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映画『告白』作品情報
今回の絶対おすすめ映画は『告白』です。
映画『告白』は湊かなえのベストセラー同名小説を映画化した作品です。
監督を中島哲也が務め、主人公を松たか子さんが演じています。
シビアなストーリーを中島哲也独特の演出方法で描いた映画になっています。
それではさっそく『告白』の映画紹介です。
映画『告白』は2010年に公開された日本映画。
上映時間は106分。
監督は中島哲也監督。
『下妻物語』『嫌われ松子の一生』などを監督しています。
【キャスト】
森口悠子…松たか子
寺田良輝(ウェルテル)…岡田将生
下村優子…木村佳乃
森口愛美…芦田愛菜
桜宮正義…山口馬木也
戸倉…高橋努
渡辺修哉の父…新井浩文
瀬口教授…鈴木惣一朗
教授の教え子…金井勇太
北野和真…前田輝
北原美月…橋本愛
下村直樹…藤原薫
桐谷修花…能年玲奈
土田綾香…三吉彩花
渡辺修哉…西井幸人
ほか。
映画『告白』ネタバレ・あらすじ
中学校の1年B組の教室で終業式後に担任の森口悠子(松たか子)が生徒に向かって話をしています。
生徒たちは配られたパック牛乳を飲みながら、森口の話を聞いていました。
森口はある程度話をし終わった後に、衝撃の事実を生徒たちに語り出します。
自分がシングルマザーであること、そして自分の娘が亡くなり警察が事故死と判断したこと。しかし真実は違っていて娘の命を奪った犯人はこのクラスの生徒だと告げました。
森口はマスコミにも取り上げられて有名だった熱血教師の桜宮正義(山口馬木也)が自分の夫であることを話し、すでに他界した桜宮はHIVに冒されていたことを話しました。
その話を聞いた生徒たちは森口から思わず距離を取ろうとしますが、森口は自分がHIVに感染していないこと、そもそも空気感染などはしないから安心するように話しました。
森口はクラスの中の一体誰が犯人なのか名前を公表しませんでした。
犯人は2人いて、生徒Aと生徒Bと呼ぶことにし、生徒Aが自分で発明した機械で娘を感電させたこと、そして生徒Bが娘をプールの中に投げ入れた事実を話しました。
森口は生徒の名前を公表しませんでしたが、生徒Aは渡辺修哉・生徒Bは下村直樹だとクラスメイトたちは気づき携帯電話のメールで教室の中で連絡を取り合っています。
さらに森口は生徒Aと生徒Bにとって恐ろしい事実を発表します。
修哉と直樹が飲んだパック牛乳の中に、HIVに感染していた桜宮の血液を混入させておいたと話しました。
修哉は思わず口を押さえ教室から駆け出していき、直樹も驚愕の表情を浮かべていました。
他のクラスメイトたちは思わず2人から距離をとるのでした。
森口は黒板に命という文字を大きく書き、2人にはこれから命についてしっかりと向き合って考えてほしいと話しました。
修哉は電気工学に早くから目覚め様々な機械を自宅で作っている生徒でした。
しかし修哉には悪い噂もあり、自分で作った道具を使って動物の命を奪いそれをサイトに載せたりなど、常軌を逸した行動をしていると他の生徒から森口は報告を受けていました。
修哉は森口に自分が発明した触ると電気が発する機械を森口に見せますが、森口は「これで動物の命を奪うつもりなのか」と言い、自分を実験台にしたことにも怒りました。
修哉は森口の反応に怒り、パチンって音が聞こえる?と森口に聞き、大切なものが壊れる音だよと言って教室を出ていきました。
修哉が森口の娘に自分が発明した道具を使って感電させたのは、このことで森口のことを憎んでいたからでした。
警察では森口の娘の死は事故死と判断されましたが、森口は真実を解明し修也を呼び出して修哉の仕業であることを問い詰めました。
すると修哉は頭を抱えて座り込んだかと思うと、雄叫びを上げて窓から飛び降りようとします。
しかし寸前で「なーんてね」と言って反省していない素振りを見せたのでした。
生徒Bである直樹は部活に入ったものの球拾いばかりの毎日に嫌気がさし、母親に先生に電話してもらい部活を退部し、その後は塾に通うようになりました。
しかし塾に通い出しても成績が思うように上がらず、焦った直樹はゲームセンターに入り浸り現実逃避するようになります。
ゲームセンターに一人でいるところを不良に絡まれますが、直樹はなんとか逃走し交番に駆け込みます。
しかし迎えに来た先生が担任の森口ではなく戸倉(高橋努)だったことに傷つき、森口を逆恨みするようになっていました。
森口が交番に行かなかったのは学校のルールで、必ず同性の先生が迎えに行くことになっていたからでした。
修哉が自分の発明品を載せるサイトを作ったのは、自分を捨てた母親に自分のことを気づいてほしいからでした。
電子工学の教授でもある母親なら、自分が画期的な発明をしてサイトが盛り上がれば自分のことに気づいてくれるのではないかと考えたからでした。
その頃世間では、家族の食事に劇薬を混ぜ続けてその様子をサイトに載せていたルナシーという犯罪者が有名になっていました。
ルナシーはマスコミなどにも大きく取り上げられて社会現象にもなっていたので、修哉も人の命を奪って取り上げられれば母親が気づいてくれるのではないかと考えます。
修哉は自分が人の命を奪う現場を目撃させて、言いふらす人物が必要だと思いクラスの中で浮いていた直樹に声をかけます。
友達がいなかった直樹は修哉に話しかけられたことを単純に喜び、修哉の家に遊びに行くようになります。
そこで修哉が発明した道具を見せ、実験台を探してるけど誰がいいかなと直樹に言い、直樹は森口の娘はどうかなと提案しました。
森口の娘が職員会議で遅くなる水曜日だけ学校の横の家に預けられていて、学校のプールサイドから犬に餌をあげていたのを知っていたのでした。
終業式で衝撃の告白をした森口は学校を辞めました。
森口の代わりに担任になったのは寺田良輝(岡田将生)という先生で、自分のことをウェルテルというあだ名で呼ぶようにと生徒にいい、いきなり生徒たちを馴れ馴れしく名前で呼び始めていました。
熱血先生で有名な桜井正義にウェルテルは憧れていたのでした。
直樹は学校に来られなくなり登校拒否になっています。
自宅では自分がHIVにかかっていると思っているので、家族に自分のものを触らせず風呂にも入らず髪などを伸ばしぱなしで生活していました。
修哉は完全にいじめの対象になっていて、クラス全員から必要ないじめを受けるようになっています。
唯一いじめをしていなかったのは北原美月(橋本愛)だけでした。
美月はクラス委員という立場上、ウェルテルに動向を求められ登校拒否の直樹の家にウェルテルと一緒に行くことになります。
美月は修哉のいじめに加わらなかったことでいじめの対象にされてしまい、それをきっかけに修哉と距離を縮めていきます。
美月はルナシーに憧れてこっそり薬品を集めている生徒でした。
直樹の母親の下村優子(木村佳乃)は直樹のことを溺愛している母親で、森口が事件の真相を伝えに行った時も「かわいそうに」と自分の息子をかばうのみでした。
ウェルテルが毎週自宅にやってくることは直樹にとって苦痛でしかありませんでした。
直樹はすでに感電して命を落としてしまった森口の娘をプールに投げ込んだということになっていましたが、本来は森口の娘は気を失っていただけで、焦ってプールに投げ入れてしまった直樹が命を奪ったのでした。
母親の優子もそう信じていたため「悪い友達の手伝いを無理やりさせられた」と考えて息子のことは憐れんでいたのですが、ある時直樹が自分がプールに投げ入れる前に森口の娘が意識を取り戻して目を開けたことを話します。
直樹は修哉から「何もできない出来損ない」とバカにされていて、自分がプールに投げ入れて命を奪えば自分の発明道具で命を奪えなかった修哉に勝つことになると思い、森口の娘をプールに投げ入れたのでした。
もともと登校拒否になり様子がおかしくなった直樹に精神的にまいっていた優子は、心中することを考えますが、直樹が包丁を奪い逆に優子の命を奪ってしまいました。
当然のように警察が動き、毎週家を訪問していたウェルテルと美月が学校で警察の質問に答えることになります。
ウェルテルは美月に「ありのままを話せばいいから」とリラックスさせていました。
警察から直樹のことを聞かれた美月は「すべて寺田先生(ウェルテル)のせいです」と警察に強く訴え続けました。
もう来ないで欲しいと言っている母親の優子の言うことを聞かず、自己満足でしつこく直樹の家を訪問し続けたウェルテルに責任があると美月は警察に話しました。
美月は森口とウェルテルがファミレスで話をしているのを見かけ、ウェルテルが出て行った後に森口の前に姿を現します。
美月は修哉と仲良くなっているため、修哉は母親に捨てられた影響で現在のような人間になってしまっていると話し、修哉を庇う発言をします。
森口はウェルテルが休職することを告げ、ウェルテルと頻繁にファミレスであってアドバイスしていたことを話し、裏でウェルテルを操っていたことを美月に話しました。
ウェルテルは森口の元夫の桜宮に憧れていたので、「桜宮ならこうしたはず」とアドバイスをすると面白いように同じことをしたと話しました。
ファミレスでは幸せそうな他の家族が食卓を囲んでいました。
森口はファミレスを出て一人で帰っている時に、思わず涙がこみ上げてきます。
感情を抑えることができず声を上げて路上に座り込む森口。
かと思えば「バカバカしい」とつぶやき、ピタリと泣くのをやめて何事もなかったように立ち上がり歩き出しました。
修哉は美月と時間を過ごすようになっていましたが、突然美月が邪魔くさくなり言われたくないことを言われた修哉は美月の命を奪ってしまいます。
修哉のサイトには母親からと思われる書き込みがあり、喜んだ修哉は書き込みに書かれた大学の研究室へと自分の発明した道具を持って向かいました。
しかし母親は不在で部屋の中には母親が再婚した新しい夫との写真が飾ってあり、通りかかった研究アシスタントから母親ができちゃった婚で再婚したことを知りました。
修哉は悲しみに暮れながら帰宅しました。
修哉は大規模な爆弾を発明していました。
命について書いた作文で賞を取った修哉は終業式の日に体育館で全校生徒の前で作文を読み上げました。
修哉はステージの上の机の下に自分の作った爆弾を置いておいて、作文を読み終わったと同時に起爆して体育館ごと吹き飛ばすつもりでいました。
作文を読み終わり拍手の中で修哉が携帯電話で起爆のスイッチを押しますが、何も起こりません。
修哉が前もって用意しておいた爆弾がステージの机の下からなくなっていたのでした。
愕然としながらステージを降りた修哉の携帯電話が鳴ります。
電話の相手は森口で、「あなたは自分の命を何とも思っていないようだから、代わりに大切な人を奪うことにした」と話し、持ち出した爆弾を修哉の母親の研究室の机の下に置いてきたことを告げました。
修哉は自分が作った爆弾で最愛の母親の命を奪ってしまったのです。
森口は過去に修哉が「大切なものがなくなる時の音がパチンなんだ」と言っていたことを会話に出し、大切なものがなくなる時の音はどかーんだったと告げました。
泣き崩れる修哉の元に森口がやってきます。
森口はさらに修哉に対して行動を起こしたのでした。
森口が修哉に対してとった行動とは…?
衝撃の結末は本編をご覧ください。
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映画『告白』感想・評価
映画『告白』は公開当時からかなり話題になっていた映画だったのですが、実は一度も鑑賞したことがありませんでした。
面白そうだなとは思っていたのですが、これは完全に個人的な意見ですが僕は中島哲也監督の演出があまり得意ではないので、映画『告白』も敬遠してしまっていました。
映画監督はそれぞれ個性があっていいと思うので、本当に僕は個人的に苦手な印象を持ってしまっていたというだけです。
ちなみに映画『告白』に関しては演出に関して苦手と感じることはそこまでありませんでした。
僕が時代遅れな人間のせいだと思いますが、中島哲也監督や蜷川実花さんのような映像美に重きを置いている作品が少し苦手だったりするのです。
さて映画『告白』ですが、ストーリーの展開も面白いですし松たか子さんや岡田将生さんの演技力も光っていて最初から最後まで飽きることなく楽しむことができます。
木村佳乃さんだけが演技してる感があってちょっとなんだかなと個人的には思いました。
中島哲也監督は俳優の演技に関しても厳しいと聞いたことがありますが、生徒たちの演技がとても良かったのでもしかしたら現場で厳しく指導されていたのかもしれません。
まだ皆さん若い俳優や女優なのに「この人を演技が微妙だなぁ」と感じる人が1人もいませんでした。これは結構すごいことだと思います。
メインの男子生徒を演じた2人も上手かったですし、橋本愛さんもさすがの演技を見せてくれています。
他にはのんに改名している能年玲奈さんや三吉彩花さんも出演しているようですが、出番的な問題なのか僕が気づかなかっただけなのかそこまで目立つ役ではなかったのかと思います。
岡田将生さんは一見キャラに合わない役をやっているかなと思ったのですが、しっかり自分のものにしていてさすがの演技力を見せてくれています。
湊かなえさんの原作が面白いのはもちろんですし、松たか子さんが主演として作品をしっかり引っ張っているので面白い上に安心して観られる映画でもあります。
観たことある人がほとんどだと思いますが、まだ観たことがないという人はぜひ一度鑑賞してみてください。
映画『告白』
告白が、あなたの命につきささる
松たか子さんの演技力について解説しています。
松たか子は演技が上手い?下手?演技力はある?若い頃は?
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