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映画『ダイナー』作品情報
今回の絶対おすすめ映画は『ダイナー』です。
映画『ダイナー』は藤原竜也さん主演、蜷川実花さんが監督を務めている作品です。
平山夢明の小説『ダイナー』を映像化した作品で、蜷川実花特有の色使いなどが楽しめる映画になっています。
エンドロールを見るとかなりキャストが豪華なのですが、どこに誰か出演しているのかいまいちわからない演出になっているのが少しもったいないなと感じました。
とは言っても藤原竜也さんの演技力などもあり、十分に楽しめる映画になっています。
それではさっそく『ダイナー』の映画紹介です。
映画『ダイナー』は2019年に公開された日本映画。
上映時間は117分。
原作は平山夢明の同名小説。
監督は蜷川実花監督。
『ヘルタースケルター』『人間失格 太宰治と3人の女たち』などを監督しています。
世界的演出家の蜷川幸雄の娘でもあります。ちなみに蜷川幸雄さんは映画『ダイナー』に写真で出演しています。
【キャスト】
ボンベロ…藤原竜也
オオバカナコ…玉城ティナ
スキン…久保田正孝
キッド…本郷奏多
ブロ…武田真治
カウボーイ…斎藤工
ディーディー…佐藤江梨子
ブタ男…金子ノブアキ
マテバ…小栗旬
マリア…土屋アンナ
ブレイズ…真矢みき
コフィ…奥田瑛二
教授…品川徹
アラーニャ…内田健司
ボリージャ…吉村界人
ソロ…前田公輝
アレックス…真琴つばさ
オスカル…沙央くらま
歴代ウエイトレス…宮脇咲良・AMIAYA・エリイ・中村里砂・MEGUMI・SHIHO
旅行代理店スタッフ…川栄李奈
ボートに乗った女性…コムアイ
お天気キャスター…板野友美
オオバカナコの祖母…角替和枝
スキンの母親…木村佳乃
デルモニコ…稲川幸雄(井手らっきょ)
ほか。
映画『ダイナー』ネタバレ・あらすじ
オオバカナコ(玉城ティナ)は両親が離婚した後に母親に引き取られますが、母親にも置いていかれ一人で生活をしていました。
カナコは様々なアルバイトをして生計を立てていて、着ぐるみの中に入ったり街中で看板を持ったりと暮らしのために懸命にアルバイトをしました。
カナコはたまたま見つけた外国の祭りに興味を持ち、海外旅行に行こうと旅行代理店を訪れます。
旅行代理店のスタッフ(川栄李奈)は、オオバカナコという名前を見て思わず笑ってしまいます。
旅行代理店のスタッフはオオバカナコが行きたがっている旅行には30万円の費用がかかると伝えました。
カナコは何とか30万円を捻出しようと、一瞬で30万円を稼げるという見るからに危険なアルバイトに手を出してしまいます。
カナコは30万円のために運転手として仕事に取り掛かりますが、敢えなく事故に遭い気がつくと高所からロープで吊り下げられていました。
一緒に仕事をしていたカウボーイ(斎藤工)ともう一人の女性もロープで吊るされています。
泣き叫んでいた一人の女性はあっさりと命を奪われてしまいました。
カナコは自分を生かしておくと得があると命乞いをし、何ができるのかを聞かれると「料理が得意」と答えました。
実際にカナコは料理が好きでした。
カナコは怪しげなダイナーに売り飛ばされました。
ダイナーを仕切っているのはボンベロ(藤原竜也)というシェフで、カナコはウエイトレスとしてダイナーで働くことになります。
ボンベロは自分がダイナーの王だとカナコに説明し、客は殺し屋しか来ないので少しでもミスをすれば命はないぞと忠告しました。
壁には実際に命を落とした歴代のウエイトレスの写真が飾られています。
カナコは最初にトイレ掃除をするように命じられ、掃除が足りなかったことから早くもボンベロに命を奪われそうになります。
カナコは店の中を逃げ回り、ダイヤル式の鍵を適当に5648(コ・ロ・シ・ヤ)と合わせて解錠し、巨大な金庫の中に隠れました。
金庫の中には高級そうな瓶が一つ置かれていました。
カナコはあっけなくボンベロに見つかってしまいますが、謎の瓶に価値があると思ったカナコは自分の命を守るために瓶を隠します。
自分の命を奪ったら瓶のありかがわからなくなるとボンベロに自分を殺さないように忠告しました。
瓶はディーバウォッカという希少なお酒で、ダイヤが散りばめられていて総額1億円はくだらない価値があるとボンベロは怒りますが、結局カナコの言うとおりにせざるを得なくなってしまいました。
ダイナーの開店時間がやってきました。
店は厳重にロックがかかっていて、ダイナーに入れるのはボンベロに入店を許可された客だけです。
最初の客は顔に傷のあるスキン(窪田正孝)という殺し屋でした。
スキンはカナコに個室に案内されている時に、自分のことを雑巾かなんかだと思っただろと聞きますが、カナコは母が作ってくれた体育着袋を連想していたと答えました。
その後もスキンはカナコを会話をし、カナコのことを気に入ったようでした。
ダイナーには他の客も来店していて、ブロ(武田真治)という殺し屋が仲間を引き連れて入店しカナコにちょっかいを出していました。
ボンベロはディーバウォッカのありかを言えば救ってやるとカナコに言いますが、加奈子は在処を答えませんでした。
ブロたちがカナコにスキンがやってきてやめるように注意します。
ブロたちはスキンに襲いかかりますが、スキンは恐ろしい強さであっという間にブロたちをやっつけてしまいました。
スキンはボンベロがいかにすごい料理人かをカナコに力説しました。
特にスキンはボンベロの作るスフレが大好きで、母親が作ったスフレの特徴を少し話しただけで全く同じものを作ってくれるボンベロは本当に天才だと絶賛しました。
しかし、スフレの中には異物が入っていてスキンは美味しさに興奮していましたが興ざめしてしまいます。
カナコは慌ててすぐに取り替えると言いますが、ボンベロはスフレの中にわざと異物を入れていたのでした。
スキンはいつも完璧なスフレを食べさせてくれないんだと言ってダイナーを出て行きました。
ダイナーにはキッド(本郷奏多)という殺し屋もやってきました。
相棒と思われる教授(品川徹)も一緒です。
キッドは声を真似するのが上手く、ボンベロの真似をしてカナコを喜ばせました。
陽気なキッドに心を開き始めていたカナコでしたが、ボンベロにキッドは危険な人物だと忠告されます。
キッドが子供の姿をしていることもありカナコは信じられない様子を見せていましたが、ブロたちと揉めだすとキッドは豹変し、残忍にブロたちをいたぶり始めてしまいました。
ボンベロが間に入りなんとかその場を収めました。
ダイナーには1枚の老人の写真が飾られていました。
その老人は1年前に亡くなったボス・デルモニコ(蜷川幸雄)です。
ボンベロはデルモニコに拾われダイナーを仕切るようになっていました。
ボンベロのもとに1本の電話が入ります。
電話の相手は組織の幹部であるコフィ(奥田瑛二)で、デルモニコの一周忌を開催するために幹部がダイナーに集。ことを告げ、その時に料理と一緒にディーバウォッカを出すようにボンベローに話しました。
東西南北それぞれに仕切っているボスがいて、コフィのほかにはマテバ(小栗旬)、マリア(土屋アンナ)、ブレイズ(真矢みき)という面々でした。
スキンはマテバの部下です。
この4人の大ボスがデルモニコでしたが、1年前にデルモニコはこの世からいなくなってしまいました。
事故ということになっていましたが、何者かによって命を奪われたという噂もあります。
ディーバウォッカを出すことになったボンベロはカナコに在処を聞きますが、会合までには教えるとカナコは答えました。
時が経ちカナコがある時キッチンに行くと、ボンベロがめずらしく優しげな声で何かと話しています。
ボンベロの愛犬である菊千代が退院してダイナーに戻ってきたのでした。
菊千代は何人もの命を奪ってきた獰猛な犬です。
ボンベロはこれからは俺の代わりに菊千代がお前のことを見張るとカナコに話しました。
ボンベロが買い出しに行くのでカナコは店番を任されます。
店の扉を誰が来ても開けないようにとボンベロは念を押しました。
カナコと菊千代がダイナーの店内で過ごしていると店の電話が鳴り響きます。
カナコは電話に出るべきか迷った末に受話器を取ると、相手はボンベロで今からキッドが行くから店の中で待たせてやって欲しいとカナコは頼まれました。
すぐにキッドがダイナーにやってきて、カナコは扉を開けて店の中に招き入れました。
すると再び電話がボンベロから入ります。
カナコがキッドを店の中に入れたことを告げるとボンベロは驚き、キッドが自分の声真似をして店の中に入るように仕向けたと説明し、キッドが仕事に失敗しボスから命を奪われそうになっていてやけを起こしていることを伝え、自分が戻るまで時間稼ぎをするようにカナコに指示しました。
キッドは自分が消されることを覚悟していて、最後にもっと人の命を奪いたいと思いダイナーにやってきていて、いきなり豹変しカナコに襲いかかります。
カナコは傷を負いますが間一髪のところで菊千代が助けに入り、カナコもキッドから菊千代を守りました。最終的に菊千代がキッドの頭に噛みつき勝負はつきました。
ちょうどボンベロが帰ってきてキッドを店の外に追い出しました。
ダイナーにスキンがやってきます。
傷を追っているスキンはボスのマテバと連絡が取れなくなっていることをボンベロに話し、デルモニコの事件の真相を追っていたことを打ち明けました。
カナコはスキンにスフレを出すようにボンベロから命令されます。
ボンベロがいつもスキンのスフレに異物を入れているのを知っていたカナコはあらかじめ異物を抜いて、スキンにスフレを提供しました。
スキンは持っていた小さな箱をカナコに渡しました。
スキンは異物の入っていないスフレを歓喜の中で食べ尽くします。
するとスキンはおかしくなったように機関銃を乱射しボンベロに止められ、見兼ねたカナコがスキンを抱きしめますがスキンは自爆しようとしていたため、仕方なくボンベロはスキンの命を奪いました。
ボンベロはカナコがスキンに提供するスフレから異物を抜いたことを叱責し、叶わない願いが生きる希望になる人間もいるんだと話しました。
スキンは完璧なスフレを食べたために生きる希望を失ってしまったのでした。
カナコに対しボンベロは「お前は扱いにくい」と言いダイナーから追い出そうとしますが、カナコは店に残りたいと懇願しました。
ボンベロはカナコにダイナーでの仕事の心構えを教え、今まで以上に仕事をしっかり教えるようになります。
コフィたちが集。幹部会の日がやってきました。
スキンが連絡が取れないと言っていたマテバは公園の池で遺体で発見されていました。
ブレイズとマリアとコフィが食事を始め、ボンベロはディーバウォッカをテーブルに持ってきます。
ブレイズがマテバのことを何か聞いていないかとボンベロに質問しますが、ボンベロは何も知らないと答えます。
するといきなりブレイズがボンベロの右手をナイフで突き刺しました。
それでも何も答えないボンベロにブレイズがさらに攻撃を加えようとしたところで、カナコがスキンから預かった小さい箱を見せ、中から紙切れを取り出しました。
小さな箱の中にはデルモニコの愛用していた指輪が入っていて、小さな紙切れには「コフィ」と書かれていました。
デルモニコの命を奪ったのはコフィだったのです。
マリアとブレイズは協力してコフィの命を奪おうとしますが、ブレイズがマリアの喉元をかき切り、さらにコフィの口にディーバウォッカを流し込んだ後に銃弾を打ち抜き命を奪いました。
ブレイズは自分のためにダイナーを続けて欲しいとボンベロに頼みます。
しかしボンベロは自分を拾ってくれたのはデルモニコだと言って、この申し出を断りました。
ブレイズは自分の言うことを聞かないボンベロに用はないと言った感じでその場を立ち去り、部下たちがボンベロの命を奪いに動き出しました。
激闘を繰り広げる中でボンベロはカナコに料理を教えます。
ブレイズの手下たちがさらに迫ってきたところでボンベロはカナコを安全と思われる部屋に閉じ込め、さらに戦闘を続けました。
追い込まれたボンベロは意図的にガスを漏れさせ、大規模なガス爆発を起こします。
ブレイズの手下たちが一時的にいなくなったところで、ボンベロはカナコのもとに行き自分の銀行預金と暗証番号とペンダントを渡し、お前はもう自由に生きろと伝えました。
カナコはボンベロと一緒に逃げることを希望しましたが、ボンベロはブレイズとケリをつけなければなりません。
カナコはいつか私の店に来てほしいと伝え、ボンベロにキスをしてダイナーから出て行きます。
ブレイズがボンベロにとどめを刺しにやってきます。
ブレイズは余裕をかましていましたが、その余裕が命取りとなります。
勝利を確信して銃口を突きつけるブレイズに、ボンベロはスキンの持っていた自爆装置を起爆させたのでした…。
カナコはメキシコでダイナーという店を開いています。
店にいるお客たちはカナコの料理を笑顔で楽しみながら頬張っています。
店内のひと席には「予約席」と書かれた札が置いてありました。カナコはずっといつかボンベロが来ることを待っています。
カナコは入り口に人影があることに気づき目を向けます。
そこには1匹の犬と一人の男性が立っていました。
果たしてカナコはボンベロと再会することができるのか…。
結末は本編をご覧ください。
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映画『ダイナー』感想・評価
あくまで個人的な意見なのですが、実は僕は蜷川実花さんの演出が苦手なので映画『ダイナー』は正直期待せずに鑑賞しました。
蜷川実花さんの演出が苦手なのにどうして鑑賞したのかと言うと、藤原竜也さんが出演していたからです。
映画『ダイナー』の率直な感想なのですが…非常に面白かったです。
色使いであったり画的な面白さに関しては特に感想はないのですが、出演している俳優と女優の演技のクオリティが本当に高いと感じました。
特に主演の藤原竜也さんはさすがの一言で、映画『ダイナー』の大部分を背負って演じていた感じでした。
藤原竜也さんの演技は本当に面白いです。藤原竜也さんのような俳優は近年出てくることはないんじゃないかというぐらい、現代において本当に稀有な俳優だと思います。
間違いなく演技力が高く質の高い演技を披露しているのですが、本人が大真面目に演じていればいるほど、どこかユーモアも感じるという到底狙ってできるような芸当ではない演技を毎回披露してくれます。
今回主演した映画『ダイナー』は特に藤原竜也節が大いに発揮されていて、はっきり言って藤原竜也さんの演技だけでも見る価値が十分にあります。
鑑賞し終わったばかりですが、藤原竜也さんの演技を見たいがためにすぐにもう一度観たいと思ってしまっているほどです。
そんな藤原竜也さんの相手役を務めた玉城ティナさんもとても素敵でした。
藤原竜也さんの演技にしっかりと反応している感じで、お二人の演技のやり取りにリアリティがあったので最初から最後まで楽しむことができました。
藤原竜也さんと玉城ティナさんのラストシーンは、何気にかなり感動してしまいました。
窪田正孝さんもさすがの演技力で、スキン役は窪田正孝さん以外に思い浮かばないほど役柄を自分のものにしていた印象です。
映画『ダイナー』の中で藤原竜也さんと対等に演技で渡り合えていたのは窪田正孝さんだったと思います。
エンドロールを見るとこれでもかと豪華キャストが名前を連ねているのですが、ある程度の出番があった俳優や女優は確認できているのですが、「え?この人どこに出演してたの」と思う大物俳優や女優が多数いたのには驚きました。
これはただ単に僕が気がつかなかっただけなのか…それとも他の人も気がつかないものなのかは謎ですが、あまりに豪華な俳優や女優が出演していたようなのでもったいないなと思う気持ちも正直あります。
ほんの少しの役でこれだけの俳優や女優が出演してくれるというのは、蜷川実花さんの人徳なのかもしれません。
デルモニコの写真で蜷川幸雄さんが使われているのには、思わず噴き出させてもらいました。
俳優・藤原竜也さんの育ての親が蜷川幸雄さんであることを考えると、なんだか感慨深いものもあります。
映画『ダイナー』は藤原竜也さんの演技の凄さを実感できる映画です。
作品としても面白いので気になっている方は是非一度観てみてください。
映画『ダイナー』
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