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映画『藁の楯』ネタバレあらすじ感想

映画藁の楯ネタバレあらすじキャスト評価

映画『藁の楯』作品情報

今回の絶対おすすめ映画シリーズは『藁の楯』です。

『藁の楯』は映画館でも観てDVDでも何度も観返している映画なのですが、映画的にも楽しめるのはもちろんですが、やはり藤原竜也さんの演技が光っています。

一時期クズの役ばかり演じていると話題になった藤原竜也さんですが、この映画のクズっぷりはかんり上位というかトップレベルに値すると思います。

日本映画にしては非常に大掛かりな大規模撮影が敢行されている映画です。

それでは『藁の楯』の映画紹介です。

映画『藁の楯』は2013年に公開された日本映画です。

上映時間は125分。

原作は木内一裕による小説『藁の楯』。

監督は三池崇史監督『クローズZERO』『スキヤキウエスタンジャンゴ』『十三人の刺客』『悪の教典』などを撮られている監督です。

キャストは

銘苅一基…大沢たかお

白岩篤子…松嶋菜々子

奥村武…岸谷五朗

関谷賢示…伊武雅刀

神箸正樹…永山絢斗

大木…本田博太郎

西野…高橋和也

由里千賀子…余貴美子

清丸国秀…藤原竜也

蜷川隆興…山崎努

他。

映画『藁の楯』ネタバレ・あらすじ

少女暴行殺害事件の容疑者として警察が追っている容疑者・清丸国秀(藤原竜也)は過去に同様の罪状で刑務所に入っていた男で、今回の事件は出所後に再び起きた事件でした。

警察は清丸を捕まえるべく捜査に力を注ぎますが、清丸の居場所を突き止めることができないでいました。

そんな中、経済界の大物である蜷川隆興(山崎努)が、清丸を殺害した者には10億円を支払うという広告を新聞に掲載します。殺害された少女は蜷川の孫娘だったのです。

この広告によって福岡に潜伏していた清丸はさっそく命を狙われ、身の危険を感じた清丸は身の安全のため自ら警察に出頭します。

清丸を東京の警視庁まで輸送しなければならない警察は、命を狙われている清丸に警護としてSPをつけます。銘苅(大沢たかお)と白岩(松嶋菜々子)が腕を買われ、その役目に抜擢されます。

二人は捜査一課の刑事・奥村武(岸谷五朗)と神箸正樹(永山絢斗)と共に清丸のいる福岡に向かいます。

4人が福岡に到着した時、すでに清丸は留置所で警察官に襲われた後でした。金に目がくらんだ警察官が清丸を殺害しようとしたのでした。

病院で手当てを受けている清丸と対面し、東京までの護送に同行する福岡県警の関谷賢示(伊武雅刀)とも対面します。

清丸は護送メンバーを見て無遠慮に「このメンバーで僕を守れるのか不安だ」と言葉を浴びせます。そして自分がいかに不安かわかっているのかと喚き散らします。

短気な神箸はそんな清丸に対して嫌悪感を露にしますが、銘苅・白岩はあくまで輸送が任務であると冷静さを失いません。

その最中、看護婦が清丸に注射をしようと近寄りますが、銘苅は何かを感じ注射の中身とポケットを見せるように看護婦に言います。

看護婦は豹変し注射器を片手に清丸に襲い掛かりますが、警護チームに取り抑えられます。ポケットの中には人間を殺害できる薬剤の瓶が入っていました。

大量の機動隊に守られながら清丸の護送が開始します。この護送の方法に銘苅は難色を示します。

「上層部はわかっていない。武器も調達できない訓練もされていない一般人はさほど怖くない。危険なのは訓練されていて武器を持っている警察官なのに」と警戒を強めます。

案の定、機動隊員の2人が清丸を殺害しようと迫りますが、銘苅は身を挺して清丸を守ります。

護送車での輸送を諦め新幹線での護送に切り替えますが、ここでも清丸の命を取り10億円を得ようとする人間たちが後を絶ちません。

関谷はやむなく一般人を射殺し、神箸は銃で撃たれ帰らぬ人となってしまいます。

しかも清丸サイトと言われる、蜷川が作ったサイトには清丸の居場所が常に表示されている始末で、内部の誰かが清丸の居場所を漏らしているとしか考えられない状況です。

銘苅・白岩・奥村の3人は新幹線での輸送を諦め、一般道での清丸輸送を余儀なくされます。

しかし3人になっても清丸サイトには相変わらず清丸の居場所が正確に表示され続けていました。田舎道を歩いて移動していた4人でしたが、1台の車が通りかかり車に乗せてくれます。

しかし実はこの車の運転手は8年前に清丸が起こした少女暴行殺人事件の被害者の父親の西野(高橋和也)でした。

清丸への恨みを晴らそうと西野は隠していたナイフで清丸を襲おうとします。白岩は思わず「清丸を殺害するのならこの人が一番ふさわしい」と言葉を発します。

しか銘苅は清丸を輸送するという任務を全うするために西野を取り押さえます。清丸は西野に対して心無い言葉を浴びせます。

西野を残して銘苅は西野の車を借りて移動を開始しました。

清丸の居場所がなぜ今もバレているのか…。

奥村は白岩がこっそり携帯電話でメールを打っていたことを指摘します。

銘苅が白岩にそのことを訊ねメールの内容を開示するように言います。白岩は自分の子供に向けてメールをしていただけでした。

銘苅は白岩に対して疑念を持ったことを詫びました。 銘苅と白岩は奥村を疑い持ち物などを全て調べます。しかし奥村からも疑わしいものは発見できませんでした。

しかし奥村がけがをした左手首を執拗に気にしているのを見て銘苅が何かに気が付きます。

奥村は手首にマイクロチップを埋め込んでいました。これにより清丸の居場所が筒抜けになっていたのでした。奥村は被害に遭った女の子の姿を見ていて清丸の残忍非道な犯行に強く怒りを覚えていました。

あいつは死ぬまで殴り続けていたんだ銘苅に清丸に生きる価値はないと訴えますが、正義感を見せている背景には蜷川に大金で雇われている現実がありました。

銘苅はここで奥村を置いて移動を開始しました。

しかしこの後に奥村は警察に清丸が白岩と銘苅を人質にして逃走をしていると報告し、清丸に対して射殺命令が出されます。

銘苅をこの事態を上司の大木(本田博太郎)から聞かされます。

大木は公安から清丸の居場所を聞き出すように言われていましたが、大木は銘苅に対して居場所を教えるように言いませんでした。

清丸は銘苅が電話している隙に逃亡し偶然見つけた少女の近寄ろうとしますが銘苅が追いつきこれを阻止しました。清丸は銘苅に対してもしも自分を殺して賞金を手に入れたらその一部を母親に渡してほしいと頼みました。

移動している最中に1台のタクシーが銘苅たちに接近します。タクシーは女性運転手の由里千賀子(余貴美子)が運転していました。

西野と違い由里は特に清丸に対して何の感情もなく親切心から銘苅たちを乗せてくれます。

しかしニュースで清丸のことはもちろん知っていて、清丸を襲った人物たちはみんなそれぞれの事情があった話しをしました。

検問が激しくなり由里はタクシーを銘苅に譲り自分は降車します。

銘苅がタクシー運転手になりすまして移動を続けました。

移動している中で、清丸の母親が自殺したというニュースが車内に流れます。これを聞いた清丸は取り乱し車を停めてくれと頼みます。

銘苅もこの状況に清丸の願いを聞き入れました。そこへ銘苅に蜷川から電話が入り清丸を白岩に託します。

蜷川は銘苅にお金は20億でも30億でも払うと持ち掛けていました。

銘苅も辛い過去を持っている人間でした。飲酒運転で服役した男が出所後に再び飲酒運転をしたことにより妊娠中の妻を轢き殺されてしまっていました。

過去に罪を犯して再犯をしたことは清丸と同様でした。蜷川はそのことを知っていて、清丸を殺せば大金とは別にその男も殺してやると持ちかけました。

しかし銘苅は任務を遂行する選択をしました。

しかし事件が起こります。この間に清丸は白岩の隙を突き殴り倒し、銃を奪って白岩を射殺してしまいました。

白岩はこれまで清丸を守ってきていたのに清丸はあっけなく白岩を殺しました。なぜだと問い詰める銘苅に対して清丸は「この人おばさん臭いんだもん」と言葉を発しました。

さすがにキレた銘苅は清丸を殴り銃を清丸の口に突っ込みます。清丸は殺せと言わんばかりに笑い続けていました。銘苅は清丸を殺さずに輸送を開始して警視庁まで辿り着きました。

銘苅が到着すると警視庁前は厳戒態勢で多くの人間でごった返していました。清丸を引き連れて銘苅がタクシーから降りると蜷川が現れます。

息を呑む展開がまだまだ続きます。清丸の運命は…?

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映画『藁の楯』感想・評価

映画『藁の楯』は日本映画にしては、いろいろと頑張っている映画だと思います。

なかなか大掛かりなロケも敢行しているし、エキストラも結構な数を使っています。

しかしこういうちょっと派手というか大掛かりな演出が必要なシーンはどうしても普段観ているハリウッド映画と比べてしまう部分もあるので、若干の物足りなさは否めないです。三池監督が悪いわけではないと思います。

しかし安心してください。そんな日本映画の事情は俳優陣が吹き飛ばしてくれます。

伊武雅刀さんに岸谷五朗さん、そして大沢たかおさんなど見応えたっぷりに演じてくれています。

伊武雅刀さんはいつも上手いなぁと感嘆してしまう俳優ですが、この映画でもめっちゃいいです。切ないんです。

永山絢斗さんはこの映画ではちょっと粗削りな感じが目立つというか、演技があまりにわかりやすく勢いだけしか感じられず少し残念でした。いい俳優だと思うだけに残念という意味です。

松嶋菜々子さんはなぜキャスティングされたかが正直未だに疑問が残ります。

体幹がまったく安定していない佇まいの敏腕SPっていう時点で説得力まったくないし、振り切った演技も観ることはできず、誰が演じても超えてくるであろうボーダーラインの演技という印象です。

恋愛ドラマばかりやってきた女優の代償といった感じでしょうか。

藤原竜也さんはさすがというか、しっかりいろんな表情を見せてくれています。完全にこのどうしようもない清丸という人間を生きていて、脱帽です。

万が一藤原竜也さんがこの役を断っていたら、他に誰が演じていたんだろうってぐらい見事です。小栗旬さんか山田孝之さんしか他にできる人いないんじゃないかと思います。

藤原竜也さん得意の叫び喚く演技は意外と最初の方の病院のシーンぐらいで、後は一見静かな印象を保ちながら観る者にしっかり狂気を感じさせてくれる演技をしています。

大沢たかおさんに銃を向けられているシーンは観た人はかなり印象に残っているんじゃないでしょうか。

映画のラスト付近で藤原竜也さんの「すっげぇ」というセリフがあるのですが、アドリブか演出でその場で付いたかっていうセリフなんじゃないかと思うんですよね。

あのセリフ台本に会ったのかなぁ。でも清丸という役にすごく合ってるセリフなんです。

アドリブだったらやばいな…って一人で思ってました。

裁判でもクズことを言う、最後の最後までクズっぷりを発揮する役を見事に演じていて、この役は他の役者ではかなりきつかったんじゃないかと思います。

キャスティングの人もこの役を受けた藤原竜也さんにも拍手を送りたいです。

こういった役柄のオファーを受ける藤原竜也さんってやっぱりとってもいい俳優だと思わずにいられません。

映画『藁の楯』

日本全国民が、敵になる。

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