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映画『トワイライト ささらさや』作品情報
今回の絶対おすすめ映画は『トワイライト ささらさや』です。
映画『トワイライトささらさや』は加納朋子のファンタジーミステリー小説『ささら さや』を映画化した作品です。
大泉洋が命を落としても他人の身体を借りて妻の前に現れる落語家を好演、新垣結衣をはじめとした他のキャストもとても芸達者で大いに笑わせてくれます。
普通に爆笑してしまいました。
しかし最後はしっかり感動させてくれて、かなりの良作となっています。
それでは『トワイライトささらさや』の映画紹介です。
映画『トワイライトささらさや』は2014年に公開された日本映画。
上映時間は114分。
原作は加納朋子にとよる小説『ささら さや』です。『ささら』シリーズの第一弾。
監督は深川栄洋監督。
『洋菓子店コアンドル』『そらのレストラン』などを監督しています。
キャストは
サヤ…新垣結衣
ユウタロウ…大泉洋
ユウスケ…森蓮太郎
佐野…中村蒼
エリカ…福島リラ
義男…つるの剛士
ダイヤ…寺田心
久代…波野久里子
珠子…藤田弓子
ユウタロウの師匠…小松政夫
ユウタロウ父…石橋凌
お夏…富司純子
映画『トワイライトささらさや』ネタバレ・あらすじ
寂々亭遊人という名前て落語家として活動しているユウタロウ(大泉洋)は、寄席で落語をしていました。
なかなかお客さんは笑ってくれません。
そんな中、客席にいる1人の女性がこらえきれないといった感じで笑っています。ユウタロウは女性が笑っていること気が付きさらに張り切ります。
女性はさらに笑っていました。
女性はサヤ(新垣結衣)という女性でした。ユウタロウがサヤに笑った理由を聞くとサヤは「一生懸命だったから」と答えました。
ユウタロウはサヤに惹かれて好きになり、サヤもユウタロウに恋をして2人は交際をスタート。交際の末に結婚をします。
ユウタロウはサヤに両親は死んだと話していました。サヤは幼い頃に両親を亡くしていて祖母に育てられました。
しかしその祖母も5年前に亡くしていました。
ユウタロウとサヤは愛情に満ちた幸福な結婚生活を送ります。
ユウタロウの落語家としての収入が多いわけではなかったので贅沢はできませんでしたが、2人は旅行の計画を立てたりと幸せに暮らしていました。
やがて2人の間にはユウスケという子供も生まれ、幸せをさらに噛みしめていました。
しかしユウタロウが交通事故に遭い、トラックに轢かれて突然他界してしまいます。
サヤの事が心配で仕方ないユウタロウは成仏できず、魂はそのまま地上に残りました。
ユウタロウの葬儀が開かれています。草野球のユニフォームを着たユウタロウは棺に横たわっていました。しかし魂は地上にあります。
突然ユウタロウの父親を名乗る男性(石橋凌)が現れます。運転手付きの高級車に乗ってきて見るからに裕福そうでした。
ユウタロウの父親は棺のユウタロウに「バカモノ!」と言葉をかけるとサヤのところへやってきました。
サヤが1人でユウスケを育てていくのは現実的に難しいだろうから、ユウスケは自分が育てるとユウタロウの父親はサヤに言いました。
サヤは突然の提案に驚きますが、ユウタロウが元々「両親は死んだ」と言っていたためユウタロウの父親が現れたことにまず大いに驚いていました。
ユウタロウの師匠(小松政夫)が葬儀場の外で1人佇んでいました。ユウタロウの魂が師匠に近づきます。師匠は何か感じている様子でした。
雷鳴が鳴り響き突然激しい雨が降り出しました。サヤはユウスケが寝ているベビーカーと雨を見ていました。
そこへユウタロウの師匠がやってきます。師匠にはユウタロウが乗り移っていますが、見た目は師匠のままなのでサヤはまったく気が付きません。
師匠が「俺だよ俺!」と何度もサヤに言ってくるので「はい、わかっています」と返答しますが、話が噛み合いません。「ユウタロウだよ!」という師匠にサヤは「その冗談は笑えません」と泣き出してしまいます。
ユウタロウは師匠の姿で話を続け、サヤはようやくユウタロウが乗り移っていることを理解します。
師匠に乗り移ったユウタロウはサヤにお金を渡し、自分の父親から逃げるように言いました、遠くに逃げろと言われたサヤはユウスケを連れて「ささら」という町へと向かました。
ささらには祖母が住んでいた家があったので、サヤはその家に住もうと考えたのでした。
サヤがささらについて不動産屋に行くと、不動産屋はバツが悪そうな様子を見せます。
後でわかったのですが、サヤの祖母が亡くなった後にこの不動産屋は勝手にこの家を子の町の住人の久代(波野久里子)に貸していたのでした。
久代は元学校の先生でこの不動産屋の叔母にあたる人間でした。
久代はサヤに真実を言い、家賃をしっかり不動産屋に支払うように言ってくれていました。
ささらは狭い町なので、引っ越してきたサヤが赤ちゃんを連れていることもあり、町の人たちは様子を見に来たりしていました。
引っ越し業者がサヤの家に荷物を運びこんでいます。引っ越し業者の若い従業員が運んでいる荷物に「貴重品」と書かれているのを見てその箱を盗んでしまいました。
貴重品と書かれた箱には位牌が入っていました。
自宅に帰って箱の中身を見た引っ越し業者は困ります。
引っ越し業者の若者は旅館を営んでいるお夏(富司純子)の孫でした。お夏は人様のものに手をつけるとはと怒り、その箱を持ってサヤの家へと向かいました。
お夏は現在、隠居生活を送るために若女将に対してボケている様子を見せるようにしていましたが、実際はしっかりしていてサヤにもしっかりと謝ってくれました。
お夏はユウタロウの魂に気付いて、何かを感じていました。
ユウタロウがお夏に乗り移ります。ユウタロウは自分の位牌が盗まれたことについてサヤを責めます。
サヤもユウタロウを責めます。父親が生きているのになぜ「両親は死んだ」と嘘をついたかについてでした。ユウタロウはしどろもどろになります。
ユウタロウは母親が入院している時に一度も見舞いに来なかった父親を恨んでいました。母親はそのまま他界してしまったとのことでした。
そしてユウタロウは人の身体に乗り移れる内情をサヤに話します。
乗り移れるのは幽霊になったユウタロウが見える人間にだけで、さらに一回乗り移ってしまったら、その人間にはもう乗り移ることができないようでした。
ユウタロウが乗り移っているお夏が激しいかゆみに襲われます。体中がかゆくなることが乗り移っていられる時間の終わりの合図のようでした。
ユウタロウが乗り移ったお夏はサヤの家から飛び出していきました。
お夏は正気に戻り、「自分がどうしてここにいるのか」がわからなくて本当に自分がボケたのではないかと不安になりました。
サヤはユウスケを連れて役所に行くために電車に乗っていました。電車の中でユウスケが泣き出すと競馬新聞を読んでいる男が怒ります。
サヤが電車を移動しようとすると、子供を連れたエリカ(福島リラ)が男に怒りサヤを助けてくれました。
役所でエリカと再会したサヤは友達になってほしいとエリカに言います。
エリカはシングルマザーで息子のダイヤ(寺田心)が言葉を一向に話さない問題を抱えていました。役所にはネグレクトを疑われて来ていました。
エリカは「私のことを憐れんでいるのか」とサヤに言い去ろうとしますが、サヤが夫を亡くしたことを話すと、距離を縮め自分が経営しているスナックにサヤを招待しました。
サヤはエリカのスナックを訪ねました。お店にはすでに駅員の佐野(中村蒼)が来ていました。佐野は駅で一度サヤと会っていました。
エリカは佐野を再婚相手にサヤに紹介します。佐野はサヤにすでに惚れているようでした。しかしもちろんサヤには再婚願望などありません。
サヤは怒ってお店を出て行きます。サヤを追いかけてきたエリカは謝りますが、過去に縛られていても仕方ないとサヤに話します。
サヤは今も夫は近くで見ていると言いますが、エリカは「気持ちはわかるけどさぁ」と相手にしません(これも仕方ない)。
すると言葉を話せなエリカの息子のダイヤが、喋りながら近づいてきました。完全におじさんの口調です。
ユウタロウが乗り移ったダイヤは大人の意見をペラペラと喋り続けます。エリカはあまりにびっくりしてその場で気を失ってしまいました。
エリカのスナックに戻ってカウンターでサヤとユウタロウが乗り移ったダイヤが話し込んでいます。
エリカは倒れた時に頭を打ったみたいで頭を冷やしています。佐野は訳が分からず怯えています。
ダイヤは「いくら血が繋がっていても分かり合えないこともあるんだよ」と話しています。
サヤは否定しようとしますが、エリカもユウタロウの意見に同意し、息子のダイヤが喋れないため血が繋がっていても何を考えているのかわからないと話しました。
ダイヤの身体を借りたユウタロウは「母親のためになにかしたいけど何もできなくて困っているんだ。
母親が笑わなくなったからこの子(ダイヤ)は笑わなくなったんだ」とエリカに言葉をかけました。エリカは泣き出していました。
サヤの携帯電話が鳴ります。サヤが出ると相手はユウタロウの父親でした。
町のおせっかいおばさんのお夏、久代、珠子(藤田弓子)は事情を知るとお夏の旅館に避難するように言いますが、サヤはユウタロウの父親と向かい合わなくてはと思い今まで通り家で過ごすことにしました。
佐野が普通にユウタロウと話しています。佐野はユウタロウがはっきり見えすぎていて普通の人間だと思い込んでいました。
サヤは家の中に入ると見知らぬ男の靴があり、部屋の中を見ると金髪の男がユウスケを抱き上げていました。
サヤはユウタロウが乗り移っているのだと思い「ユウちゃん?」と声を掛けますが、男はきょとんとしています。
ユウタロウが乗り移っているわけではないとわかると、サヤは血相を変えユウスケを男から奪いました。台所から包丁を出してきて男に向けます。
男はうろたえています。そこへ佐野が家の中に入ってきました。佐野にはユウタロウが乗り移っていて、助けに来たのでした。
ユウタロウは佐野に乗り移るのはまだとっておきたかったのですが、緊急事態なので仕方なく佐野の身体を借りて現れたのでした。
男は怪しい者ではありませんでした。
義男(つるの剛士)という名前で久代の息子だったのです。
久代はサヤが来る前にこの家に住んでいたので、母親に会いに久しぶりに帰省したのでした。
子供ができたとサヤと佐野に話しました。義男と母親は実に10年ぶりの再会だそうでした。
義男が出て行き、2人きりになるサヤと佐野(ユウタロウ)。
サヤはユウタロウにどうしてもッと会いに来てくれないのかと訊ねます。
ユウタロウは「自分が見える人がもうこの町にはいない、佐野は自分の事がよく見えていたから取っておきたかった」と話しました。
そしてもう乗り移れる人間がいないため、話ができるのはこれで最後だとサヤに言いました。佐野の姿はいつの間にかユウタロウになっていました。2人はきつく抱き合いました。
サヤはいつまでもユウタロウに頼れないと感じ、ユウタロウの父親と会う事を決めます。
佐野はかゆみに襲われてユウタロウは乗り移っていられなくなり、佐野は家の外へと出て行きました。
ユウタロウの父親がやってきました。サヤの家が見える場所に久代、珠子、お夏、そしてエリカが双眼鏡で様子を伺っています。ダイヤもいます。
厳しい表情で相変わらず「自分が育てる」ことを主張するユウタロウの父親でしたが、サヤが強引にユウスケを抱っこさせると一気に表情が緩んでしまいます。
抱っこしながらユウタロウの父親は愛おしそうにユウスケを見ていました。
しかしサヤがお茶を入れ替えますねと言って台所に言った隙に、ユウタロウの父親はユウスケを履いたまま靴も履かずに逃げ出してしまいます。
双眼鏡で見ていたエリカたちが急いでサヤに伝えて慌ててみんなで追いかけますが、ユウタロウの父親はすでに運転手の待つ自分の車に乗り込んでいてそのまま車で走り去ってしまいました。
久代が警察に連絡をすぐにしますが、おじいさんが連れ出したなら誘拐じゃないでしょうと取り合ってもらえまえんでした。
ユウタロウの父親は車の中でユウタロウがひきつけを起こし発熱もしたために慌ててささら病院に駆け込みました。
看護師から容態や子供について訊かれるユウタロウの父親でしたが、何も答えることができません。
看護師は「お母さんに聞けないんですか?」と訊いていました。
サヤの携帯電話に謎のひらがなのメールが入っていました。サヤはその通りに番号をおしてユウタロウの父親に電話を掛けます。
後ろのアナウンスで病院にいることがわかるとサヤは病院へと急ぎます。
そこへ佐野が原チャリで通りかかります。サヤは佐野に乗せてもらい病院へと向かいました。
病院でユウタロウの父親と対面したサヤはユウタロウの父親の頬をひっぱたきました。
ユウタロウの父親は連れ去るつもりはなかったが気が付いたら走り出していたと弁解しました。
サヤはユウスケを抱っこしてユウタロウの父親に、自分が母親であることを改めて告げ、ユウスケを奪わないでくださいと言いました。ユウタロウの父親は反省している様子でした。
ユウタロウはユウスケに乗り移っていました。ユウスケにはずっと父親であるユウタロウが見えていました。
ひらがなのメールを送ったのもユウタロウが乗り移ったユウスケです。ユウスケがひきつけを起こしたのもユウタロウが乗り移ったからでした。
ユウタロウは両親との思い出を回想していました。
落語家になったのは父親と一緒に行った寄席がきっかけでした。
父親はダム建設の責任者になってから、家に居る時間がなくなり遠くでは働きづめの毎日を送るようになっていました。
母親の病院に来られなかったので立場上現場を離れられない事情がありました。
ユウタロウにもそれはわかっていましたが、それでもユウタロウは父親を恨んでいたのでした。ユウタロウは父親を避けるようになります。
落語家として舞台に立った時に見に来ていた父親にもユウタロウは顔を合わせるのを拒みました。父親は息子の舞台上での雄姿を見ていました。
ユウタロウはあることに気が付きます。自分が成仏できないのはサヤを守るためだと思っていましたが、実は自分と父親の関係を修復するための時間なのではないかと。
ユウタロウの父親はサヤがささらでユウスケを育てていくことを認めました。
サヤの家でユウスケの誕生パーティーの準備が行われています。
ケーキを作っているサヤがふとユウスケの方を見るとユウスケが立ち上がっています。
ユウスケは「パパ」と呟き…。
サヤはあることを実感します…。
結末は本編で…。
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映画『トワイライト ささらさや』感想・評価
映画『トワイライトささらさや』、めちゃくちゃいい映画でした。
だからこそ言いたいのですが、原作の小説を読んでいる人たちが面白いのを知って鑑賞できたと思いますが、原作の小説を知らないと「トワイライトささらさや」というタイトルはなかなかに映画の内容を想像しにくいストーリーで、個人的には損をしている気がしてなりません。
正直「トワイライトささらさや」がこんなに面白い映画だとは思っていなかったのです。
ネガティブなことを言っているように聞こえるかもしれませんが、「トワイライトささらさや」がいい作品だったからこそ、多くの人が観たくなるようなわかりやすいタイルか宣伝を公開当時にできなかったのかと今更ながら悔やんでしまいました。
本当に爆笑できるし感動するしで相当いい映画です。
大泉洋さんも新垣結衣さんももちろん最高だし素晴らしいのですが、『トワイライトささらさや』は大泉洋演じるユウタロウに乗り移られた人間の演技が最高に面白いのです。
この芝居が下手だと多分観れたものではない映画になってしまうのですが、皆さんもう本当に見事に演じてくださっていて、声を出して笑いながら見てしまいました。
江戸っ子口調になるのが本当に面白いんです。
特に子役の寺田心は本当にすごかったです。
あまりに上手くて鳥肌立ちました。
笑いながら鳥肌が立つという謎の現象が起きていました。
いや観てもらえればわかりますが、本当にすごいです。
ユウタロウに乗り移られた人間とその相手役との掛け合いも最高に面白いのです。
ただラストはしっかり感動させてくれますし、明るい終わり方をしてくれるので、見終わった後にすがすがしい気持ちになれる映画です。
本当におすすめです。
ぜひご覧ください。
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