っていたのでした。

自分の愚かな考え方を思い知らされた一男は娘のバレエの発表会を見に行き男泣きします。

そして一人で電車に乗って帰宅していると、座っていた席のとなりに突然一人の男が座ってきました。

男は数の膝の上に大きな重たい鞄を置きました。一男が驚いて目をやると、男はなんと九十九でした。九十九は一男に語りかけます。

九十九の取った行動はいきなり大金を手にした一男がお金に翻弄されて狂ってしまわないように、大切なものを見失わないようにと、一男を思いやって取った行動でした。

九十九は人生に必要なの欲するエネルギーを持ち続けるための少しのお金だと話しました。

そして九十九自身も答えが見つかったと一男に話すと、九十九は電車から降りて行ってしまいました。電車に一人取り残された3億円のカバンを抱えた一男。

家族の元に赴いた一男が取った行動とは…?

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映画『億男』感想・評価

僕はとっても考えさせられましたし、これまでの自分を省みることが出来る映画でした。登場人物のセリフ一つ一つが結構胸に響きました。

そしてこの映画の登場人物たち、

かなりヤバいです(笑)いい意味で。

百瀬役の北村一輝さんがいきなりマズイことになってます(笑)思わず北村一輝さん最高!!って言いたくなるほどです。

役者とは本来こうであるべきとある意味体現してくれているんじゃないでしょうか。もうなんていうか、笑っちゃうんですけど一貫してしっかり演じているのでちゃんとリアリティがあるんです。

でも面白いんです、こういう人いそう~っていうポイントをしっかり突いていますし、あそこまで声色変えて喋っても自然なのは紛れもなく高い演技力があるからだと思います。

やっぱりぶっ飛んでます、北村一輝さんは(笑)

もちろんいい意味で。

そして圧巻はやはり藤原竜也さんで、もうかなり映画自体をこの人が持っていちゃってます。舞台公演中に撮影したのかなって思ってしまうぐらい、いつにも増して発声が舞台の発声なんですが、役的にも人間的にもそれでオッケーな感じになっています。

セミナーで演説するシーンでは、まるでシェイクスピアの演劇で独白しているシーンを思わせるような重厚感のある無駄に説得力のある芝居を見せつけてくれます(笑)

藤原竜也さんじゃなかったら全然違うシーンになってたんじゃないかって思うぐらい。

でも真面目な話、

あそこまで空間を支配できるって出来る事じゃありません。

演劇で培ってきている経験と類まれな才能がなせる技です。本当に天才俳優だと思います、藤原竜也さんは。

観てくれたらわかると思いますが、「叶いま~す!」のシーンはもう僕映画館で普通に笑っちゃってましたもん(笑)

そして熱くなればなるほど面白い藤原竜也さんの特性も存分に発揮されていて、本当に最高でした。個人的には藤原竜也さんの芝居だけで1800円の価値は充分にありました。

そして言わずもがなで素晴らしい沢尻エリカさん。だいぶ抑えた芝居で魅せてくれますが、抑えた芝居もしっかり上手いんですよね、上手い人は結局。質素なメイクといい、普段演じることの多い役柄とは違う顔を見せてくれます。

団地に住んでる人のリアルな感じがすごく出ててさすがの一言でした。

高橋一生さんは、昔からすごい俳優ってイメージでしたけど、この『億男』でも本当に素晴らしくて、圧巻でした。

吃音の芝居からの落語の流暢な喋りも鳥肌が立ちましたし、目までしっかり変わるところがすごく良かったです。

九十九がすごく魅力的な人間だったのは、高橋一生さんの演技力によるところが大きいのではと思います。

佐藤健さんもすっかり素晴らしい俳優ですよね~。全編通して良かったのですが、奥さんにお金がないんだと思いを吐露するシーンが個人的にはあまりにリアルな芝居でかない胸が熱くなりました。

しかし、イケメン俳優がオタクな感じの役もリアルに演じてふり幅を見せつけるって、もう結構無双になりますよね。山田孝之さんとか小栗旬さんの位置まで来ちゃいますね、佐藤健さんは。

黒木華さんに関しては、一言だけ言わせてください。

最近出過ぎ。そんなにいいかな。蒼井優の方が好き。

あえて今回はそれだけで(笑)

この映画はすでに観た方も多いと思います。まだ公開中ですのでまだの方は、お薦めの映画ですので、是非観て欲しいなと思います!

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