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映画『ロボコン』作品情報
今回の絶対おすすめ映画は『ロボコン』です。
映画『ロボコン』は長澤まさみさんの初主演映画で小栗旬さんや塚本高史さん、伊藤淳史さん、荒川良々ら出演の青春映画です。
今も大活躍している役者たちの若かりし頃を見られる映画であり、古厩智之監督の演出が光る感動のエンタメ映画となっています。高専のロボコンを描いた物語です。
それでは『ロボコン』の映画紹介です。
映画『ロボコン』は2003年に公開された日本映画です。
上映時間は118分。
監督は古厩智之監督。
『奈緒子』『ホームレス中学生』『武士道シックスティーン』などを監督しています。
キャストは
葉沢里美…長澤まさみ
相田航一…小栗旬
四谷四郎…伊藤淳史
竹内和義…塚本高史
図師…鈴木一真
笹木…須藤理沙
オババ…吉田日出子
豪源…荒川良々
脇田…平泉成
葉沢良行…うじきつよし
ほか。
映画『ロボコン』ネタバレ・あらすじ
葉沢里美(長澤まさみ)は徳山高専に通っている明るいけれどちょっとお調子者の女の子です。
ある日出されていた課題を明らかな手抜きで提出してしまった里美は居残り授業をさせられます。
なんとか居残り授業を受けない手はないかと考えた里美はロボット部に入り高専ロボコンに出場することに決めます。
ロボコンとは自分たちで一からロボットを作り上げて競う大会のことです。
徳山高専はロボコンの名門校の一つであり、全国でも名の知られた学校です。
しかしロボット部は第一ロボット部と第二ロボット部があり、里美が入部することになったのは第二ロボット部の方で、名門なのはあくまで第一ロボット部の方でした。
第二ロボット部の部員は、やる気と熱意はあるけれど自信が持てずにいる部長の四谷四郎(伊藤淳史)や設計の実力はピカいちながら人間としては感情に欠陥を感じさせる相田航一(小栗旬)、組み立てなどで実力を発揮している竹内和義(塚本高史)らが在籍していました。
しかしその中で竹内は完全な幽霊部員と化していて、里美は竹内の代わりを務めることになります。里美はロボットの操縦を任されることとなりました。
第二ロボット部はこのメンバー編成で地区大会を目指して活動することになります。
しかし練習試合で里美は不慣れなロボットの操縦に悪戦苦闘し、散々な内容で敗北を喫してしまいます。
他の部員たちは里美にアドバイスをくれるわけでもなく、冷徹な相田に至っては惨敗の結果を受けて『予定通り』という言葉を発します。
部長の四谷も特に敗戦を気にしたり里美を気に掛けている様子はありませんでした。里美は自分の不甲斐なさにも周りのメンバーの態度にも落胆します。
一丸となって頑張っている様子の他校のロボット部を見て羨ましさを感じずにはいられませんでした。
そんな状況の中で第二ロボット部は地区大会を迎えました。
第二ロボット部は製作した『YAT-11』で試合に臨みます。
ロボットの性能では決して相手に引けをとっていません。それどころか第二ロボット部の『YAT-11』は出場チームの中でも高性能のロボットです。
土台に箱を積み上げていく事で競い合う試合内容で、多くの箱を積み上げた方が勝利となります。
第二ロボット部は順調に箱を積み上げていきますが、相手のロボットに自分たちの箱の上に箱を積み上げられてしまい、この判断ミスにより敗北となってしまいます。
地区大会は徳山高専第一ロボット部の優勝で幕を閉じました。
しかし第二ロボット部に思いがけない事が起こります。『YAT-11』の性能の高さは眼を見張るものがあり、審査員による推薦でなんと全国大会への切符を手に入れたのでした。
全国大会へと進む事が決定した第二ロボット部は『YAT-11』をさらに進化させるために改良に取り組みます。
しかし部品の組み立てや加工に関して里美は不慣れで壁にぶつかります。相田はそんな里美に対して無遠慮に要求を続けていました。
そこへ第二ロボット部の幽霊部員である竹内がやってきます。竹内は口が悪くズバズバと物を言う性格ですが、加工や組み立ての実力は相当なもので里美が苦戦していた行程をいとも簡単にやってのけてしまいます。
里美が苦労して作り上げた部品を相田の元に持っていきますが、相田は里美の労をねぎらう事もなくあっさりと設計が変わって里美の製作したパーツが不要になった事を告げます。
相田は里美だけでなく他の部員たちにも設計を変更している事を告げておらず、里美は激怒し相田をひっぱたきました。
里美は竹内にバカにされながらも懸命に努力していきます。
里美は次第にレベルアップしていき、相田の要求にも応えられるようになっていました。里美は相田のおかげで自分が成長出来たことを実感し相田に礼を述べます。
なんとか『YAT-11』をより改良しようと懸命に設計に取り組む相田でしたが、簡単にはいくはずもなく、箱をいっぺんに多く運べる設計にしてみると、他の部分で不具合が出てしまいます。
第二ロボット部の顧問の図師(鈴木一真)は合宿を提案します。第二ロボット部は海の近くの旅館で働きながらロボット製作に精を出します。
初めて働く事で悪戦苦闘する中で第二ロボット部の絆も深まっていきます。
その中で一番変化を見せたのが相田で、周りに自分の考えを話したり、逆に周りの意見にも耳を傾けていくようになっていきます。
さらにこれまで弱みを見せないでいた相田は設計の面で悩んでいる事を認め、部長である四谷の設計を採用することになります。
四谷の設計は効率的に箱を積む能力に長けていて、この設計を元に作り上げたロボットは一気に八個の箱を積み上げることに成功します。こうして第二ロボット部の合宿は非常に実りのあるものになったのでした。
改良を重ねたロボットを引っ提げ第二ロボット部は全国大会へと乗り込みました。
しかしここで事件が起こります。試合前の計量でロボットが2キロの重量オーバーとなってしまったのです。
重さを2キロ減らさなければ出場が出来ないため、第二ロボット部は急いで軽量作業に取り掛かりました。
決して簡単ではない作業に手を焼くメンバーでしたが、竹内の活躍で無事に2キロの減量に成功しました。
充実感の中で夜食のラーメンを食べながら里美はこの時間がずっと続けばいいのになと願います。
しかし全国大会は負ければそこで終わりです。泣いても笑ってももう試合がすぐそこに迫っていました。
いよいよ一回戦を迎えることになった徳山高専第二ロボット部、部長である四谷が指揮を取る事に決め試合に臨みます。
改良されさらに高性能となった『YAT-11』は『BOXフンド』に名称を新たにしています。名前からご想像がつく通りで犬の形式のロボットになっています。
一回戦がスタートし第二ロボット部は箱を一気にまとめて積み上げる作戦を敢行しますがなかなかうまくいきません。
しかし相手校のロボットが故障を起こし自滅をしてくれたため、運に味方されなんとか一回戦を突破しました。
なんとか一回戦を突破した第二ロボット部は二回戦に臨みますが、一回戦と変わらずBOXフンドは思った通りの動きを見せる事が出来ません。相田は苛立ちを露わにし竹内と試合中にも関わらず衝突を起こしてしまいます。
しかも相手校のロボットはユーモアを含めた素晴らしい才能を見せつけて会場の観客を大いに魅了します。
時間切れに助けられて第二ロボット部は勝利を収めたものの、会場は第二ロボット部に敗れた相手校のに惜しみない拍手を送りました。
第二ロボット部はその様子を見て、自分たちがやりたい事をやるということの大切さに改めて気付きます。
迎えた三回戦、相手校のロボットは網を繰り出し動きを封じ込める能力を持ったロボットです。
開始早々第二ロボット部のBOXフンドは相手のロボットの能力に手を焼きますが、里美が巧みな操縦を披露し反撃の狼煙を上げます。
結果的に相手のポイントを減らし箱を積み上げた第二ロボット部は見事に勝利を収めました。
準決勝に進んだ第二ロボット部の相手は同じ学校である徳山高専の第一ロボット部でした。
第一ロボット部のロボット『フレックス』は、巧妙に箱を積み立てる能力を備えていて第一ロボット部の積み上げた箱の上には箱を詰めない状況を作られてしまいます。
一つの土台には箱を積み上げた第二ロボット部でしたが、他の土台を第一ロボット部に占領され圧倒的不利の状況に陥ります。
里美はなす術がなくなりどうしていいいかわからなくなります。
しかし指揮を取っている部長の四谷が機転を利かした指示を出し里美を誘導します。
四谷のアイディアが功を奏し第二ロボット部はなんと第一ロボット部に勝利します。
なんとか勝利を収めた第二ロボット部でしたがこの試合でバッテリーの役割を果たしているボンベをすべて使い果たしてしまいました。
第二ロボット部には予備のボンベがなく万事休すとなりますが、第一ロボット部が余っているボンベを第二ロボット部に譲ることを提案します。
しかし部長の四谷は第一ロボット部のこの提案を断り、相田のペットボトルを使ってボンベの代わりを作るというアイディアを採用し一か八かの賭けに出て決勝戦を迎えました。
決勝戦は箱を高く積み上げる正統派の手法同士のロボット対決となります。BOXフンドは持ち前の能力を活かして高く箱を積み上げていきますが、相手のロボットの性能も高く接戦となります。
果たして勝負の行方は…?
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映画『ロボコン』感想・評価
まさに青春映画といった感じの映画です。
ただどうしてかはうまく説明できないのですが、ただの青春映画と言えない力をこの『ロボコン』という映画は持っていまして、最後の感動はもちろんなのですが、途中でテンションが上がるシーンや感情移入してしまって悲しくなったり力がみなぎったりといろんな感情を観る者に与えてくれる映画なのです。
これは監督の古厩智之さんの演出の上手さがかなり力を発揮していることが大きい要因であることは間違いないと思います。
そしてさらに特筆すべき点は、俳優陣の演技の素晴らしさであると思います。
現在も活躍しているこの『ロボコン』の出演俳優たちですが、やはり息の長い役者になっている才能をこの頃から十二分に発揮しているんです。
お芝居が上手いのはもちろんですが、それぞれのキャラクターが立っていてなおかつしっかりと人間味を持たせていて、この年代でここまでの演技を見せてくれる俳優というのは稀だと思いますし、そんな役者が集結した映画と言えると思います。
長澤まさみさんも若々しさを存分に発揮していてこの時から光り輝いていますし、小栗旬さんや塚本高史さん、伊藤淳史さんも『やっぱり昔から演技が上手いんだなぁ』と感じさせる演技を披露してくれています。
一見の価値が本当にある映画です。
たぶん観たことない人も多い映画だと思いますので、ぜひ一度騙されたと思って観てみて頂きたい映画です。
おすすめ映画です。ぜひ。
映画『ロボコン』
ぼくたちに足りない部品はなんだろう。
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