クリックできる目次
映画『情婦』作品情報
今回の絶対おすすめ映画は『情婦』です。
映画『情婦』はアガサクリスティーの原作『検察側の証人』を、ビリーワイルダー監督が映画化した法定サスペンスの傑作です。
初めて来たときはかなり衝撃を受けて『なんて面白いんだ!』と興奮した映画です。
それでは『情婦』の映画紹介です。
映画『情婦』は1958年に日本公開されたアメリカ映画です。
上映時間は116分。
原作はアガサクリスティーの『検察側の証人』。
監督はビリーワイルダー監督。『アパートの鍵貸します』『七年目の浮気』『お熱いのがお好き』などを監督している巨匠です。
キャストは
レナードヴォール・・・タイロンパワー
クリスチーネ・・・マレーネディートリヒ
ウィルフリッドロバーツ・・・チャールズロートン
ミスプリムソル・・・エルザランチェスター
ブローガンムーア・・・ジョンウィリアムス
メイヒュー・・・ヘンリーダニエル
カーター・・・イアンウォルフ
ジャネット・・・ユーナオコナー
マイヤーズ検事・・・トリンサッチャー
ほか。
映画『情婦』ネタバレ・あらすじ
弁護士であるウィルフリッドロバーツ(チャールズロートン)は、心臓発作で倒れ命の危険にさらされました。
しかし見事に回復を果たし病院で入院生活を送っています。
2か月間の入院生活を経て、退院したに看護師のミスプリムソル(エルザランチェスター)は付き添ってウィルフリッドの身の回りの世話をしていました。
そんなウィルフリッドの元に弁護の仕事が舞い込んできます。
依頼してきた青年はレナードヴォール(タイロンパワー)。容疑は殺人でした。裕福な未亡人のフレンチを殺害したという容疑でした。
ヴォールはかけられている容疑を否認していました。
ヴォールはフレンチ夫人の家を訪れたものの、9時半には帰宅していたと主張しますが、それを証明できるのはヴォールの妻であるクリスチーネ(マレーネディートリヒ)だけなのです。
ウィルフリッドは妻の証言は法廷で効力がないことを懸念していました。
フレンチ夫人の遺言状にはヴォールに大金を譲る旨が書かれていました。
ウィルフリッドは法廷への現場復帰を主治医から止められていたため、このヴォールの弁護を助手のブローガンムーア(ジョンウィリアムス)に任せることにしました。
ウィルフリッドの弁護士事務所にヴォールの妻クリスチーネがやってきました。
クリスチーネはどこか冷たいというか夫のヴォールに対してもどこかドライな感情を持っている女性でした。
ヴォールに対して愛情を持っていないかのような態度を見たウィルフリッドは主治医の忠告を破り、自らヴォールの弁護を担当することにしました。
裁判が始まり事件の模様が明らかにされていきます。
被害者を殺害した武器は鈍器で死因は撲殺でした。
死亡推定時刻は午後9時半から午後10時の間とされていました。
これに対しヴォールは午後9時にはフレンチ夫人の家を出て午後9時半には自宅に帰宅していたと主張していました。
しかしフレンチ夫人の家政婦ジャネット(ユーナオコナー)は一旦帰宅しようと家を出ていたものの、忘れ物をして午後9時25分に再びフレンチ夫人の家に来ていました。
その時にヴォールの声を聞いたと証言していました。
さらにジャネットはヴォールが妻帯者であることをフレンチ夫人に隠していて、元の遺言状から書き換えを行っていたことも証言しました。
書き換えられていた遺言状はすべての財産をヴォールに譲るというものでした。
このジャネットの証言を聞いたウィルフリッドは元の遺言状の遺産の相続人がジャネットだったこと、そしてジャネットは耳が遠くなっていて、ジャネットが午後9時25分に聞いた声がヴォールの声だったというのは極めて信憑性にかけると主張しました。
ところが続く裁判の中で、クリスチーネが証言台に立つとクリスチーネが信じられない告白をします。
クリスチーネの証言はヴォールが帰宅したのは午後10時10分で午後9時30分ではない事、さらにヴォールはフレンチ夫人を殺害したと興奮気味に自分に話してきたと証言をしたのです。
このクリスチーネの裏切りの証言により形勢は一気に逆転してしまいます。
ウィルフリッドは驚きのあまり完治していない心臓に大きな負担がかかったほどでした。
裁判が佳境を迎えている時に、ウィルフリッドの弁護士事務所に匿名で電話が入りました。
電話をかけてきた女性にウィルフリッドが事務メイヒュー(ヘンリーダニエル)と共に会いに行くと、その女性はクリスチーネに恨みを持っているという女性でした。
クリスチーネに恋人を取られたというのです。
そしてクリスチーネがその恋人に送った手紙を持っているといい、ウィルフリッドはこの手紙を女性から買い取りました。
裁判でウィルフリッドはこの手紙を読み上げました。
手紙の内容はクリスチーネが裁判でヴォールに不利な証言をすれば、ヴォールは有罪となり、自分はヴォールと別れられてあなたと一緒になることができる、といった内容でした。
ヴォールを陥れようと証言をしていたクリスチーネの思惑が露呈し、再び形勢は逆転しました。
陪審員たちはヴォールに無罪という判決を出しました。
裁判はヴォールの無罪で幕を閉じました。裁判が終わりクリスチーネがウィルフリッドを訪ねてきました。
そしてクリスチーネは再び驚くべきことをウィルフリッドに告げました。
クリスチーネが裁判で行ってきたことはすべて計算された芝居だったのです。
恨みを持っている女性の正体は変装したクリスチーネで手紙ももちろん偽装したものでした。
そうすることで夫のヴォールが無罪になることを見越して、芝居をしていたのでした。
そしてヴォールを救うためなら自分が偽証罪に問われてもいいとまで考えていたのでした。
まんまと騙されたウィルフリッドは驚愕し、法律をバカにした行為に憤慨します。
クリスチーネの芝居を称賛し無罪になったことを喜んでいるヴォールを、いつかしっぺ返しが来ると非難しました。
クリスチーネは身を呈して守ったヴォールに寄り添おうとしますが、ここでさらに衝撃の展開が待ち受けています…。
|
映画『情婦』感想・評価
初見の時は原作も読んでいなかったので、愕然とするストーリー展開でした。
めちゃくちゃ面白いと興奮したのを覚えています。
この映画を観た時は出演している俳優を誰も知らない状態で観ていたのですが、キャストではなく原作や脚本で面白いというのはこういう事なんだと最初に衝撃を受けたのがこの『情婦』でした。
まさかの展開の後にまさかの展開が待っているという、本当に素晴らしく秀逸なストーリーです。
本当におすすめ映画です。
観たことない人はぜひ観てください!!
映画『情婦』
ビリー・ワイルダー作品はこちらもおすすめ。
映画『アパートの鍵貸します』ネタバレあらすじ感想
続きを見る