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映画『少年メリケンサック』作品情報
今回の絶対おすすめ映画シリーズは『少年メリケンサック』です。
てっきりレビューしていると思い込んでいまして…確認したらまだ書いてなかったです『少年メリケンサック』。うっかり八兵衛でございます。
約9年前の映画です。最近観返したわけですが、変わらず面白かったです。
僕はバンド系の映画が好きで『アイデン&ティティ』なんかもお気に入りの映画なのです。
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それでは『少年メリケンサック』の映画紹介です。
映画『少年メリケンサック』は2009年に公開された日本映画です。
上映時間は125分。
監督は宮藤官九郎。脚本も宮藤官九郎が書いています。
キャストは
栗田かんな…宮崎あおい
作並秋夫…佐藤浩市
作並春夫…木村祐一
ジミー…田口トモロヲ
ヤング…三宅弘城
マサル…勝地涼
時田英世…ユースケ・サンタマリア
金子欣二…ピエール瀧
TELYA…田辺誠一
かんなの父…哀川翔
美保…烏丸せつこ
若き日のジミー…峯田和伸
若き日の秋夫…佐藤祐基
若き日の春夫…波岡一喜
飲み屋の大将…遠藤ミチロウ
対バンメンバ…星野源
他。
豪華キャスト集結ですね。
映画『少年メリケンサック』ネタバレ・あらすじ
レコード会社に勤める栗田かんな(宮崎あおい)は契約を切られる寸前。
社長の時田(ユースケ・サンタマリア)はもうチャンスは与えられないぞとかんなに告げる。
そんな中かんなが見つけたのはネットの動画で発見した『少年メリケンサック』というパンクバンド。
時代錯誤と言えるファッションと音楽性でライブを行う彼らの動画を社長の時田も気に入り、無事少年メリケンサックと契約を結べればかんなの雇用契約も延長すると約束する。
むしろ必ず契約しろとかんなにはっぱをかけます。
かんなはミュージシャン志望の彼氏マサル(勝地涼)と付き合っています。今回の件で調子に乗ってマサルの歌を社長に聴かせますが、社長は「つまんねー!!」とそのCDを窓から放り投げます。
たしかにマサルの歌は心に残らないとかんなも否定できない思いがありました。
少年メリケンサックのHPを見ると、ボーカルのジミーのところに1983年という表記があったことから、かんなはジミーが1983年生まれで自分と同い年だと思い込みます。
スカウトに急ぎたいかんなは早速電話を入れて、リーダーの秋夫のところへと急ぎます。
なんとか辿り着いた居酒屋で待っていたのは髪の毛ボサボサでヒゲもじゃの男・50歳の中年男性の秋夫でした。
かんなが1983年生まれと勘違いしていた1983年の表記は、1983年に解散したという表記だったのです。つまり少年メリケンサックは25年前に解散したバンドだったのです。
昔の動画の見る影もない50歳の秋夫と対面し「これはダメだ。絶対ダメだ」と絶望しているかんなの携帯電話に時田社長から着信が入ります。
レコード会社のホームページに少年メリケンサックの動画をアップしたところ、ものすごい反響で瞬く間に10万アクセスを突破したとの電話でした。必ず契約を取ってこいと言われたかんなは更に絶望します。
勝手に全国ツアーを組んだ時田社長はかんなにディレクターへの昇進をチラつかせます。
かんなは後に引けなくなり、50歳の中年男性・秋夫に再結成して活動を再開し、契約をしましょうと持ち掛けます。
しかし再結成の為にはバラバラになったメンバーを集めなければなりません。しかも秋夫と、秋夫の実弟である春夫(木村祐一)はケンカ別れをしたままなのです。
かんなは早速春夫の元を訪れます。春夫は酪農家となっていて、再結成を持ちかけたかんなに牛の糞を投げつけ追い返します。かんなは再び絶望します。
かんなが絶望感に襲われている間に少年メリケンサックの全国ツアーのチケットはなんと完売してしまいます。
時田社長に状況を言えないかんなはいよいよ追い詰められていきます。
しかし秋夫はかんなに「嘘がバレる瞬間に最高のライブをすれば、嘘が本当になるだろ」と言葉をかけ、かんなは勇気づけられます。
しかし困難は続きます。
秋夫がドラムのヤングとボーカルのジミーを招集しました。
そこへ春夫も姿を現しバンドは音合わせを開始しますが、ドラムのヤングは切れ痔を患っていて座ることが出来ず立ったままお粗末なドラムを演奏します。
ボーカルのジミーは解散ライブの時に春夫と秋夫にギターとベースで殴られたせいで障害を負ってしまい、車椅子生活を余儀なくされていて歌もほとんど歌えません。(実は立つことが出来る状態で歌もしっかり歌えることが後で判明します)
とにかくバンドとして全く機能していない少年メリケンサック。しかし全国ツアーへの旅は始まってしまいました。
かんなの実家の回転寿司屋の車にギチギチの状態で乗った少年メリケンサックはケンカをしながら最初のライブ目的地である名古屋に到着します。
時田社長はこの名古屋でのライブで初めて少年メリケンサックを見ることとなります。
動画で人気を集めていた少年メリケンサック目当てに、ライブハウスはすし詰め状態で熱気に包まれています。
ステージに現れた中年の少年メリケンサックのメンバーを見て、ライブハウスは静まり返ります。時田社長は前座バンドだと思い込んでいます。
静まり返る観客に向かって秋夫が「今から奇跡を見せてやるよ!」と叫び演奏がスタートしますが、演奏はひどいもので観客は途中で帰ってしまいました。
時田社長はもちろん激怒。しかしすでに決まったライブをキャンセルする方が費用が掛かることからかんなにライブツアー続行を支持します。
次の会場となる大阪からはワンマンではなく対バン形式となった少年メリケンサック。
散々な結果を残しながらも少しづつ勘を取り戻してきた少年メリケンサック。ライブでも観客が盛り上がるようになってきます。
その中で少年メリケンサックの知られざる事実と歴史をかんなは知っていきます。
秋夫と春夫の兄弟の間にあった確執。
少年メリケンサックの売りでもあった乱闘騒ぎ。
突然ちゃんと歌えるようになったボーカルのジミー。
かんながパンクに見出したモノとは。そして彼氏のマサルがまさかの少年メリケンサックに加入!?
様々なドラマを経て、少年メリケンサックの行き着いた場所とは…。
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映画『少年メリケンサック』感想・評価
宮藤官九郎さんはさすがだなぁと思わされる作品で、やはり
文句なく面白いです。
見る人を楽しませるツボを心得すぎているんだと思います、宮藤官九郎さんは。役者陣も伸び伸び演じているのがかなりいいです。
ストーリーは思ったよりも少年メリケンサックのメンバーのドラマがしっかり深く描かれていますし、社長の時田のドラマもしっかり描かれています。
かんなの実家が回転寿司屋で、父親が哀川翔さんなのですが、哀川翔さんのキャスティングが決まってから脚本書き換えたのかなって思うぐらい、少しのシーンだけど楽しませてくれます。
しかし、僕は特にファンだったことは一度もないのですが、
宮崎あおいさんって超絶可愛いですね。
当時そこまで思った記憶がないのに…ほえ~!!って思ってしまいました。役的にツボだったのかもしれません。言うまでもないですが、上手いですよね~。
色んな役出来てすごく幅広い女優さんだと思います。
そして佐藤浩市さんですが、声を大にして言いたいのですが、
この仕事を引き受けちゃう佐藤浩市さんが好きです。
日本映画における立場や地位を考えても、この映画のこの役をやってしまう佐藤浩市さんに拍手を贈りたいです。こういう役者がどんどん増えて欲しいなと思います。
映画の中でもかなり汚れたこともやってくれていますし。『マジックアワー』のデラ富樫といい今回の秋夫といい、そして『64』みたいなテイストでもしっかり演じちゃうんですから。
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本当にリスペクトです。
田口トモロヲさんも他に代わりはきかないだろうっていうぐらいの演技を見せてくれていますし、木村祐一さんも良かったし。
かなりいいキャスティングだと思います。
ドラムのヤングを演じた三宅弘城さんもかなりいいし。映画の中のヤングのセリフに胸打たれました。
ユースケ・サンタマリアさんも楽しんで演じている感があって素晴らしいし、ピエール瀧さんも…なんなんでしょ(笑)2人とも元々役者じゃないことを考えると元役者としては嫌になっちゃいます。魅力的ですから。
勝地涼くんもいい感じにぶっ飛んでます。この人も何度も今まで書いているけど本当に上手いと思います。
青春時代を思い出し、大人になった自分を思い、でもまだまだ何でもできると思わせてくれる。そんな映画です。ただ大いに笑わせてくれます。
胸を張ってお薦めします。
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