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映画『墨攻』作品情報
今回の絶対おすすめ映画は『墨攻』です。
映画『墨攻』は歴史小説がまずマンガとなり、その原作を実写化した映画です。
アンディラウが主演を務め、中国・日本・香港・韓国の合作映画となっています。
天才的な戦略で窮地を救う男、またそのカリスマ性ゆえに王の嫉妬を買ってしまう主人公を描いたストーリーです。
墨攻は実話ではなくフィクションです。
それでは『墨攻』の映画紹介です。
映画『墨攻』は2007年に日本公開された中国・日本・韓国・香港の合作映画。
上映時間は133分。
原作は酒見賢一歴史小説『墨攻』及び作画:森秀樹、脚本:久保田千太郎によるビックコミックで連載されたマンガです。
監督はジェイコブ・チャン監督。
キャストは
革離…アンディ・ラウ
巷淹中…アン・ソンギ
梁王…ワン・チーウェン
逸悦…ファン・ビンビン
子団…ウー・チーロン
梁適…チェ・シウォン
ほか。
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映画『墨攻』ネタバレ・あらすじ
紀元前370年。
中国の趙は10万の大軍で燕に攻め入りました。
戦を始めた趙と燕との国境にある梁は貴重な要所として第一の趙の狙いとなります。
趙に太刀打ちが到底できないと考えた梁はすぐさま降伏する決断を下そうとしますが、降伏した後の惨状を考え、正義とされている墨家に助けを求めます。
しかし墨家からの連絡はなく、その間に趙の軍が梁の領地に攻め込んできてしまいます。
趙を率いているのは戦略家としての才を発揮している巷淹中(アンソンギ)でした。
巷淹中は梁に対し降伏を求め無駄な争いしないことを進言します。
梁の王である梁王(ワンチーウェン)は、降伏する旨の書を使者に持たせ巷淹中の元に送ろうとします。
そんな状況の中、1人の男が現れます。男の名は革離(アンディラウ)といい、墨家から来た墨者であると名乗りました。
趙の先陣を切る軍がすでに梁城を取り囲んでいて歩を進めてきていました。
梁は降伏の意思を持っていましたが、その書は巷淹中に届けられずにいました。
革離は降伏した場合どんな状況に陥るかをその場にいた王の子息である梁適(チェシウォン)に伝え、その後に趙に対して仕掛けをした矢を放ちます。
革離が放った矢は趙の先陣の隊の隊長に命中します。
すぐに趙が撤退を開始し、梁はひとまず趙に攻め入られるピンチを脱しました。
革離は梁王に会うことになっていましたが、肝心の梁王は趙の撤退の知らせを聞くとお酒に飲まれていたためそのまま倒れてしまい、革離は梁王に会う事ができませんでした。
梁適は革離に墨家からの遣いである証拠の牙璋玉を持ってきたか尋ねます。
革離は忘れてきてしまったと告げ、これを聞いた梁適は「いくら何でも軽率すぎる」と窘めました。これにより梁王の側近は革離が本物かどうか疑わしいと梁王に告げました。
革離は梁王と会います。梁王は革離に趙の攻撃から免れることができると思うかと問います。
革離はできると答え、趙を攻め落とすことを目的としているからこの梁を攻め落とすことに時間をかけるわけにはいかない、粘れば趙は梁を攻め落とすことを諦めざるを得ないと説明し、その期間は1か月と梁王に告げました。
梁王が戦わずに済む方法はないかと革離に訊きます。革離は自分を縛って趙に差し出して謝罪すれば、戦わずに事は済むだろうと話しました。
そして趙と戦うのであれば指揮権をすべて自分に与えてくれるよう梁王に話しました。梁王は革離に指揮権を渡し、降伏せずに梁城を守る選択をしました。
革離は梁城を守るべく様々な作戦を立てます。革離の考えに従うことに拒絶反応を起こしている者たちもいましたが、梁適を説得し梁軍は趙の攻撃に備えました。
そんな中で子団(ウーチーロン)が些細なことで罪に問われ処刑されそうになりますが、子団を戦力として買っている革離が仲裁に入り、梁適と子団が弓矢で的を射る対決をすることになり、子団が勝てば無罪になるという話になります。
梁適の弓矢の腕前も確かなものでしたが、子団はさらに上をいく腕前を見せ、見事に勝利し刑を免れました。
巷淹中が面会を求めて梁城にやってきました。
革離が巷淹中との面談に応じると、巷淹中は革離と盤上の戦争のゲームのような勝負をします。勝負は革離が勝利を収めますが、革離は巷淹中が戦略家として優れていて一筋縄ではいかないことを感じ取りました。
梁軍には女性でありながら隊を率いる有能な逸悦(ファンビンビン)がいました。逸悦は戦略会議に参加すると革離に梁の役に立つために戦いたいと直訴し、革離は逸悦にも役割を与えることにしました。
梁の民たちにも戦う事を説いた革離は、自分のためにも命がけで戦う事を話し民を勇気づけました。
趙の軍隊が攻撃を開始します。梁は城で迎え撃ちます。
革離が指示した準備を前もって逸悦が行っていたために正面からの進撃を防ぐことに成功する梁でしたが、すで潜入していた敵軍が逆の入り口から進撃してきます。
いち早く気付いた梁の戦闘部隊がすぐに征伐しようとしますが相手の勢いもすさまじく梁も兵隊は命を落とします。逸悦の部隊が駆け付けて援護し梁軍は盛り返します。
しかし今度は別の門から趙軍は進撃をしてきます。
革離は仕掛けておいた罠を発動させて迎え撃ちますが、この時に革離は敵兵がうごめく場所に落下してしまいます。
梁適は兵隊に革離を救い出すように指示、革離は一旦引き上げられそうになりますが、敵軍の弓矢の攻撃により再び落下。落下した革離は他の梁の兵と共に懸命に閉門を試み、これに成功しました。
敵将がさらに追い打ちをかけてこようとするところを子団が弓矢で見事に敵将の身体を射抜き、趙軍はこれをきっかけに撤退を開始しました。
梁軍はわずか4000人の兵で10万人の趙軍を跳ね返したのでした。趙軍の撤退の合図を聞いた梁軍の兵士たちは歓喜しました。
革離の命を狙う民が現れ革離は毒を塗った刃物で襲われますが、その民は革離の相手になるはずもなく、自分で自分の顔を刃物で傷つけてしま毒が回って死んでしまいました。
革離は夜中に敵兵の偵察のために梁城を抜け出しました。
逸悦はこっそり後をつけてきていて、革離はついてきた逸悦を叱ります。敵と間違えて危うく殺してしまうところでした。
その後2人は敵兵に見つかってしまい崖の上に追い詰められますが、逸悦が率先してはるか下の川に飛び込み、革離も逸悦に続いて飛び込んでなんとか逃げ延びました。
梁城の下には地下道が通っていて、それを知った革離は趙がそれを利用してくることを見越して対策を考えます。
革離の作戦は的中し趙を阻止することに成功しますが、潜んでいた敵兵に民の子供を人質に取られてしまいます。
敵兵は兵士ではなく穴を掘らされていただけの男で梁の民や兵士が袋叩きにしようとしているところを革離が止めに入って救いました。
その間に梁軍は趙軍に向かって一斉に弓矢を発射し、軍はまたしても撤退していったのでした。
革離は穴を掘っていただけという男を梁城から連れ出して逃がしてあげました。
革離が城に戻ると革離に梁王から褒章が授けられると報告を受けます。革離はそういったものに興味がなく、どれだけに人間が犠牲になっているかを説きました。
斉国が趙に大軍で攻め込もうとしているという情報が梁に入ります。
趙は自国を守るために兵を引き上げざるをえないはずで、そう考えた梁軍の幹部たちは安堵しています。
しかしこの頃には民や兵士たちの革離に対する信頼がかなりのものになっていて、梁の幹部は革離が自分に心酔している者たちを率いて謀反を起こすのではないかと考え始めます。
幹部の1人は革離がそんなことをするはずがないと梁王に進言しますが、他の幹部は同意見ではなく、梁王は危機感を募らせました。多くの人間から慕われている革離に梁王は嫉妬の感情を持っていました。
梁適が革離に心酔している様子も感じられて、梁王は梁適に注意していたほどでした。
革離は誰に対しても威張らない点でも民から慕われていました。
趙は軍のほとんどを自国へと戻します。巷淹中は時間がないため最小限の1000人の兵氏だけを残して革離との戦いに挑もうと考えます。
趙軍の撤退と共に、梁には少しの平穏が戻りました。梁適が今後はどうするのかと革離に身の振り方を尋ねると、革離は求められるところに行くだけだと答えました。
革離は何人かの兵士とともに趙軍の様子を見に偵察に行っていました。
ところが梁城に戻ると戦闘態勢の兵士たちに取り囲まれて、梁の幹部の人間から謀反を起こそうとしているという嫌疑をかけられ、初めから梁を乗っ取ることが狙いで助けに現れたのだろうと告げられます。
革離は動揺することなくじっと腕を組んで立っていました。
そこへ梁適が現れて「裏切り者め」と言って革離に刀を振りかざし襲い掛かりました。
しかし梁適は革離に接近するとすぐに革離に「自分を人質に取れ」と指示します。革離は「ありがたい」と小声で返事をして梁適を人質に取りそのまま城から脱出しました。
革離を慕う民たちが待ち受けていて、革離は梁適を開放し、お礼を言って別れようとします。しかし梁適は革離について来ようとします。
革離は平和の意味を知っている梁適は梁にとどまるべきだと言い、梁適に城に戻るように言い他の民と共に梁城から離れていきました。
すると革離に逃げられた梁の幹部が命令し梁の兵士たちが一斉に矢を放ってきました。革離も革離と共にいた民たちも弓矢に撃たれます。
革離は致命傷とはならずに済みましたが、梁城に戻ろうとしていた梁適に無数の矢が命中してしまい梁適は即死してしまいました。
革離を逃がしてしまい、梁適の命を奪ってしまった梁の幹部は自らの命を差し出して梁王に詫びますが、革離の命だけは取りたいと梁王に100日の猶予をくれないかと頼み、梁王はこれを承諾しました。
革離はかつて穴を掘っていただけで兵士ではなかった男と再会し匿ってもらっていました。
男は革離になぜたった1人で梁を救いにやってきたのかを問います。
革離は男に墨家が梁への援軍を拒んでいたこと、そして革離は墨家を抜けてたった1人で梁の窮地を救うためにやってきたことを話しました。
墨家は愛や平和を重んじるため自分たちから攻めるようなことをしません。ひたすら守ることで活路を見出すことから守りのプロ集団でした。
革離は梁の力になるために梁城にやってきました。
しかし梁王や一部の幹部は人々の支持を集めるカリスマ性のある革離に嫉妬し、本来感謝しなくてはいけない革離にひどい仕打ちをし追い出してしまったのでした。
革離のいなくなった梁では、民や兵士たちが集められて、革離に心酔していたと思われる人間たちが尋問されていました。逸悦ももちろんこの中に入っていました。
逸悦は革離に特別な感情を持っていました。
そうでなかったとしても革離が謀反を起こして梁を乗っ取ろうなどという考えを持っていたなどは到底考えられませんでした。
逸悦は梁王に向かって、自分が今生きているのは革離のおかげだろうと言い放ち、さらに革離と梁王の人間性を比較し梁王をこき下ろしました。
梁王はこれに激怒し、逸悦は馬による引き裂きの刑を言い渡され、兵士たちに連行されてしまいました。
逸悦は声が出せないように喉を切られて地下の牢獄へと入れられてしまいました。天窓から逸悦は泣きながら空を見上げていました。
逸悦の刑が執行される夜がやってきますが、ちょうど巷淹中が夜襲をかけてきたので逸悦の処刑は中止となり逸悦は牢獄へと引き戻されました。
子団は足の腱を罰として切られていました。子団はそんな状態でありながらも仲間たちと共に立ち上がり、北門の占拠に成功しました。
革離のいなくなった梁軍は趙軍になす術もなくあっけなく崩されてしまいました。
巷淹中を梁王を捕らえます。巷淹中は革離に強い感情を持っていて、梁の民たちの命と引き換えに革離を梁城に呼び戻そうとします。
革離はこの知らせを受けて梁城に戻る決意をしたのでした。革離はこの時にどうすることが一番犠牲者を少なくできるか思案していました。
革離は梁城に戻り巷淹中と対峙します。革離は巷淹中に一対一で勝負をしようと提案しました。巷淹中はこの革離の提案を受けて立ったのでした。
革離と巷淹中は2人きりで話します。
革離は巷淹中に撤退を提案しますが巷淹中はこれを拒否、しかし巷淹中は革離に戦う意思がなく自分が犠牲になって民をう救おうとしていることを見抜き、戦う意思のない男の決闘を受けてしまい、見事にハメられたと嘆きます。
革離は地下に無に数掘られている地下道に水を反乱させるために穴掘りの男に穴を掘らせていました。
ちょうどこの時水が地下道を通って地上にものすごい勢いで沸き上がってきました。
至る所から水が噴き出し趙の兵下たちは水に突き上げられて天高く飛ばされていました。城内には混乱が起こり巷淹中は兵士を撤させました。
巷淹中は梁城に留まりました。
革離は水が氾濫する中を逸悦を探して走ります。逸悦は増していく水嵩の中で助けを呼ぼうとしていましたが、声が出ないため革離には届きませんでした。
革離が耳を澄まして逸悦の居場所を突き止めますが…
革離は救うことができるのか…?
緊迫した結末は本編をご覧ください。
映画『墨攻』感想・評価
映画『墨攻』ですが、原作となっている小説もマンガも一切見ていない状態で鑑賞しました。
だからこそかもしれませんが、キャラクターのイメージが違うといった感情は全くなく、そこの部分はフラットに観れたと思います。
逆を言えば「イメージにぴったりだ!」という感想もなかったのですが。
アンディラウが好きな俳優なので観る気になった映画『墨攻』ですが、よく考えたらファンビンビンが出演しているんですよね。
『あのファンビンビンか!』と思わず改めて思ってしまいました。
アンディラウは普通にかっこいいと思うし演じている姿も姿もすきなのですが、『墨攻』に関してはもう少し髪型どうにかならなかったのかしらとどうしても思ってしまいました。
整髪料をつけていなのはいいのですが、めっちゃ現代風のソフトモヒカンな感じなんですよね。
ザ・アンディラウの髪型って感じなのです。すぐに見慣れたのですが、他のキャストがなかなかに時代ものの髪型をしっかりしているので結構浮いていたのは事実です。
墨者だから浮いてていいんだろうけれども。
映画自体は普通に楽しめる内容になっていて、スケールもかなり大きいので見応えもあります。
しいて言うならば革離の考える作戦がもっと奇想天外なユーモアに溢れていたらもっと面白かっただろうなと正直思いました。
中には面白い作戦もあるのですが。
ファンビンビンは確かに間違いなく綺麗だなとも思いました。
どうしても名前とか国名が入ってくるまで時間がかかります。
最後までなんて読むのかわかっていない漢字も正直あります。
でもその状態で観ても十分楽しめました。
一度は観ていただきたい映画です。
おすすめです。ぜひ。
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映画『墨攻』
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