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映画『プレッピーコネクション』作品情報
今回の絶対おすすめ映画は『プレッピーコネクション』です。
映画『プレッピーコネクション』は実際に1984年に進学校に通う1人の学生が起こした事件が基になっています。
日本ではこの『プレッピーコネクション』は劇場未公開でした。
僕はAmazonプライムビデオで鑑賞しました。
劇場公開していないのが非常にもったいないと感じるほどに面白い映画でした。
それでは『プレッピーコネクション』の映画紹介です。
映画『プレッピーコネクション』は2016年にアメリカで公開された日本劇場未公開のアメリカ映画。
上映時間は95分。
当時学生だったデレクオーティスが実際に起こした事件を基に製作された映画です。
監督はジョセフカステロ監督。
キャストは
トビアス・ハメル…トーマス・マン
アレクシス・ヘイズ…ルーシー・フライ
ミスター・ジェニングス…サム・ペイジ
ローラ…ジェシカ・ローテ
フィデル…ギジェル・モアリバス
マイク・ハメル…ビル・セイジ
エリスタインズ…ローガン・ハフマン
イングリッド…エイミー・ハーグリーヴズ
パイパー…ライアン・ウォード
ポール…ヘムキーマデーラ
トッパー…キーナン・ジョリフ
ベン…ロバート・ゴリー
チップ…ダニエル・コビン
フィールディング医師…トム・タミー
カリスタ…テレサ・イェンク
デニス…ディランブルー
マイケル…ジミー・ブリューワー
レイモン…デヴィッド・ヴェガ
エドブラッドリー…ハリー・サットンJr
チャック…タグプロー
ほか。
映画『プレッピーコネクション』ネタバレ・あらすじ
17歳のトビアスハメル(トーマスマン)の現在の家庭の経済状況は決して裕福ではありませんでした。
かつては裕福だった家庭でしたがベルリンの壁の崩壊と共に生活は大きく変化しました。
トビアスの母親はこの出来事以来様子がおかしくなっていて、空想と現実の区別が時々つかなくなっていました。
そんな母親のすすめでトビアスは「セージホール」というお金持ちの生徒が通う名門学校に行くことになります。
学費を心配したトビアスでしたが、母親は奨学金制度があるからと説明しました。
セージホールに入学することにまったく魅力を感じていなかったトビアスでしたが、母親のために行くことに決めました。
しかし入学早々から、見た目からして浮いてしまっていたトビアスは標的とされてしまい、周囲の生徒から集団で暴力を受けてしまいます。
そんな中で、最初に仲良くなった地味な生徒のフィデル(ギジェルモアリバス)は標的とされないで学校生活を送る処世術を教えてくれました。
できる限り目立たないように過ごすトビアスにつけられたあだ名は「フリッパー」でした。
さらにデニス(ディランブルー)という幼馴染とつるんでいたトビアス。トビアスは入学早々から高嶺の花であるアレクシスヘイズ(ルーシーフライ)という女子生徒に心惹かれていました。
事あるごとにアレクシスに見とれていたトビアスでしたが、話しかけることはできずにいました。
ある時デニスと共にいるとアレクシスはトビアスに近づいてきました。トビアスの服の襟にタグが付いていて、アレクシスは冗談を言いながらタグを取ってくれます。
突然憧れのアレクシスから話しかけられて動揺するトビアスでしたが、アレクシスの目的は良からぬモノで、トビアスに持っていないかと聞きに来たのでした。
トビアスは憧れのアレクシスを前につい強がってしまい、今は持っていないけど入手できると言ってしまいます。
約束してしまったトビアスはデニスを連れて何の手掛かりもないまま夜の街へ車で出かけていきました。
危険な目に遭いながらもなんとか入手してアレクシスに渡したトビアスは、そのまま上流階級の生徒たちのグループに入ります。
調達係といった感じでしたがトビアスはそれでも人気の上流階級のグループに入れたことで満足していました。
しかし上流階級の生徒たちとそんな行為をしている時に、先生の抜き打ち検査が入り、アレクシスを守りたかったトビアスは1人で罪を被り停学処分になってしまいます。
母親は大きなショックを受けていましたが、父親がなんとかなだめました。自宅で停学期間を過ごしているトビアスの元にアレクシスがやってきました。
みんなを庇って1人停学になったトビアスを心配して見に来てくれて、そんなアレクシスの行動にトビアスは心の中で歓喜していました。
停学が明けてトビアスは学校に戻りました。学校に戻ると仲間たちの悪行はエスカレートしていてさらに良くない物に手を出すようになっていました。
そしてトビアスはゴルフ場で夜中に隠れて行われるパーティーに参加します。
コロンビアではもっと上等な物が手に入るといった会話がされていてトビアスの耳に残っていました。
気分が高騰し仲間たちとゴルフ場の池に飛び込んだりして遊んで帰宅すると、トビアスの両親はどこで何をやっていたかを尋ねてきます。
トビアスは宿題をしていたとごまかしますが髪が濡れているため信じてもらえません。それでも強気に出るトビアスを両親はきつく叱ることはしませんでした。
しかし、両親はトビアスがおかしな方向に行っているのではと少しづつ感じていました。
デニスの力を借りながらトビアスは目的の物を街で入手します。
そして上流階級の生徒グループのリーダーであるエリスタインズ(ローガンハフマン)に売りつつも、学校の欲しがっている生徒にも売りつけて稼ぐようになっていきました。
エリスは自分が全部買うと最初にトビアスに言っていましたが、トビアスはすぐにお金が払えるのかと聞き、すぐに支払いができる他の人間に売るようにしていました。
この部分ではトビアスは自分の考えを曲げませんでした。エリスはアレクシスの恋人でもありました。
トビアスはさらに深みにハマっていきます。
フィデルの親がコロンビアで大使をやっていることを利用し、両親を説得しフィデルとコロンビアに旅行に行ったトビアスは、安全のためにフィデルの父親がつけた護衛を撒いて、なんとか入手するために危険な場所へとに走っていきました。
コロンビアの地元の不良集団にボコボコにされるなど危険な目に遭いながらもどうにか入手したトビアスは、アレクシスのお土産に買った置物の中に隠して税関を通過して帰国したのでした。
エリス達はトビアスの持ち帰ってきた物があまりに上質なため驚きながらもテンションが上がります。
トビアスはエリス達のほかに他校の生徒をはじめ学校外部の人間にも売るようになっていきました。あまりに上質だったために噂が広まり、注文が殺到していました。
しかしフィデルにこの行いがバレてしまい、フィデルは自分が利用されていたことに気付き怒り、トビアスと疎遠になってしまいました。
トビアスは一番最初にできた友人をこのことでなくしてしまったのでした。
トビアスは儲かったお金を母親の義弟のふりをして郵送で母親に送っていました。少しでも家計が楽になればという思いからでした。
トビアスはアレクシスの願いもあり、アリバイ工作もしてもらい両親には内緒で再びコロンビアへと飛びました。
クラブのようなところでコロンビアの悪い人間たちと仲良くなり、憧れの女性がいるという話をして盛り上がります。
トビアスは好きな女の子がお金持ちで自分とは全然釣り合わないんだと話していました。コロンビアの悪人はお前も金持ちになればいいとアドバイスしました。
トビアスは今回も入手し無事に帰宅を果たします。エルスたちが歓迎してくれて、早速一行は旅行へと向かうのでした。
旅行先でトビアスはアレクシスといい感じになります。しかし2人の距離が近づいていることに気付いたエリスが激怒します。
トビアスとアレクシスに文句を言った後にテレビを窓から放り投げて下に停車していた車を破壊してしまいます。エリスの信じられない行動にアレクシスは怒りを露にします。
このまま仲が壊れることをトビアスは期待せずにいられませんでしたが、他の部屋に移動した2人は仲直りをしていて、その様子を見たトビアスは自分の存在とは何なのかを自問自答し、ただの便利屋であり召使である自分自身に激しく落胆するのでした。
偶然学校の先生と会ってはいけない場所でばったり会っていたトビアスは、先生から今やっていることから手を引くように、深入りしないように言われていましたが、自分自身も使用するようになっていて、状態は悪化の一途を辿っていました。
トビアスは自分の中で足を洗おうと思っていましたが、他の大勢の人間たちはトビアスから買う事を心待ちにしていました。
アレクシスはトビアスに自分が同行するからと再びコロンビアに行く提案をします。
トビアスはこの申し出を断れずにアレクシスと共にコロンビアへと向かいました。トビアスの両親にはアレクシスが会って嘘をついてアリバイをすでに作っていました。
コロンビアに到着して羽を伸ばしている2人。ホテルの部屋でトビアスとアレクシスは1つになり、トビアスは憧れ続けたアレクシスと忘れられない1夜を過ごしたのでした。
ホテルの電話が鳴り、いつもの悪人のボスから連絡が入りトビアスとアレクシスは指定された場所へと向かいました。
悪人はトビアスにこれが噂の彼女かと話し、戻ってくるまでしばらくクラブで遊んでいてくれと言ってどこかへ行ってしまいました。
最初は気にせずに遊んでいい気分になっていたトビアスでしたが、あまりに戻ってこないため様子がおかしいと思い、こっそり奥へと進み様子を伺います。
信用していた悪人は他の悪人たちとアレクシスを誘拐して身代金を取る算段をしていました。
トビアスは焦ってその場から逃げようとします。大量の物があることに気が付いたトビアスはブツを盗み出し、アレクシスを連れて逃げ出しました。
気付かれて追跡をされるトビアスとアレクシスでしたが、なんとか逃げ切り帰国の飛行機へと乗り込みました。
飛行機の中でアレクシスはトイレにすべて捨てるようにトビアスに頼みます。
トビアスはトイレに行き葛藤します。すべてを捨ててアレクシスと過ごす生活を選ぶか、捨てずに持ち帰り莫大なお金を稼ぐのか。
そしてこの頃学校の寮では、アレクシスがトビアスと一緒にいるのではと勘づいたエリスが、嫉妬心から校長に電話をしてトビアスのこれまでの行いをバラしてしまいました。
そのせいで空港にはトビアスを待ち構える捜査員がいました。
空港に着き、荷物検査を受けるアレクシスとトビアス。特に調べられることなく通過した2人。アレクシスはてっきりトビアスがトイレにすべて捨ててきたと思っていました。
しかし空港ロビーを歩いているとトビアスは複数の捜査官に取り押さえられ、調べられたバッグの中身からは大量の物が出てきます。トビアスは捨てることが出来なかったのでした。
トビアスの逮捕のニュースは前代未聞のニュースとしてすぐに知れ渡りました。
上流階級のメンバーは自分たちも裁かれると動揺していましたが、エリスが自分が校長先生にチクったことを告げます。
また自分たちは停学程度で済むことになっていることを話しますが、トビアスを売ったことで同級生から軽蔑されます。
しかしこの出来事がきっかけで1人の女生徒が自ら命を絶ってしまいます。その女生徒の彼氏はエリスをボコボコにします。
トビアスの面会に両親が来ます。謝るトビアスでしたが、両親はその後離婚をしました。
トビアスは自分の行いのせいで、自分の周囲の人間たちを不幸にしたことを実感していました。
また自分がすべてを失ったこともわかっていました。
しかしトビアスにとって、学校生活は、裏切りを働いたエリスの存在ですらも、今になって思えば恋しいものでした。
最後にトビアスのモデルとなった本人のインタビュー映像が流れます。
映画『プレッピーコネクション』感想・評価
映画『プレッピーコネクション』ですが、実話映画が大好きなので、実話という事に惹かれて鑑賞したのですが、最高に面白かったです。
やはり実話映画大好きです。脚色しているかどうかはあまり問題ではなく、「こんなことが本当にあったのか」とプラスアルファで感じられるところが魅力です。
この「プレッピーコネクション」も、これ実話なのか!?と思わず唸ってしまうような内容となっています。時代もあるのかもしれませんが、それでも1980年代には入っているわけで、この時はこんな感じで持ち帰ることができたのかとずさんさに結構驚きました。
実話ではあるもののこういったジャンルの話は日本で普通に生きていると感じ方としてはフィクションな感じになるんですよね。
僕の身近にこういう事が起きていないからなので人によっては感じ方が違うかもしれませんが。
レオナルドディカプリオが主演した『バスケットボールダイアリーズ』も大好きな実話映画ですが、やはりどこかフィクションに感じてしまう部分はあるのです。
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それでも十分に楽しませてくれるのが実話映画の醍醐味なのですが、『プレッピーコネクション』は主人公を演じたトーマスマンが特によかったです。
いい意味で華がなくてすごくリアリティがありました。日本だとこういう役でもイケメン俳優が演じてしまう事がほとんどですが。
アメリカ映画などはキャスト人気に頼らない動員をしているので、作品のクオリティとしてやはり差が出てきてしまうと実感もしました。
スゴイ美女とか美男子が出てこないとこが本当にリアルで映画に惹きこまれる大きな要素となっていたと思います。
個人的にはこういった青春映画を久しぶりに観たこともあり、すごくおもしろかったです。
ただ最後に本人のインタビュー映像が流れるのですが、妙に目を奪われる青年でなんだか不思議なぐらい見入ってしまいましたし、やたらと印象に残っています。
すごい落ち着いた感じで話していて、妙に説得力があるというか。
個人的にはドキュメンタリーがあったら観たいなと思いました。インタビュー映像ももっと観てみたいです。
しかし元はと言えば学校内にあるカースト制度のようなもので、その上位に入りたいがために行った悪事なわけで、生きるために、食うために行った悪事ではないところに、逆に切なさを感じました。
そして昔も今も変化していない問題なのだろうなとも思いました。
映画として普通にハラハラするしイノセントな感情を見ることができて、楽しめる映画となっています。おすすめ映画です。ぜひ目撃してください。
映画『プレッピーコネクション』
1人の高校生の衝撃の実話。