クリックできる目次
映画『スリーパーズ』作品情報
今回の絶対おすすめ映画シリーズは『スリーパーズ』をご紹介します。
映画『スリーパーズ』は小説が原作となっている映画です。
公開当時から実話を基にした映画と言われていましたが、近年に原作小説がどうやらノンフィクションではないのではないかという話も出ています。
作者はノンフィクションを主張しているものの、裁判所はそんな記録は残っていないと主張しています。
ただ、映画が素晴らしいので、僕にとってはどちらが真実でもたいした問題ではない事です。
それでは『スリーパーズ』の映画紹介です。
映画『スリーパーズ』は1997年に日本公開されたアメリカ映画。
上映時間は147分。
監督はバリー・レヴィンソン
キャストは
シェイクス…ジェイソン・パトリック
マイケル…ブラッド・ピット
ジョン…ロン・エルダート
トミー…ビリー・クラダップ
ボビー神父…ロバート・デ・ニーロ
スナイダー…ダスティン・ホフマン
ノークス…ケビン・ベーコン
ペニー…ヴィットリオ・ガスマン
キャロル…ミニー・ドライヴァー
シェイクス(少年時代)…ジョー・ペリノ
マイケル(少年時代)…ブラッド・レンフロ
ジョン(少年時代)…ジェフリー・ウィグダー
トミー(少年時代)…ジョナサン・タッカー
シェイクスの父…ブルーノ・カービー
他。
映画『スリーパーズ』ネタバレ・あらすじ
舞台は1957年のマンハッタン。ヘルズキッチンと呼ばれる決して裕福とは言えない街で、何をするにも一緒の仲良し4人組の少年がいました。
シェイクス(ジョー・ペリノ)、マイケル(ブラッド・レンフロ)、ジョン(ジェフリー・ウィグダー)、トミー(ジョナサン・タッカー)の4人は治安の良いとは言えないヘルズキッチンでかわいい悪ふざけや、慕っているボビー神父(ロバート・デ・ニーロ)の教会のお手伝いをしたりして毎日を過ごしていました。
ヘルズキッチンには掟があり、子供達が危険な目に合うことはそうそうない環境の為、4人はそれぞれの家庭事情はあるものの伸び伸びと過ごしていました。
ヘルズキッチンにはキングペニー(ヴィットリオ・ガスマン)と呼ばれる人物がいます。
キングペニーは元ギャングで数々の伝説を持っている男です。キングペニーは力を誇示することはありませんでしたが、裏で大きな力を持っているヘルズキッチンのボスでした。
その話を聞いたシェイクスはキングペニーのいるバーを訪ね、何か仕事をさせてくれないかと頼みます。
キングペニーの取り巻きは「子供が何を言うんだ」とからかいますが、キングペニーはシェイクスに仕事を与えます。
仕事の内容は警察へ渡す賄賂の運び屋でした。
賄賂として多額の現金を持ち歩いているシェイクスは街の若者達に狙われ危険な目に合いますが、助けが入り難を逃れます。
身の危険を感じたシェイクスはキングペニーに仲間とこの仕事をやらせて欲しいと頼み、この警察への賄賂の運び屋は4人一緒に行うこととなります。
ボビー神父はこの仕事にいい顔はせず、4人を心配します。
季節は流れ、ある暑い夏の日に4人はホットドッグの屋台からホットドッグを盗もうと計画します。
いつもの悪ふざけでこの行為も初めてではありません。しかしいつもの悪ふざけのはずが、思いもよらない悲劇を招いてしまいます。
この悪ふざけは1人がホットドッグを買いにいき、ホットドッグを持ってお金を払わずに逃げる。店員が追いかけて屋台から離れたら残された屋台から3人がホットドッグを盗むというものでした。
今回は逃げる役にシェイクスが選ばれました。ホットドッグを持って逃げるシェイクス。猛然と追いかける店員。残された屋台からホットドッグを盗む3人。
ここでマイケルが『屋台を移動させよう。あの店員屋台がなくなってたら相当焦るぞ』とさらにイタズラを仕掛けることを提案します。
3人は屋台を押し移動し始めます。
地下鉄に続く階段に前輪を引っかけておいて店員が来るのを待ち、そこに店員が来れば店員は屋台が落ちないように屋台から手が離せなくなるからその間に逃げようと目論みます。
計画通り地下鉄に続く階段に辿り着き、屋台の前輪を一段目に下ろした3人でしたが、バランスを失ったホットドッグの屋台は3人が思っていたよりも重く、3人は必死の形相で屋台が階段に落ちていくのを耐えることになります。
しかし子供の力では到底支えられるものではなく、屋台は3人の手を離れ階段を転げ落ちていきます。
運悪く屋台が落ちていった先にはちょうど男性が…。
男性はスピードを増した屋台とコンクリートの壁に挟まれ命こそ落としませんでしたが重体となってしまいます。
ヘルズキッチンで伸び伸びと過ごしていた4人の少年の毎日は終わりました。
裁判の結果、4人は少年院へと送られることとなります。
少年院に入った4人を待っていたのは看守のノークス(ケビン・ベーコン)を中心とした看守たちによる虐待でした。
暴力はもちろん目をつけられた4人は連日看守たちのおもちゃにされ性的虐待を受け続けます。
夜は眠れなくなり、ジョンは目の下に常にクマのある顔になってしまいます。
面会に慕っていたボビー神父が来ても目を見れなくなってしまったシェイクス。ボビー神父は深く聞くことはせずに『自分がタフだなんて思っちゃいけない』と告げます。ボビー神父は常に4人を心配していました。
4人は少年院で受けた性的虐待を、少年院を出ても誰にも言わずに4人だけの秘密にしようと約束します。
少年にとって親や周りの人間に知られたくない出来事でした。
地獄のような少年院の日々をようやく終え、出所した4人。そして月日は流れ4人は成長しそれぞれの道を歩んでいました。
シェイクスは新聞記者となり、マイケルは検事になり、ジョンとトミーは殺人容疑をかけられている札付きのギャングとなっていました。
ジョンは殊年時代に神父になりたがっていました。トミーはとてもギャングになるような性格ではありませんでした。少年院での出来事が2人の人生を変えてしまったのです。
未だに4人は部屋を暗くして眠ることが出来ないでいました。
ある日ジョンとトミーがレストランに行くと、看守だったノークスと偶然に遭遇します。
ノークスに話しかけるジョンとトミーに対しノークスは「情けないガキを俺がタフに育ててやった」と2人に悪態をつきます。ノークスに銃弾を撃ち込むジョンとトミー。ノークスは帰らぬ人となります。
ジョンとトミーはノークス殺害容疑で裁判にかけられることになります。シェイクスは2人の面会に行きます。4人の友情はもちろん今も変わっていません。
しかし何とマイケルがこのジョンとトミーの事件を検事として担当することとなります。自ら志願しジョンとトミーを有罪にする立場になったのです。
シェイクスはマイケルと会います。マイケルはシェイクスに言いました。
「復讐をはじめよう」と。
マイケルは検事として事件を担当することにより、少年院の実態を暴こうと考えていました。
街では親友だったジョンとトミーを裁く立場になったマイケルを裏切り者呼ばわりする者が増えていました。
しかしキングペニーにはすべてを話していて、逆にキングペニーはジョンとトミーの仲間がマイケルの命を狙わないように、「俺が動くからお前らは手出しするな」と指示を出していました。
そしてジョンとトミーの弁護士にはアルコールにおぼれた弁護士のスナイダー(ダスティン・ホフマン)がキングペニーにより選ばれます。
スナイダーはすでに弁護士としての能力はなくなっていました。しかしスナイダーの裁判所でのセリフはすべてマイケルが書き、スナイダーはマイケルの書いた台本をただ裁判所で読むだけだったのです。
マイケルの綿密で巧みな裁判操作により、当時少年たちに性的虐待をしていた看守を裁くことに成功するマイケル。少年院の実態も暴かれました。
また他の看守はキングペニーとは違うギャングのボスによって命を落としました。
しかしマイケルには大きな仕事が残っていました。ジョンとトミーの無罪を勝ち取ることでした。
2人の無罪を勝ち取るためには、どうしてもジョンとトミーがそのレストランではなく別の場所にいたという証言が必要でした。それも説得力のある人間の証言が。
シェイクスはボビー神父に嘘の証言をすることを頼みに行きます。しかしボビー神父がそうたやすく嘘をつくことを承諾するはずがありません。
シェイクスはノークスは殺されて当然の人間だと言い、今まで誰にも言ったことのない、自分たちが少年院でどんな虐待を受けてきたかをボビー神父に洗いざらい話します。
黙って聞いていたボビー神父は時間をくれるように頼み、シェイクスは「あなたが出す答えはどんなものであれ正しい」と告げその場を去ります。
そして裁判の証言の日、ボビー神父が現れ証言台に立ちます。
ボビー神父は事件のあった日のことを話し始めました。
ボビー神父の証言の内容とは…?
|
映画『スリーパーズ』感想・評価
はっきり言って重たい映画です。
しかし重たいながらも撮り方も構成もストーリーも秀逸で147分という時間を全く長く感じさせない映画です。
楽し気に過ぎる少年時代のシーンが後の物語をより切なくさせます。
そしてブラッド・ピットの少年時代をブラッド・レンフロが演じるなんて、当時の僕はそれはそれは大興奮したものでした。だってありえないぐらい贅沢です。
ブラッド・レンフロなんて当時主演ばっかりやっていた子役でしたし。
ロバート・デ・ニーロにブラッド・ピットにダスティン・ホフマンにジェイソン・パトリックにブラッド・レンフロにミニー・ドライヴァーにケビン・ベーコンにブルーノ・カービーって…
どんだけ豪華なんですか!!!
重厚なストーリーをこのキャストが演じたら、
見応えあるなんて言葉じゃ足りないです。
特にケビン・ベーコン演じるノークスの憎たらしさといったら…ケビン・ベーコンは全部上手いけどこういう役やると特に上手いです。
そしてロバート・デ・ニーロの決してあからさまに表現しない包容力がまた半端じゃないです。
どうやったらあんなお芝居ができるんだろうかと頭を抱えてしまいます。外見の表現に逃げないと言うか。
表情などで表現しなくても滲み出る空気で観る者に充分伝えるんですよね。この映画ではそんなデ・ニーロを堪能できます。
そしてブラッド・ピットは安定のカッコよさと、落ち着いた演技を見せてくれます。
この『スリーパーズ』のブラッド・ピットかなり良いと個人的には思います。
ブラッド・レンフロがやはり目立って輝きを放っていますが、少年時代を演じた4人みんなに拍手を贈りたいです。映画を素晴らしい作品にした立役者です、間違いなく。
僕は重い映画が好きなのでこの『スリーパーズ』はとにかく何度も観ましたし大好きな映画です。
映画の話になって相手が観ていなければ必ずお薦めする映画です。
『映画を観た~』と実感できることを約束します。
胸を張ってお薦めする映画なので、まだ観たことない人は是非観て頂きたいです。
映画『スリーパーズ』
復讐。それは血よりも濃い友情の証
ブラッド・ピット出演映画はこちらもおすすめ。
《実話映画『セブン・イヤーズ・イン・チベット』ネタバレあらすじキャスト評価》
映画『セブンイヤーズインチベット』ネタバレあらすじ感想
続きを見る